ご奉公

私が最も好きなテレビ番組は、「プレバト」。
言葉の才能がない私にとって、少ない言葉で人生の断面を描写できる技に憧れます。今日も、「プレバト」を見て、選者・夏井いつき先生の指導に納得感動。

当院の待合室にある「民家ロマンチック街道ー伊予路」犬伏武彦著の180pに私が生まれ育った茅葺き民家が「一畳庵 佐伯惟揚家」と紹介されています。佐伯惟揚とは私の祖父で俳人でした。祖父の師匠である松根東洋城先生が、我が家に1年半ほど滞在し、祖父を始めとした地域の人々に俳句を教授されました。東洋城先生が寝泊まりしたのが座敷の横にある一畳ほどの空間。そこを一畳庵と命名されたようです。その様子を描いた一説を記載します。

「俳句は社交にあらず、慰安の具に非ず、遊楽喜遊の法でもない。東洋文化の持つ精神の流露発揚、人としての完成のための内部工作すなわち修行の道である」と説いてある。

(中略)

後進や弟子の指導はきびしく、「これがわからんのか」と何度も何度もこぶしを机に打ちつけていたという。句会いうよりも、道場と言うような観であったと言う。

(中略)

この民家の保存と維持のことであるが、当家は社家でもあり、また敷地も広い。建物は現存居住されていないが、当主がよく管理され、保存も行き届いている。祭りの日や地域の人の集まりにも使われ、以前には句会にも使用されていた。民家を生かす適切な使われ方である。しかし、それも社家ということ、家に対する当家の誇りや氏子の方々の理解によるものである。このように民家の維持保存は、その土地の人、所有者の個人的な力によってなされているのが現状である。

とあります。私の夢は、私が生まれ育ったこの茅葺き民家で、治療をすることであります。それがご先祖さまに対してのご奉公だと思っています。

明教

 

「明教」という愛媛県立松山中学校・松山東高等学校の同窓会誌が当院の待合室にあります。その50号に、私が書いた文章があるので、記載します。

天才との出会いから

昭和48年卒 佐伯 弘

25歳の頃、ブルックリン・ミュージアムアートスクールの奨学金をいただき、ニューヨークに行く事となりました。そして、大学の先輩、久保田成子さんと会う事になり、芸術家が数多く住むソーホー・マーサー通りのロフト(倉庫を仕事場に改築した空間)4階へ向かうことになったのです。

今にも床が落ちそうな物運び用のエレベーター(鎖を下げるとガッタン、ガッタンと上がっていきます)にこわごわ乗りこみますが、生きた心地がしません。やっと4階に到着。ドアが開くと、ごちゃごちゃと作品らしきものが転がっています。

「あれっ・・・・どこかで見たことがある作品・・・あれっ、ナムジュン・パイクさんがいる!」

ナムジュン・パイクさんと言えばビデオアートの創始者で、既存のアートをぶち壊し日常にアートを落とし込もうとするグループ・フルクサスの中心メンバー。当時、最も注目されていた天才芸術家。芸術を学んだものなら、誰もが知っている憧れの人です。実は、その方が、久保田成子さんの旦那様だったのです。

それからパイクさんのアシスタントをするようになり、様々なことを学び、感じることがありました。天才は周辺を巻き込み破壊と創造を繰り返し、より優れたものを作り続ける台風のようなパワーと優しさを持った神の化身であると感じたのです。そして、鍼灸師となった現在、再び台風のようなパワーと優しさを備えられた神様に最も近い方にお会いできる機会を得ました。山元式新頭鍼療法の創始者、山元敏勝先生です。

単純明快で普遍的しかも、脳神経疾患、視覚聴覚等の感覚疾患、整形外科疾患などあらゆる疾患に効くツボを頭皮に見つけられたのは、何千年と続く鍼灸の歴史上、山元先生ただ1人。89歳で、ますます進化し続ける現役医師、まさに天才です。山元先生は、のべ150万人の患者の声を丹念に拾い上げていく臨床体験の中から「ソマトトープ」と言うものを見つけ出しました。これを私は「小さな人型の投影」と呼んでいます。「小さな人型の投影」が頭皮だけでなく体の表皮に存在して、その治療点となっているのです。

具体的な例をあげれば、胸骨は頭、首、胸部、腹部となり、第一肋骨は上肢に、第6、7、8肋骨は下肢の「小さな人型の投影」となり、治療点を示しています。例えば首痛の場合、胸骨の首に対応する箇所に置鍼します。すると一瞬にして首痛が消失します。この普遍的な事実が、海外の医師に認められドイツ、アメリカ、ブラジル等海外で数十万人の医師がYNSA治療を行っています。

アートを日常に落とし込んだ天才芸術家ナムジュン・パイクさんと患者さんの声を拾い上げソマトトープを見つけ出した天才医師・山元敏勝先生に遭遇した幸運。それを、次世代にどう伝えるか・・・・お楽しみに!

(一部文章を書き代えています)

空腹健康法

私の母親は、88才になりますが、病気で寝込んだ事はありません。趣味は、「ナンプレ」で頭の体操をしています。健康の秘訣は、少食にあると思います。1日3食するのですが、驚くほど食べません。ゆっくり食べて「はい、ごちそうさま」で終了。

当院の本棚に「空腹健康法」ー空腹を楽しんだら元気になったー監修医学博士 真弓定夫

この本には、サーチュイン遺伝子について書いていますので、記載します。サーチュイン遺伝子は1999年にアメリカのマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ博士によって確認され、全世界の医療関係者から注目されました。

サーチュイン遺伝子は長寿の人だけが持っているわけではありません。すべての人がサーチュイン遺伝子を持っているのです。だから、サーチュイン遺伝子を活性させると、誰でも健康なまま長生きできるのです。100歳でも元気で若いそれも夢ではないのです。

体の中には心臓、肺、胃、腸、肝臓、腎臓、膵臓など様々な臓器があります。それぞれの臓器は、生活習慣により、老化のスピードが違います。例えば、暴飲暴食をしていれば、胃腸の老化が早くなります。膵臓の細胞が劣化すると糖尿病を引き起こします。肝臓の細胞が劣化すると肝硬変を引き起こします。心臓の血管が劣化すると心筋梗塞を引き起こします。

ところが、サーチュイン遺伝子のスイッチがオンになると、すべての臓器の老化、劣化のスピードが遅くなるのです。サーチン遺伝子は、いろいろな病気の発症を抑えてくれるのです。その結果、脳、血管、肌などの様々な器官の、若さと健康が保たれ寿命が伸びるのです。私たちもカロリー制限をして、腹7分と空腹感でサーチュイン遺伝子のスイッチをオンにすれば、見た目年齢も身体年齢も、人が驚くほどの若さを得ることができるのです。

とあります。この小誌をある患者さんにお渡しして、勉強してもらった結果、体重が5kg減り徐々に調子が良くなっています。空腹健康法は、素晴らしい健康法だと思います。是非お試しください。

山元先生

山元式新頭鍼療法(YNSA)という、優れた治療法にめぐり逢い、この道を貫き通したいと思いました。宮崎での山元敏勝先生との出会いが私の人生を決めたのだと思います。言葉では説明できない・・・・何なのか・・・・

4回しか山元先生にお会いしていないのに・・・・先生の人間力に圧倒されました。少しでも先生に近づいていきたいと思っています。謙虚さを忘れずに・・・・

シャルルの威嚇

昼過ぎにシャルル(オス)が別荘の我が家に来ました。今回は3日間預ります。今月下旬にはメスネコのモモちゃんが、ホームステイでやって来るので、その勉強も兼ねてチャルルの様子を観察しようと思います・・・あああもう寝てる・・・・

昼間のことでした。

やはり目を見て(どうしても見てしまいがち・・・・)、少し近づくと「シャー」と威嚇されます。そこで、ネコの保護活動をしている方のネコの威嚇に関する記事を載(の)せます。

『1回だけあまり強くない調子で「シャー」と言われたら、怒っているというよりも「やめてよ」という抗議の場合が多いです。

筆者は保護活動をしているので、終生保護している子も多数一緒に暮らしているのですが、よく「シャー」と文句を言われます。

1回だけ「シャー」と軽く言われるときは、その子が足に絡まってきてぶつかってしまったりなど、その子に失礼なことをしてしまったときです。

「なにすんのよ」と言っていると思われますので、「ごめんね」といって大好きなお尻ポンポンをしてあげます。

軽い文句なので後を引くことはありません。』

もう一つの記事。

『体を平たくして身を低くし、耳を伏せた状態で(通称イカ耳状態)で、牙をむき出しにして「シャー!シャー!」と繰り返すときは、相手をかなり嫌がっているときの様子です。

牙を見せるようにして「シャー」というために怖い印象がありますが、猫の瞳孔は開いていますし、恐怖心や不安を強く感じているでしょう。

相手を攻撃するというよりも、「こっちに来るな!」、「やめろ!」という警告の意味が強いので、こんな様子のときは猫をそっとしておくのが賢明です。即攻撃態勢ではありませんが、無理に触ろうとすると攻撃される心配もあります。』

とありましたが、シャルルの私に対しての威嚇は、明らかに後者。まだまだ嫌われているようです・・・・・今まで飼ったネコはメスなので、オスネコが不向きなのかも知れません・・・などと、めげそうな気分を慰(なぐさ)めている私・・

 

地元南海放送のラジオから

中古車(ダイハツ ミラ)を、数ヶ月前に購入したのですが、絶好調。ただ、ラジオでNHKが聴けないというハンディーがあります。仕方なく地元の南海放送を聴いていると、2月13日、14日の土曜、日曜に近藤林内(こんどうりんない)という幕末から明治を生きた偉人の映画が、坊ちゃん劇場の横に出来たネストシアターで放映されるという情報が飛び込んできました。

近藤林内をこよなく愛すメンバーが「林内会」を結成し、偉人伝を製本した時、私はイラストを26ページ中、27枚描き、表紙もデザインしました。そのため、この放送を聞いた時、他人事ではありませんでした。というか・・・・地元の南海放送がしっかり盛り上げようとしている心意気に熱いものを感じたのです。これから、地方に埋もれていた優れたもの、人にスポットを当てることが日本を新たに勢いづける火種となると思うのです。

(改訂版を作りました)

私が地元愛媛に帰り、5年経ちましたが、未だに愛媛のことを何も知っていません。ただ言えるのは、患者さんの声にしっかり耳を傾けていると、患者さんから思いもよらない貴重な情報をいただく事があるということです。目の前の事にただただ真摯に向かっていることが、愛媛の情報を含めたあらゆる広がりに繋(つな)がるのだと思います。

そして、いつか「あじさいの杜鍼灸院」という地方から、もっと面白い情報発信をしていきたいと思っています。

RO水って何?

逆浸透膜浄水器という水道水から不純物を除く機器を買いました。これは1950年代からアメリカのNASAで開発されていたらしいのですが、高価なものだったようです。しかし、今では、楽天市場を使うと、お手軽な値段で買えます。毎月、4000円で「阿蘇の水」を購入していたのですが、10ヶ月で元が取れます。

この浄水器では、不純物を取ったRO水(と呼ばれてます)と、残りの排水ができますが、TDSメーターという不純物測定器で計測すると、写真のように、RO水は不純物6に対して、排水は不純物143となっています。RO水はこれから限りなく0に近づいていきます。このRO水にシリカと呼ばれる二酸化ケイ素を多く含む石(6年間くらい持つそうです)を入れて、1日おくとケイ素水が出来るので、明日からこれを飲もうと思います。

しばらくは、私だけが飲んで様子をみます。そして、良いものだったら患者さんにも飲んでいただこうと思っています。

インコさん

キー、ボーというセキセイインコが可愛いのです。

トリカゴの中で一生を過ごしてもらおうと思っていました・・・・が、トリカゴの入り口を開けると、6畳の部屋中を楽しそうに飛びまわりす。しばらく遊んでいたのですが、一番心地いいのが、トリカゴ。すぐに戻ってキャアキャアいってもう外に出ません。

ならば、生後4ヶ月のネコちゃんと共存出来そうな気がするんです。この6畳間の上の空間はインコさん。下の空間でネコちゃんが住めば・・・・いい空間になりそう!

もう、名前は決めています、モモちゃん。

ネコのモモちゃんよろしくお願いします!

  https://youtu.be/-xtwgGuQ0ik

日本家屋の将来

今日は、13:00から16:45までリモート勉強会がありました。筑波大名誉教授の安藤邦廣先生による「日本の住まいの成り立ち」の第4回目です。今回は東日本と西日本の民家の違いについての講座でした。

(昨日公開したYouTubeです、事務仕事で同じ体勢をしている方におすすめです)

日本は南北に縦長の地形をしているにもかかわらず、南日本、北日本の民家の比較ではなく、なぜ東日本と西日本の比較なのでしょう?それは、東日本が縄文文化、西日本が弥生文化を基礎としているからです。縄文文化はブナを中心とした落葉広葉樹林で狩猟生活をして、クリ、トチの実、クルミなどを主食にしているのに対して、弥生文化は常緑照葉樹林で畑、稲作を中心の生活なので民家の構造に違いが出来、暑さ寒さと湿気を解決するための知恵が、民家を進化させていくのです。

そんな学びの時間で、今後の日本家屋の進むべき方向性を示していただいたように思います。まず、温暖化により今後、大型台風襲来と、今年の冬のように、日本海を流れる対馬海流の温暖化による大雪が日本を襲ってきます。

そこで、日本のポンペイと呼ばれている群馬県の黒井峯遺跡(6世紀に椎名山の大噴火により、当時の竪穴住居が1982年に発見された)が参考になります。当時は、夏用の住居と冬用の住居が存在していました。夏は茅葺きで茅の壁で暮らし、冬は地下室(15℃以下にならない)に釜戸(かまど)を作り、茅と土と茅の3層屋根で暖かい生活を送っていたのです。

つまり、冬は小さく夏は広く暮らし、冷暖房を使用する期間を短くする空間を工夫することが大切になるのです。私の実家は茅葺き屋根にトタンを張っているのですが、いつか進化形の空間にしてみたいという夢がムクムク・・・・

身柱(ちりげ)

友人夫婦の知り合い宅に拾われたネコがいるので、会ってきました。大きなオリに置いてあるボックスに入って、やや脅(おび)えたような顔でこちらを見ています。松山市のど真ん中にある駐車場で見つかった都会っ子です。とにかく美形。ノミ取りやお腹の虫取りもして、後は血液検査をするだけだそうです。

友人が抱(だ)くと、素直に反応して抵抗しませんでした。続いてチャルル(友人夫婦のネコ)に嫌われている私の方にネコちゃんが回ってきました。

『こういう時は、やっぱり身柱(ちりげ)かな・・・・』

と思いネコちゃんの背中の上の方に手を軽く置き、もう片方の手は背中の下のほうに置き、包み込むようにしました。どうやら、それが良かったようでネコちゃん目を閉じて気持ち良さそうにしています。身柱(ちりげ)というのは、人間の赤ちゃんのツボです。赤ちゃんがハイハイをして上を向いた時、肩甲骨と肩甲骨の間の少し凹むところが身柱(ちりげ)です。

私の娘が夜泣きで大変だった時、このツボにお灸を2壮すると、「ぶう〜!」というオナラと共に夜泣きが止まりました。3回試み2回成功と、確率は高かったのです。赤ちゃんには、この身柱(ちりげ)くらいしかツボはありません。猫もそんなものだと思い、ちょっと調べてみたところ、猫のツボは361以上とありました。つまり、人並みに同じような位置に存在するようです。

あのネコちゃんは生後4ヶ月。人間だと6〜7才くらいだそうです。するとツボの数は増えていることは確かです。ネコのツボを見つけるのは面白そう!

まあとにかく、我が家にはセキセイインコのキーちゃん、ボーちゃんがいるので、ネコちゃんを飼うことが出来るかどうか・・・・ちょっと思案中です。