来院の前に治ってた⁉️

二日前にギックリ腰の30才代女性患者Cさん。

昨日、お尻に痛み止めの注射(ブロック注射ではないと本人の弁)をし、温泉でゆっくり。

そして理学療法士の先生に習ったストレッチが良く効いたようです。

温泉がたくさんある松山ならではの湯治法❣️

来院した時は、笑顔が爽やかで、ギックリ腰のイメージはありません。

ただ、背中を触ると骨盤の上に張りがあります。しかし、ふくらはぎはユルユル。足首の張りも感じられません。

『・・・んん・・・腹診をすると、何か分かるじゃろ・・・』

両膝の下に、長細いクッションを置いてやや立膝の状態で仰向けになってもらいます。

「腰痛くないですか?」

「大丈夫です。楽です!」

腹診をしても、どこも痛くありません。こういう時は・・・・山元式新頭鍼療法(YNSA)。

ダイオード鍉鍼(ていしん)という長さ14cmの棒で圧痛点を探しますが、結局見つかったのは、おでこの2か所だけです。そこに鍼を刺し置きします。

左側の腰が痛いので、左の太ももにクスノキの瘤(こぶ)を置き、軽く揺すります。

「痛った!」

どうやら、太ももは敏感です。そこで、丁寧に揺すること5~6分。何となく落ち着いて来たと感じたので、太ももに被(かぶ)せたタオルの上に軽く手のひらを添えます。

「ゆっくりしてくださいね~。どこか気になるところあります?」

「左の鍼、刺されてるところから、引っ張られてる感じがします❣️」

「あ~~、なるほど~~嫌な感じですか?」

「いや、そんな事はないです。引っ張られてる感じです。」

「じゃあ、そのままにしておきましょう。」

途中、太ももから膝うらに触れる場所を移し、10分くらい経ちました。もう太もも膝うら共に痛みはそれ程ありません。

「それじゃ、鍼を刺したままでユックリ起きてください・・・・・どうですか?」

「あれ? 痛くない・・・痛くないです❣️」

「うん~~良かった!じゃあ、鍼を刺したままでもう一回横になって休んでください。」

有線放送から流れる「ヒーリング・ベスト・セレクション」を聴きながらウトウトしてもらいます。

こんな感じでいつの間にか治療は終了。

「何が効いたのかよく分からないのですが・・・多分、温泉のストレッチが良かったんじゃないかと思います・・・」

湯治法は素晴らしい❣️

ほぼYNSA(山元式新頭鍼療法)

昨年7月から1ヶ月に3~4回のペースで来院の50才代女性Aさんの続報。

病院では、変形性股関節症(右の骨が数ミリ削れている)と診断されました。やはり、まだ右股関節の外側からふくらはぎの下まで痛みがあるそうです。

今回は、山元式新頭鍼療法(YNSA)で治療します。

Aさんのように右下肢全体に痛みを感じる場合、右耳中央部の後ろから頭のてっぺんにかけての圧痛点を探します。

6箇所見つけ出して斜め刺します。同じ様に左側頭部の圧痛点を探しますが・・・

見つかりませんでした。

「へっえ~~、こんなことあるの⁉️」

チョットびっくりしました。

あとは、フォークソングを聴きながらゆっくり40分休んでもらいます。

『今日は、腹診で足に鍼を刺した以外は、全て頭に刺したので・・・どうなるのかな~~』

『考えてみれば、「ほぼYNSA治療」って初めて❣️』

「Aさん、起きてみてください。足の状態はどうですか?」

「・・・んん、あれっ・・・足全体は痛くない。横の奥にあるだけです❣️」

肩と背中の張りが緩んでいます。

Aさんに赤ボールペンで痛いところを描いてもらった右下肢の部位が、緑ボールペンの部位に減少していました(カルテをコピーしました)。

頭は開拓の余地がいっぱいあるようです。

カラダにお任せ

午前中、キャンセルがあったため、畳部屋でゴロゴロ。

クスノキの瘤(こぶ)に頭、背中、ふくらはぎ、太もも、足首を置いて揺(ゆ)すると、効きます。クスノキがシナモンと同類のため、10分ほどでカラダがカ~~ッと熱くなる感じです。クスノキから抽出された樟脳(しょうのう)がカンフルと言われるのが良くわかります。

午後からは、スキー大好き60才代男性患者Aさん。

前回までは、私が方針を立てその中にクスノキの瘤(こぶ)治療を加えていました。

しかし今回は、Aさんのカラダにお任せすることにしました。

過去2回、Aさんはクスノキを十分体感しました。しかし最も大きな瘤(こぶ)をメインでつかうことはありませんでした。そこで、大きな瘤(こぶ)をAさんの背中の下に敷くというやや大胆なことをしてみました。

午前中、大きな瘤(こぶ)の上でゴロゴロし、効果を実感。また、感覚、運動神経が鋭いAさんのカラダなら勝手に反応するだろうと思ったからです。

「先生、背中が気持ちいい~~❣️」

「カカトにとんがったのが欲しい❣️」

「背中が暖まってきて、腕の重さで指、手、腕が引っ張られてる~~」

「音楽のリズム(ボサノバ)に任せて、素直に動いていると・・・なんだ、どうなってんだ・・・ああ、これは効く~~ああ~~~、❣️」

「クスノキの感触って、やわかた(柔らかいけど、硬い。硬いけど柔らかい)で、いいんだよね~~。ハマりますね~~このまま(の状態)でいたい❣️」

色々、喋ってくれます。

私はというと、強烈な睡魔に襲われ、踏ん張るのに精一杯。前回もやはり、強烈な睡魔を感じたのですが、何かあるのでしょう。よくわかりませんが・・・

追伸:Aさんの手のしびれがなくなりました。

新頭鍼療法(YNSA)の進化形

くつ下が履(は)けなかった50才代女性患者Bさんの続報の続報

くつ下はもう履(は)けるようになり、左股関節は余りに気になりません。

「先生、今日は肩から首にかけてパンパンなんです❣️」

「あらら、ほんとだ!これは、しんどいでしょ~」

ということで、ベッドに仰向けで寝ていただきます。いつもの様に腹診。

今回は、五臓全てに圧痛点、あるいはコリがあります。こんな時は、最も痛い箇所と2番目に痛いところを確認します。

①脾臓と②肝臓ということで、方針が立つのですが、チョット専門的になるので省略。

最近特に意識していることは、「一鍼入魂」というよりも・・・「一鍼入無」というか・・・Don’t think,feel it. ブルースリーの名言の様な感じです。

鍼を刺した後、目を瞑(つむ)り鍼を持った右手と鍼を支えている左手で「感じています」

何も感じない時もあれば、急に眠くなることも、ピリピリ感じることもあります。

感じることがあれば、患者さんのお腹は柔らかくなっているようです。

Bさんの場合、4~5本の刺入でお腹が柔らかくなりました。お腹が柔らかくなると、ウラ側にある腰も緩んできます。

頭痛持ちのBさん、今回は頭に鍼を刺すだけの山元式新頭鍼療法(YNSA)で治療することにしました。YNSAは今なお進化しています。そのため、今回はその進化形を活用します。

 Bさんは、感覚が鋭く素直なので、カラダの反応が素早く出ます。

「あ痛った‼️(中国式での刺入のため、痛みは伴います)・・・・鼻が通ってきました❣️」

「右耳の下から、唾液が・・・すごい出てます。梅干しを見た時みたいな、感じで出てきます❣️」

40分ほど頭に14本刺し置きました。

「は~い、ユックリ起きてくださ~い。」

「あっ、肩が軽くなっています❣️・・・頭が、冴えた感じです~~」

実際、肩から背中にかけて、ゆるゆるになっていました。

YNSAの進化形恐るべし。

頭への鍼の最も効いた例

60才代男性患者Cさん、去年の9月に来院されました。

Cさんは、若い頃から陸上競技の選手として活躍され、いまでも週2回のトレーニングを欠かせません。若々しい体躯(たいく)は、まるで、40才代。シニアの大会でも記録を持っておられます。

20才代に右膝半月板損傷し、40才代から慢性的右膝痛。

しかし、初診の目的は首痛。首が1年間も思うように回らず、やっと1ヶ月前から回る様になったのですが、やはり、痛みがあるそうです。

そこで、首痛に関する治療を施(ほどこ)し、最後に、右膝痛の治療として14cmのステック(ダイオード鍼)で、頭部正中線から約4~5cm右寄りの生え際より1cm上の圧痛点に押圧。

「痛っっっっった❣️」

ピンポイントだった様です。その結果、

「アレ?・・・先生、膝が痛くない❣️」

チョット、二人ともキツネにつままれたような感じで終了。

それから、2ヶ月間Cさんから連絡が無かったので、心配ではあったのですが・・・

去年の11月にCさん、再来院。

「先生、かかりつけの医者に、『30年間治らなかたったのが、1回の治療で治りました。』って、言ったんですよ。すると、『医学的に解明できないことでも、現実にこういうことは、あります。』と言われたんです。先生、あれ以来痛くないんです❣️」

私は、一瞬

『何のこと⁉️・・・』っとボーっとしていると、

「膝です。膝が痛くないんです❣️」

患者さんには、申し訳ないのですが、私の場合、前回のカルテをしっかり読んでいないと、治療内容を覚えていないことが多いのです。読んでいくうちに記憶がよみがえってきます。そのため、カルテ書きが、非常に大切な作業となります。

今回は、その膝に多少の痛みが出始めたのと、左腕全体がしびれるので来院。

あれこれ治療している途中、

「先生、私の場合、頭に鍼を刺すのが合ってるみたい。」

と、Cさんから提案がありました。Cさんのカラダが欲しているのだから、それが一番。

「そうしましょう!」

そこで、シンプルに右膝と、両腕狙いの3本を頭に刺しました。20分経って、チェックです。

「先生、右膝は痛くない。左腕は、鍼を刺している間は、しびれてないのに、抜くと、スーとしびれてきます❣️」

「へえ~~じゃあ、原因がはっきりしてますね!もう一回、今度は左腕用に1本、鍼を刺しましょう!」

Cさんの頭に1本だけ刺し30分ゆっくりしてもらいます。30分経ったので、

「Cさん、起きみてください・・・・いかがですか?」

「ん、しびれていませんね~~」

さて、今度はいつまで持つかわかりません。Cさんからの連絡を待つことにして、予約しないで帰られました。

くつ下が履(は)けなかった50才代女性の続報

くつ下が履(は)けなかった50才代女性患者Bさんの続報

前回の治療では、左の股関節が痛くて、くつ下が履(は)けなかったのが履けるようになりました。今回もやはり気になるのは、左股関節。痛みの範囲が狭まっていますが、股関節の外側に痛みがあります。

カラダはある箇所に負荷がかかると、対角に位置する箇所に負荷を散らします。そこで、左股関節の対角に位置する右肩関節の圧痛点を探す事にしました。すると、

「痛った❣️・・・もの凄く痛いです。」

「私が19才のとき、バイクに乗ってて車と衝突。随分飛ばされて、右肩から落ちて1ヶ月入院しました。あの時の後遺症はあると思います。」

どうやら、その時の古傷が左股関節にも影響しているようです。まずは、 右脇の圧痛点に指を軽く触れて様子を探ります。この治療法はカラダが様々な現象を起こして(例えば、ある箇所が軽くなったり、熱くなったり、痛くなったり、光がみえたり・・・)治ることがよくあります。

「私は、18才の時にも交通事故に会ったことがあります・・・」

突然、Bさんはその時の超常現象について、話してくれました。皮膚への軽い刺激は過去の記憶を蘇らせることも多いのです。

今度は、右母指球。丁寧に探ると、

「痛った❣️そこ、めっちゃ痛いです。痛った❣️」

これほど痛みを感じるならば、直接鍼を刺すのがベストです。4カ所にしっかり刺しました。今度は、肩の筋肉(三角筋前部繊維といいます)に鍼を刺します。

「先生、それさっきの親指にピリピリ来てます❣️凄い来てます❣️」

右親指から右肩そして、左股関節までがつながって影響しているようです。

「はい、それではゆっくり起き左の股関節をチェックしてください。」

「あぐらがスムーズにかける❣️痛みの箇所が1/3くらいになっています。」

一週間後に来院の予約をして帰られました。

自主性が大切

スキー大好きな60才代の男性患者Aさん。先週スキーでお疲れ。そこで朝、温泉に入ってからの来院。

スキーを履(は)く時、前屈(まえかが)みすると、右股関節がつる時があったそうです。しかし、温泉のジェットバブルが功を奏したのか、股関節は大丈夫。ただ右のお尻(坐骨あたり)に、痛みが現れたそうです。

ボ~っとAさんを見ていると、何となく左胸が気になりました。こういう時は、その感覚に従うことも大切です。気になるところを押すと、

「痛っった❣️痛い、先生そこ。」

そこで、軽く中指を痛い部分に触れることにしました。10~15分経ったので、改めて押さえると、痛さが半減しているようです。今度は、お灸をその周辺に3カ所しました。

ベッドを起き上がると、

「先生、左の小指あたりが気になるんじゃけど・・・」

軽く押圧すると、

「先生、左の股関節に響く❣️」

敏感なAさんは、様々な箇所に響きが伝わるようです。

「ところで、Aさんお尻の痛みは?」

「・・・うん?・・・チョット歩いてみます・・・・アレ?痛くない。先生、痛くないです❣️」

「何が効いたのかな~~多分、お灸じゃないのかな~~。Aさん、今日はこのぐらいにしておきましょう。後は、ご自分でメンテナンス。」

「学校教育と同じで、全部教えるんじゃなくて、あとは自主性に任せるってこと、これが大事なんです。」

最後は、Aさんから教訓をいただきました。

紫水晶のマット

家族3人が治療に来られていたのですが、米寿を迎えられたAさんが、4人目で来院。

朝起きた時、右肩が痛くて仕方ないそうです。そこで痛み止めを飲んでいます。

鉄工所を経営されており、毎日8000枚もの鉄板を扱っているため、特に上半身が凝っておられます。

仰向けに寝てもらうと膝が浮いています。そこでクッションを膝下に置きました。

「どうですか?」

「ああ~、楽じゃ。」

足ウラが冷えているので、足ウラに40℃のマットが当たる様にしました。

「足が温(ぬく)いわい❣️」

どうやらこの状態が快適なのか、施術途中からは、Aさん、熟睡です。ベッドには紫水晶を敷き詰めた40℃のマットを敷いています。またこのマットは電磁波をカットしているので、遠赤外線の自然な暖かさです。アメリカや韓国では、このマットを医療機器として認可しています。

天城流では、肩の筋肉(三角筋)痛を母指球の筋膜剥(は)がしと胸にある大胸筋剥(は)がしで治します。私はそれを鍼とお灸に置き換えて治療します。

「はい、起きてみてください。肩どうですか?」

「おお~~、寝てしもた。軽い、肩軽いわい❣️」

冬はこのマット最高です~~

クスノキの積み木揺(ゆ)すり=KTY(仮称)

60才過ぎの働き者の女性患者Eさん。

3ヶ月前に、左脛骨(ケイコツ=膝下の大きな骨)内側、膝頭から3cmくらい下にくさび型の切れ目を入れ、O脚を真っ直ぐに治す手術をしました。

左脚をかばうため、反対の右脚が股関節の外側から外踝(くるぶし)にかけて“気持ち悪い”そうです。

手術というのは、“大怪我”ですから、氷水で冷やす以外、患部に直接治療をする事は出来ません。腹診から始めます。カラダは、正直ですね~~。脾、肝、腎経という足先、足ウラから始まり下肢を上り股関節を経由し、体幹へと流れる経脈にコリがあります。

もう少し、分かりやすく言うと、腹診とは、五臓六腑の五臓(肝臓、心臓、脾臓、肺臓、腎臓)のコリや状態を触診することです。

五臓の内、肝臓、脾臓、腎臓は、足から体幹への流れ、残りの心臓、肺臓は体幹から手への流れなのです。

今回のEさんの場合、股関節が“気持ち悪い”。そして、その通り股関節を流れる肝臓、脾臓、腎臓に反応がありました。「カラダって正直~~❣️」

クスノキの積み木で揺(ゆ)らす方法のみで施術する事にしました。この方法、とりあえずDAIGO風にKTY(仮称ですが・・・)と呼ぶことにします。

基本は、

①平たく切ったクスノキの瘤(こぶ)を必要と思われるカラダの部位に置き、揺(ゆ)する。

②平たく切ったクスノキの瘤(こぶ)をベッドに置きカラダを乗せカラダを揺(ゆ)する。

これを、Eさんとコミニュケーションを取りながらやると、“気持ち悪い”がなくなりました❣️

個々の瘤(こぶ)で私自身に人体実験することが大切な様です。徐々に瘤(こぶ)が鍼に変わりつつあります。

くつ下が、はけない!

50才代の女性患者Bさん。左股関節の前面が痛くて左のくつ下をはく事ができません。

背中も左側の肩甲骨から腰にかけてパンパンに張っています。

まずは腹診。脾、肝、腎経にコリがあります。これらは全て足先、足裏から下肢体幹と流れています。股関節が痛いのもうなずけます。足の大切なツボ(要穴と言います)に鍼を刺して、お腹を緩めます。

今度は、左を上にして横向きになってもらいます。左足首を軽くねじると、

「気持ちいいです~~」

しばらく、気持ち良さの状態をキープしてもらい、徐々に親指で圧痛点を探します。

「痛った❣️」

ありました!そこに鍼を刺して、今度はうつ伏せになってもらい、膝ウラの圧痛点に鍼。

「ゆっくりと起き上がってみて下さい。股関節はどうですか?」

「アレ!足が組めます❣️」

「あ~~良かった!今度は仰向けになってもらえますか?」

左内踝(うちくるぶし)に鍼を刺すと、

「うわ~~肩甲骨の下辺りまで来ます❣️」

しばらく、この状態を続けて股関節の状態を聞いてみました。

「痛みの部分が狭まっています❣️」

今度は、膝ウラの圧痛点(陰谷=インコクというツボ)に鍼を刺しました。

「股関節の外側(大転子=ダイテンシという骨の出っ張り)にビビビッと来てます」

同じ様に、一度立ってもらって股関節の様子を聞いてみました。

「あ~~随分痛い範囲が狭まりました❣️」

「今日は、これぐらいで終わりましょうか!」

Bさん、くつ下もはけるようになりました。良かった、良かった!