腕組みしなくなったA君

高校野球愛媛県大会が始まり、野球部員が学校の枠を超えて来院されています。患者さんの好きな音楽をYouTubeから流すので、「ワンヲクラーク」「ノーベルブライト」「official髭男dism」などと、普段聴くことのない音楽が新鮮です。怪我の傾向として、肘や肩に負担がかかる選手が多いようです。私の頃といえば50年以上も前なので、比較のしようもないないのですが、肘肩が痛いという選手は余りいませんでした。私自身、高校大学と野球をしたのですが、故障をしたことがありませんでした。多分、練習量が今の半分くらいだったからでしょう。

で、前回ご紹介した腕組み野球部員A君、2回目の来院。

今回は、笑顔で入って来られました。

「どう、調子は?」

「ずいぶん良いです。投げられそうな気がします。」

と随分前向きな言葉が返ってきました。頭に9本置鍼した中でも、Jソマトトープという頭頂部の治療点2本が効いたようです。その後は、足に見つけた治療点を、鍉鍼(ていしん)という銀の細い棒で気持ち良い程度で押圧すること3分。

「これでどう?」

「めっちゃ、軽いです。」

その後、同じ個所にお灸を8壮。

「そしたら、今度は、右の膝ウラに鍼をするよ。」

A君は右肘内側側副靱帯に痛みがあります。右肘内側側副靱帯に対応するのが、右膝弓状膝窩靱帯です。右膝弓状膝窩靱帯が緩むと、右肘内側側副靱帯が緩むという原則があります。そこで、右膝ウラに3本置鍼し、その後、お灸をして終了。

膝と足にマジックペンで4ヶ所跡をつけて、お灸をするように指導しました。毎日お灸をして次回の治療を受ければ、完治する予感がします。A君は、4日後に来院されるので、楽しみです。

腕組み

10日ほど前から、右肘内側に痛みがある高校野球部の新3年生A君。当院に来られる前、何ヶ所かの治療院に行かれたそうですが、結果が出ず医療不審を多少感じておられたようです(それは、後日分かったことです)。そんな事とは知らずに診断を進めていると、無意識のうちに腕組みをしているA君。腕組みという行為は、「おい、治してみろ !俺は、信用していないからな!」という思いが作り出すものです。

『あらら・・・拒絶してる・・・まあ、体験してもらおう!』

と、お気楽モードで治療を始めました。山元式新頭鍼療法(YNSA)では、上腕診と呼ばれる脳から脊柱の状態を診断する方法を、膝診(去年の学会で発表し、認められました)で行っているため、頸椎の1番から仙骨までの状態把握が可能になりました。A君の場合、胸椎の2番、11~12番に圧痛点があることが分かります。それを2本の置鍼で無くしたため、腕組みの姿勢が一気に緩んでしまいました。

それからは、私のいつものペースで治療を終えて、2日後の予約をして帰宅されました。来院された時の痛みが10で痛みが全くないのが0。それが10→2になりました!次回の治療が楽しみです。

最高の一日

 

今日は、午前9時から治療をスタート、患者さん8名で午後10時終了。ほぼ休み無く仕事をしたのです。仕事大好き人間ですから、最高の一日でした。

明日も、9時から楽しくスタートします!

おみそれしました

「先生、ワシなあ・・・実は五十肩なんよ。」

「えっっえ、聞いてないよ・・・・何で教えてくれんかったん?」

「一回五十肩やった時、ヒアルロン酸の注射して治ったんで、そこにまた行って、治療受けたんじゃけど・・・今回は、治らんでそのままにしとった。」

「鍼で五十肩は治るんよ。」

どうやら、70才代の男性患者Bさん、「下肢の痺れ」は、当院で治して、「五十肩」は病院で治すと決めて通院されていたようです。そこで早速、頭頂部の治療点に3本置鍼。

「Bさん、肩どうですか?」

「・・・・・あれ?右腕と同じに後ろへいく・・・・五十肩が、嘘みたいに治った!・・先生、おみそれしました!」

「・・・まあまあ。」

というわけで、少し信用を得たようです、おしまい。

60兆個の細胞

 

本日、朝から雨が降っています。

最近、雨の日は、車で2~3分のところにある「ゆらら」という温泉に行くのが日課になっています。ここでは、ダンボール、ペットボトル、缶などを廃棄出来る場所もあり、非常に重宝しています。「石原医学大全」に従って、サウナに入って汗をたっぷり流した後、生姜、黒砂糖入りの紅茶を飲んでいます。以前には、サウナの後、「ゆらら」自販機の黒酢を100円で飲んでいたのですが、カラダを冷やしている感覚があったので、紅茶を飲みカラダを温めた状態を維持するようにしています。現在、午前9:56で、体温36.7℃。いい感じです。

「石原医学大全」の第一章の冒頭をご紹介します。

『人体には60兆個もの細胞がある。一つ一つの細胞が任務を遂行することで、人間は動き、思考し、内臓は休みなく働き続ける。細胞の活動を支えているのが糖質、タンパク質、脂質の3大栄養素やビタミン類、ミネラル類だ。食物から摂取した3大栄養素を分解して得たエネルギーで細胞は活動する。

糖質は主にご飯やパン、麺類などの主食からデンプンとして摂取され、唾液や膵液中のアミラーゼによって二糖類の麦芽糖に分解される。麦芽糖はマルターゼ、菓子類などに含まれる砂糖はスクラーゼ、乳製品などに含まれる乳頭はラクターゼによってブドウ糖に分解され、小腸から吸収され血液に届けられる。

タンパク質は胃液や膵液でアミノ酸に分解され、同じく小腸から血液に吸収される。脂質は脂肪酸とモノグリセリドに分解された後、小腸を経て、リンパ管内から脂肪組織に蓄積され、必要に応じて遊離脂肪酸となってエネルギー源として消費される。

ブドウ糖、アミノ酸、遊離脂肪酸等は、細胞内に存在するミトコンドリアと言う小器官内で酸化され、エネルギーを作り出す。このエネルギーによって60兆個の細胞は活動し、その活動から熱が発生する。

以上が細胞生理学的な説明となる。つまり、細胞の動力源は「熱」。細胞が活動できるのは人体に「熱」があるから。「熱」が著しく低い状態では細胞の活動は停滞し、老化は加速し、免疫力は低下。感染症をはじめ、あらゆる病気にかかりやすく、治りにくい体になる。』

私が若い頃、精神科の病院で勤めており、毎朝患者さんの体温を測っていました。ほとんどの患者さんは、35℃代・・・・薬漬けで体温が上がらない現実を目の当たりにしていたので、「石原医学大全」の60兆個の細胞が活性化することの意義がよく分かります。

即効性

 

50才代の女性患者Aさん、2日前に風邪をひき鼻水が出ています。そこで、山元式新頭鍼療法(YNSA)の鼻、舌咽神経、肺に関する置鍼を3本。そのあとは、自律神経と内臓を整える置鍼を11本行いました。

「鼻水が出なくなったんですけど・・・・」

「あああ・・・即効性があるでしょう?」

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、 感覚点という治療点が診断しないでも存在しています。つまり、患者さんの訴えに対して、即対応できる治療点ということになります。Aさんの場合、鼻水がでるのが気になるので、オデコにある鼻の治療点に2本置鍼しました。実際には、鼻水が出たがっているのだから、出して上げる方がいいのかも知れませんが、鍼の即効性を感じていただけるのなら良しとします。30分の置鍼を終了して、鍼を抜いていると、

「あれ?ノドのイガイガを感じていないって、今感じました。何かされました?」

「あああああ~、最初、頭の天辺に打った鍼は、舌咽神経に効くので、良くなったんでしょう。」

と、AさんはYNSAの即効性を身を持って体感されたようです。良かった、良かった!

心房中隔欠損症

 

80才代の女性患者Bさん、今回が初めての来院です。

「私は、心臓に穴が空いていて、くっついているの。」

とおっしゃられました。そこで、インターネットで調べてみたところ、「心房中隔欠損」という病名で紹介されていました。

『心房中隔欠損症(Atrial septal defect :ASD)とは、心房中隔(右心房と左心房を2つの空間に分けている壁)に穴が開いている状態を指します。心臓は、右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋から構成されています。右心房と左心房は、それぞれ全身と肺からの血液が戻ってくる部屋です。この両者の部屋は心房中隔と呼ばれる壁により隔てられています。

心房中隔欠損症は、先天性心疾患(産まれつきの心臓の病気の総称)の1つであり、その中でも一定の割合を占めています。また、心房中隔欠損症は女児に多いことが知られています。

先天性心疾患ではあるものの、無症状であることが多いため、新生児や乳児期に発見されることは少なく、就学時検診やそのほかの理由で小児科を受診した際などに発見されることが多いです。大きな穴では自然閉鎖は期待できず、年齢を経てから心不全による症状が徐々に現れることもあります。心臓や肺への負担状況を判断しながら、治療が行われる病気です。

胎児期、左右の心房を隔てる心房中隔には、卵円孔(らんえんこう)と呼ばれる生理的な穴が存在しています。胎児は胎盤を介して酸素を取り入れるため、肺で酸素を取り入れる必要がありません。そのため、胎児の右心房に返ってきた血液は肺へ流れることは少なく、卵円孔を介して左心房へと移動します。

出生後、赤ちゃんは自分自身の肺で酸素を取り込まなければならなくなるため、右心房に帰ってきた血液が肺に流れるようになり、卵円孔は不要になります。そのため生後、卵円孔は自然閉鎖します。

心房中隔欠損の多くは卵円孔の部位に認めますが、タイプによって穴が生じる場所は異なります。それぞれのタイプに応じて、症状の現れ方や自然閉鎖するかどうかの傾向、治療法も異なってきます。』

お灸は自分で出来る

 

 

60才代女性患者Cさん、1年前から腰痛。そして、1ヶ月前からは背中が痛くて来院されました。今回で7回目の治療となります。まず、「食生活を改善しましょう」と提案すると、納得の表情のCさん。そこで、紅茶に生姜と黒砂糖を入れ、それを朝食代わりにするようお勧めしました。Cさんは、1日2食の生活に徹するようになりました。数回の通院で背中痛、腰痛も改善。その中で、お灸を足にする治療を気に入られたCさんは、ご自身で毎日足にお灸をされています。すると、

「先生、今まで睡眠薬を飲まないと眠れんかったけど、足のお灸で眠れるんよ。もう嬉しくて嬉しくて・・・」

とニコニコ顔のCさん。どうやらお灸が合っているようです。無意識に飽食を推進している時代の流れを無視して、1日2食にされたCさん。お灸も熱心にされています。私が、お灸治療に比重を置いている理由は、「患者さんがセルフケアできる」ところにあります。Cさんは、当たり前にセルフケアをされています。

これが、私の目指す医療です。

筋トレ

 

昨日から、春の選抜高校野球大会が始まり、愛媛県でも3月21日から愛媛県大会地区予選が始まります。頭に置鍼をする山元式新頭鍼療法(YNSA)は、患部に直接鍼を刺すことがないので、非常に安全。そしてYNSAは、若い高校生や大学生に速攻性が顕著に現れるように思います。今月、野球部員は10名以上診ています。

私の高校、大学時代、野球をしていましたが、怪我をすることはありませんでした。細かくみると右手人差し指、中指は突き指の連続で、外側に曲がってしまい、真っ直ぐ投げたつもりでも、見事にシュート回転をして右に流れてしまうことはありましたが・・・怪我ではありません。

当時の練習と今の練習には、大きな違いがあります。それは、ウエートトレーニングの導入。ちょうど、私が筑波大学野球部に所属していた時、2年の冬場にウエートトレーニングが他の大学に先駆けてやっと導入されたと記憶しています。確かに冬を越した3年時には、打った飛距離がずいぶん伸びたことを覚えています。しかし、怪我をするほどの練習ではなく、楽しい時間だったように思います。

今は、筋力アップのため様々な器具を使用していますが、それで柔軟な筋肉がつけばいいのですが・・・・私も、筋力アップのために、4リットボトル2本に水を入れて、四股を踏んだり、4リットルボトルに2リットルの水を入れて、持ち上げるようにしています。この水を利用した筋肉アップは、カラダの内部を揺らすため、自然に感じます。そして、小指を握り締めないで、伸ばしたままで出来るため、力むことがありません。

数ヶ月後に、しなやかな筋肉が付くようボチボチやってみます。

無水鍋

30才代の男性患者Aさんと、15本の置鍼を終えて、30分の待機時間を雑談しながら過ごしいました。すると、黒猫ヤマトの宅急便で荷物がやってきました。先日注文した「無水鍋」です。女性患者さんから美味しく簡単に料理ができる「無水鍋」を紹介していただきました。これだと、どんな野菜でも水を使うことなく、柔らかくて美味しい野菜が食べられるとのことでした。

ところが、この「無水鍋」の取り扱い説明書が、中国語!さっぱり分からないのです。頭を抱えていると、男性患者Aさんがキレイな発音の中国語で読みながら、日本語訳をしてくださいます。よくよく伺うとAさんは、大学でしっかり中国語を勉強されたそうです。おかげで、使い方をしっかり理解する事ができました。

早速、人参と玉ねぎを味付けすることなく料理したのですが、本当に美味しくいただきました。これからの食事が楽しみになったのです!