葛根湯

私が30才の頃に持っていた「漢方問答」という難関な本があります。これをもう一度読み直しているのですが、まず身近な「葛根湯」という漢方薬の成分を紹介します。

葛根湯の成分(7つ)

  1. 葛根(かっこん)
    葛(クズ)の根。発汗を促し、筋肉のこわばりを和らげる。
  2. 麻黄(まおう)
    発汗・解熱・鎮痛作用。鼻づまり改善にも働く。
  3. 桂皮(けいひ)
    シナモンの樹皮。体を温め、血行を良くする。
  4. 芍薬(しゃくやく)
    筋肉の緊張を緩め、痛みを和らげる。
  5. 甘草(かんぞう)
    炎症を鎮め、ほかの生薬の働きを調整する。
  6. 生姜(しょうきょう)
    体を温め、胃の働きを整える。
  7. 大棗(たいそう)
    ナツメの実。胃腸を保護し、体力を補う。

これら中で、麻黄(まおう)があまりなじみがないので、チョット深掘りしてみます。

マオウ(Ephedra)という植物の地上茎を乾燥させた生薬で、主な薬理作用は「アルカロイド成分」によります。

麻黄の主な成分

中心となるのは次の エフェドリン類アルカロイド です。

① エフェドリン(Ephedrine)

  • 交感神経を刺激
  • 気管支拡張、発汗、鼻づまり改善
  • 心拍数や血圧上昇の作用

② メチルエフェドリン(Methylephedrine)

  • 気管支拡張
  • せき止め作用
  • エフェドリンより作用は穏やか

③ プソイドエフェドリン(Pseudoephedrine)

  • 鼻粘膜の充血を取る(鼻づまり改善)
  • 市販薬(鼻炎薬)にも利用される成分

④ ノルエフェドリン

  • エフェドリンの類似成分
  • 交感神経刺激作用

 

親指でスマホをタッチ⁉️

50才代の男性患者Cさん、五十肩で右腕が水平までしか上がりません。そこで、様々なアプローチをしているのですが、中々成果を上げることが出来ません。

施術後、Cさんと話をしながら、Cさんのスマホを使用する姿を見ながら分かったことがあります。

Cさんは、座椅子に座って右にカラダを傾け、右手の親指だけでスマホをタッチしています。どうやら、この姿勢と動作が五十肩を作り、いくら施術をしても効果が上がらない理由だと思ったのです。

①姿勢

右に重心を傾けているので右肩の筋肉(三角筋といいます)が、盛り上がり緊張しています。

②足は親指、手は小指

これは、身体運動の法則の重心安定の法則に「足は親指、手は小指」があります。足は親指、手は小指に力を入れるのが、身体運動の法則なのです。ところが、Cさんは親指で操作しています。これでは、カラダを悪くするだけです。

スマホは、左手で持って右手の人差し指か、中指で押せばいいのです。右手の小指はしっかりグーで握りしめているので、ムダな動きにならずスムーズな動作になります。

スマホを使う方、親指を使うのをやめましょう!

シソ風呂

 

畑で勝手に生えていたシソが、実をつけた頃に風通しの良いところで、干していました。しかし、その後、どのようにするのか考えることもなく、時間が経ち、シソはカラカラに乾燥。きっとホコリも被っているだろから・・・・飲めない。

そこで、お風呂に入れることにしました。ChatGPTで調べると、

  • リラックス効果(爽やかな香り)
  • 血行促進(体が温まりやすい)
  • 軽いかゆみ・湿疹の緩和
    → シソの葉には抗炎症作用があると言われています
  • アレルギー症状の軽減の民間利用もあり

とあり早速、朝風呂に入れてみました。量が少なかったためか、今一つ香りは少なかったのですが、効きそうな気配!しばらく、続けてみます。

八味地黄丸

八味地黄丸という漢方薬は、山芋がたくさん入っています。そこで、高齢の腎虚の人には、効くそうです。

71才になって初めて腎虚を自覚した今、何とか元に戻る方法を見つけます。八味地黄丸をまず体験して、私のカラダと向き合ってみようと思います。

その体験を患者さんの指導に生きれば・・と思っています・・今日は、ここまで。

皮膚が痒い!

80才代の女性患者Bさん、皮膚が痒くて仕方ないそうです。このような患者さんには、「石原医学大全」の一節を読むようにしています。

湿疹、蕁麻疹、アトピー

[原因]

皮膚は排泄器官の1つだ。皮膚病とは「体内の老廃物」と「過剰な水分」が皮膚を通して大量に排泄されている状態。排泄活動(湿疹、蕁麻疹、アトピー)を薬で止めてしまうのではなく、老廃物と過剰な水分を速やかに出すことが必要だ。

[対処]

①食事はよく噛んで腹八分目。ペットボトル飲料や冷たい飲み物は控える。

②ウォーキング、スポーツ入浴などで汗を流す。

③解毒作用があり、皮膚病の妙薬とされるゴボウを常食する。

④サウナ好きの人は、週3から4回サウナ浴を励行する。

アトピー性皮膚炎の人は、サウナで老廃物や水分を徹底に出すことで、美しい肌を取り戻せることがあると、「石原医学大全」にはよく出ています。

若いって素晴らしい!

『高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。』

と、紹介したB君の続報です。その後のB君、腰痛、左足首内側の痛みはなくなりました。

「今日はどこが気になるの?」

「ここ(上腕)です。」

ということで、ジーンズを患者着に履き替えてもらい、治療開始。いつものように膝診をして頭に6本置鍼。すると、上腕の痛みが肩の痛みへと移っていったそうです。

「そしたら、ベッドでお尻を押そうか?」

「はい!」

とベッドまで移動して、痛い右肩を上にして横向きに寝てもらい、右臀部の押圧を始めると、

「あの~、この姿勢だと腰が、しんどいです。」

「そうか・・・そしたら、硬式ボールを敷いて仰向きになろうか?」

と、硬式ボールをお尻に敷いてゆっくりしてもらうと、肩の痛みがなくなっていきました。

「それから、体育の時間バレーやって、右膝が痛くなったんですけど・・・」

あちこち痛みを感じているB君です。そこで右肘の圧痛点を探して、軽く中指で触れるだけの操法を始めました。

「触れるだけで治るんですか?」

「うん、そうよ。」

しばらくして、

「膝どう?」

「・・・・・大丈夫!・・凄い!」

と、あちこちの痛みを取っていきました・・・若いって素晴らしい!

これから、これから

 

気づくと、今日は誕生日。71才になりました。

私が好きな画家に、アメリカの「グランマ・モーゼス」がいます。彼女は、74才の時に孫のために、クリスマスカードを描きました。その後、台所をアトリエにして、グランマ・モーゼスが経験し、印象に残っている情景を絵にして、地元のギャラリーで展示。

なんと、その絵に興味を持ったニューヨークの画廊オーナーが、「グランマ・モーゼス」を世に出したのです。超有名人になったグランマ・モーゼスは、当時の大統領JFケネディとも会話するほどになりました。それでも、グランマ・モーゼスは淡々といつもの生活をするだけでした。

71才、まだまだこれから!

下駄歩き

首痛の続報

朝起きると、痛みが軽減しているように感じたのですが、そうではなかったようです。動くたびに、右首上部一点に痛みが集中している状態に変化しているようです。このように、痛みが変化してカラダから抜けていくのではないか、と感じています。

そこで、一歯下駄で15分室内を歩いてみたのですが、逆に右肩に痛みが出てきました。仕方がないので、ニ歯下駄で散歩に出かけることにします。

下駄での散歩は、カカトから頭の天辺にヒビキが伝わります。この感覚は治療に繋がるのではないか・・・・・しばらく続けてみて、患者さんに助言できるようになれば良いと思っています。

荒療法?

「のボール野球」参加のため、本日は臨時休業(夜の予約はあります)。もう、カラダがボロボロです。実は、私のカラダ、この2~3ヶ月左膝痛から腰痛。そして、腰痛から右首痛と痛みが徐々に連動しているのです。

これは、40年前に鍼灸師S先生から習った「痛み連動」です。しかもこの連動は、左右ジグザグに出ることが多いそうです。私自身、腰痛、膝痛などは、ほとんど経験したことがないので、S先生がおっしゃっていたことを、軽く受け流していたのですが、40年経って今、やっと実感出来ました。

そして、患者さんが訴えておられる「痛み」を身に染みて体験しています。今回の「のボール野球」が荒療法として、私のカラダを良くしてくれる・・・かも?