足ウラの冒険

今日は、興居島。鍼灸師なのに鍼と灸をしないで治療しました。

足指の押圧だけで背骨を整えることができます。足の治療点を開拓して4〜5年経ったように思います。まだまだ、足底は未開の場です。

一般的に、足ウラはツボがいっぱいあると、思われていますが、東洋医学の経穴は、3つしかありません。そのうちの2つは、ツボの流れには存在していない阿是穴(あぜけつ)の裏内庭(うらないてい)、失眠(しつみん)。そのため、足ウラには湧泉(ゆうせん)1つしかツボは無いという人もいます。

そのため、足ウラに治療点を探索する冒険をしているのです。俗に言われている「ここは腎臓に効く」などといわれている反射区を全く無視して、山元式新頭鍼療法の考えを推し通して見つけています。だから、面白いのです。

健康は自ら創造すべき

前回、操体法創始者の橋本敬三先生(医師)の「生体の歪みを正す」の一節、コマ運動をご紹介しました。足ユビを丁寧にほぐすことの重要性を述べておられます。そして、「足ユビが痛くないようになったときは、全身が軟らかくなっている。コワバリは歪みである」と断言されています。その一節で下記のように述べておられます。

『筆者は、若い頃(大正末期)、神経生理(東北帝大医学部、藤田敏彦教授)ところから、いきなり民間臨床に飛び出し、患者の愁訴に振りまわされ、目をまわしたものである。そして、民間療法を漁ってみた結果、民間療法に一貫していることは、彼らは自覚せずにおるけれども、運動系の歪みを是正しているという理解に達した。十数年、くりかえしてみて間違いないことを確かめた。

(中略)

健康は生活の結果であるから、他人の力で与えられるべきものではなく、自ら創造すべきである。それでこそ健康増進の可能性も期待されるのである。』

「健康は自ら創造すべき」は、当院のモットーにすべきだと改めて感じています。私は、鍼灸を軸に施術していますが、鍼灸それ自体で治しているのではないと患者さんに常に言っています。鍼灸で刺激をして本人のカラダが治しているのです。そのことに、感謝してくださいと言っています。

今年は、「健康は自ら創造すべき」をもっと徹してみようと思います。

舌診

今年から舌診を加えていこうと思い、患者さんの舌をカルテに写真で残すようにしました。石原医学大全にある舌診の個所を記載します。

『舌も色や形状には体内の水分量と血液の状態が如実にあらわれる。漢方の診察では舌苔の観察は必須となっている。舌苔は舌の表面に存在する苔状のもので、古くなって剥離した舌の上皮、食べ物残りかす、細菌からなる。

西洋医学では、舌苔はよろしくないものととらえている。急性疾患、胃腸病、便秘、熱性疾患、口呼吸、唾液の減少、口内乾燥、鼻腔栄養や点滴で口の運動がない、歯磨きを長期間怠った、不規則な生活、ヘビースモーカーなどで舌苔があらわれるからだ。

東洋医学では舌もまた排泄器官の1つと考える。舌苔は排泄された血液中の老廃物であり、体内浄化のための活動だ。断食中は排泄が活発化して、体内の浄化が進む。舌苔は熱くなり、体内に老廃物がとどまっているほど舌苔の色も白→黄色→薄茶→茶→黒と濃くなっていく。黒くなるほど血液の汚れがひどいことをあらわす。

舌が腫れる→水毒

あかんべーをした時、舌は筋肉でできているから、細長い舌がするっと出てくるのが正常な状態。しかしむくんで膨らんだ舌がぼてっと出る、なおかつ舌の辺縁がボコボコしているなら体内は水分過多、水毒状態にある。水分によって舌がむくみ、下の歯に押し付けられて歯形でボコボコになるのである。

舌の表面がつるつる→悪性貧血

舌の表面にある舌乳頭と言う粘膜の突起が萎縮し表面がツルツルになって光沢を帯びていると悪性貧血が疑われる。ビタミンB12不足による貧血である。

舌が暗赤色、舌の裏の静脈が暗紫色→血液の汚れ

舌の色には血液の状態が現れる。暗い赤色なら血行不良で、血液の汚れ(瘀血)が進んでいる。舌の裏の静脈が静脈は蔵紫色でグロテスクに膨らんでいるはずだ。

舌苔が黄色~黒→血液の汚れ

発熱時には熱によって血液中の老廃物の排泄が活発化し、黄色い舌苔が大量に発生する。舌苔が黒いなら、体内の老廃物が多く、それによって血液が汚染されていることを示す。

舌苔がほとんどない→水分過多、冷え性

舌苔がほとんどなく、さらに舌表面に水分が多い(湿舌)ようなら、水分過多。いずれ冷えや痛みやアレルギーに連鎖する。』

マスターズ甲子園

中高年の野球大会マスターズという甲子園を目指す愛媛県予選が、明日準決勝。

それに参加する40才代の男性患者Aさん、前の試合で頑張り過ぎて両膝に水がたまり、歩きづらい状態です。先日治療して、かなり良くなったのですが、またぶり返してきました。

前回は、膝に水が溜まっているのに氷水で膝を冷やしませんでした。それを反省し、しっかり氷水で冷やすこと10分。Aさんも納得の様子です。

それからは、いつものように膝診をして頭に刺鍼7本。後はG点という耳の後ろにある膝治療点に3本ずつ合計6本刺鍼。

山元式新頭鍼療法では、膝を肘にある圧痛点に刺鍼して治療します。今回は、肘の治療点に一番細い鍼を刺しAさんの様子を伺いました。

「あああ~、随分動けるようになった・・・・・(四股を踏むポーズで)、あっ、これで守備できそう。奇跡!」

さあ、明日の結果は?

なぜ描く

https://youtube.com/shorts/1mWVI-0gK5M?si=rpaz4sgj_mJDWksC

 

指先からは、確実に磁気が出ています。その指先を患者さんの頭に近づけると、微妙な波動を感じます。そのとき、診断点である膝ウラに反対の手の指先を触れているのですが、微妙な反応を感じ取ることが数多くあります。この2か所からの反応を感じれば、頭の治療点が確かなこととなります。

この感覚を磨くために、絵を描くことが最適なのです。

完全なる妄想

 

 

耳鳴り治療点を考える2

耳鳴り治療点は、耳の穴を中心にキレイな半円形を描いて存在します。これは、筋膜の中でも深部にあるデイープ・フロント・ラインという流れの終焉の側頭部にあります。

多分、山元式新頭鍼療法(YNSA)創始者・山元敏勝先生は、この美しい半円形を見て閃いたのではないか、と推測させていただきます。先生の感性、美意識は異次元なのであの形状を見られて、確信されたのではないかと思います。

耳は外界に触れなおかつ、デイープ・フロント・ラインと繋がりがある・・・・それならば、耳の穴から、当分に美しい位置の治療点がある・・・・と思われた・・・完全な妄想です。明日は、興居島絵を描いて寝ます。

耳鳴りを考える 1

耳鳴りに聞く治療点。

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、しっかりとあります。耳中央部を中心に側頭部に円を描いた個所の圧痛を探し出すのですが、効きます。

なぜ、山元敏勝先生がこの治療点を見つけられたのか・・・先生が、天才だからなのです。

しかし、それでは前に進みません・・・考えます。

耳は特殊な器官、側頭部に穴を開けて脳中央部近くまで外気が入る構造になっています。こんな器官は耳だけ・・・今日はここまで、明日もう一度考えます。

感覚を磨く

感覚がどれだけ大切か。

やっと分かり始めました。感覚を磨くことが、良質の治療になるのです。山元式新頭鍼療法の創始者、山元敏勝(医師)先生の感覚に少しでも近づくこと・・・・・全くレベルが違う。この事実をしっかり分かった上で、無理せずやれる範囲でやればいいのです。

感覚を磨くには、趣味の「描く」なんです。

認定試験

(興居島出張で、IPad を忘れてしまい、IPad で描けずボールペンで描いた船中の目の前にあるもの・・・・ボールペン難しい・・・IPad 最高!)

 

 

10月27日に山元式新頭鍼療法(YNSA)の認定鍼灸師試験が東京であり、受けたのですが・・・1ヶ月以上経ったのに全く連絡がありません。たった2人の受験なのに・・・・

と、諦めていたのです。

しかし、今日「合格!」の連絡がありました・・・・・私にとって、1ヶ月が2ヶ月くらいに感じていたのですが、理事の諸先生方は多忙で、しかも生活圏が全く違うため、中々合流することが出来ない状態だったのだと思います。やっと、その機会を得ての検定だったのだろうと推測いたします。

愛媛県では、初めてのYNSA認定鍼灸師となります。これからもよろしくお願いいたします。