「興居島(ごごしま)では、鍼からお灸になってしもた。」
と、足に施術をしながら興居島の全ての患者さんにお灸治療をしている現状を説明すると、
「そうですね、昔はここ(興居島)には、お医者さんがいなかったから、皆んな家でお灸をしていたですもの。私の兄なんかは、病弱だったので背中に大きなヤイトの跡が3つもありました。それが、ばあさんがやるもんだから、場所が少しずつズレて大きな大きな跡になってしもうて・・・・」
と、80才代の女性患者Cさんが、ニコニコ昔を懐かしむように話してくれました。一昔前の興居島では、お灸でセルフケアする文化があったのです。それを体験している方にとって、お灸は身近な存在なのです。こんなにいい文化を絶やさない責任が鍼灸師にはあります。何とかしないと・・・