レモン風呂

「石原医学大全」で、「入浴」簡単入浴剤で体熱上昇という章があります。その一節、

『冬になると、どの家庭でも「ミカン」を常備するだろう。そのみかんの皮を布袋に入れて、お湯に浮かせば香り豊かな「ミカン風呂」を楽しめる。数日干したのミカンの皮(陳皮)をそのままお湯に浮かせても良い。ミカンの皮に含まれる精油成分でリラックス効果が高まる。

生姜を一かけらすりおろして布袋に入れて湯船に入れる「生姜風呂」は生姜の温める力の凄さを入浴後の流れる汗で実感できる。

一番手軽なのは「塩風呂」だ。粗塩を片手で1つかみ、湯船に入れてよくかき混ぜてしっかり溶かす。入浴後も汗が止まらないほど強力な温め効果がある。ただし、皮膚がベタベタするので、風呂上がりにはシャワーをひと浴びして出るとよい。「生姜風呂」「塩風呂」は、温める効果が強く、凝り、痛み、むくみ、風邪の予防、改善に役立つ。』

とありますが、私は朝風呂にレモンの輪切りを一個分いれたのですが、風呂上がりにカラダがポカポカするのには、驚きました。明日は、これに塩を追加してみようと思います。

ちなみに、「石原医学大全」では、レモン風呂の効果は、美肌作り、ストレス、不眠となっています。

ヨモギ

患者さんから、新鮮なヨモギをいただきました。ありがたいことです、このヨモギをカラカラに乾燥して、ミキサーにかける事1~2分。そして出来たモグサもどきを、フルイにかけて抹茶のようになった「もどき」を取ると、モグサになるのです。この「もどき」は、ご飯にかけて食べても美味しいので、ヨモギは捨てるところがありません。

ヨモギ以外にこの時期は、山菜のシーズン。京都の山奥・美山町に住んでいたころは、フキノトウ、ワサビが家の前に流れる小川で取れ、日当たりの良くない裏庭はワラビ畑。玄関を出ると、ウドが新芽を出し、日当たりのいい山道でタラノメを取っていました。

川を超えた福井県に行く山道では、コシアブラが新芽を出していました。このコシアブラの天ぷらは、天下一品!

実家の方でもあるのかな~・・・・・

指先治療

 

 

 

昨日は、惣河内神社と、その隣の金比羅寺で「お十日さん」というイベントを開催。私は、見学していただけだったのですが、社務所の会場で突然、治療をすることになりました。私は、鍼灸師ですが当日は、鍼灸の道具を持参していなかったのです。そこで、鍼灸の代わりに指先治療をすることにしました。結果、1時間ほどで、4人の治療をすることになったのです。一番早く治療を終えた方は、所要時間10分くらいでした。

「右の奥歯と右のケンビキ(肩甲骨)が痛うて痛うて・・・・」

こんな訴えの患者さんには、自律神経や内臓の状態をチェックする必要はないと判断。いきなり、右奥歯の治療点である右眉毛に指先を当てることにしました。これは、患者さんの状態から判断しました。

「・・・・どうですか?」

「・・・・・・あれ?痛ない。」

これで、指先を治療点に置く治療法ができると確信しました。その後、肩甲骨痛に関係する頭の部位・・・・これは、Kソマトトープと呼ばれる頭頂部やや後ろの治療点に指先を当てました。すると、どうでしょう、肩甲骨の痛みがなくなりました。

ある程度、この結果を予想していた私ですが、これには、ビックリよりも納得の方が強かったです。今後、鍼灸が嫌いな患者さんには、指先治療もありですね!

お十日さん

お十日さん。

これが、私の子供世代のお祭りでした。小学校でも、「お十日さん」の日は、午後はお休みだったんじゃないかな・・・・とにかく、子供のお祭り日でした。金魚すくい、綿菓子、パットライスなど、子供にとって夢のような時間でした。

それを、弟の宮司が新たな形で作ろうとしています、これは、面白い。今後、アーティストとして活躍してもらいたいと思います。

私は、あくまで治療家。治療をやりつつ弟を手伝いたいと思います。愛媛県東温市の惣河内(そうこうち)神社の宮司、佐伯敦をよろしくお願いします。

空腹がもたらす健康効果②

前回は、空腹がもたらす健康効果をご紹介しました。それで内臓が元気になると述べました。今回は、空腹がもたらす健康効果その2弾、「血液も見た目もスリムになる」という章を「石原医学大全」からご紹介します。

『少々古い情報だが、断食の効果が非常にわかりやすいデータを紹介しよう。2001年秋、私が出演した日本テレビ系の「おもいっきりテレビ」で「半日断食」の健康効果を検証したときのものだ。「脂肪燃やす半日断食」と言うテーマで54歳の主婦Aさんに半日断食を1週間体験してもらい、その効果について私が約1時間かけて解説した。

上が断食前後のAさんのデータである。まずは体重の減少。Aさんは半日断食でスルリと1.5kg減量することができた。しかも、ご本人曰く「心身ともに爽快感があった」とのことで、脳波を測定するとα波が増加しており、全くストレスフリーでの減量ができた、ということになる。

次に血液の浄化作用に着目したい。血液中の老廃物である尿酸、尿素窒素、クレアチニンの減少は、腎機能の老廃物、排泄機能が強化され、血液が浄化されたことを意味する。血糖や中性脂肪も低下しているので、血液はサラサラになっている。

半日断食によって、見た目がスリムになるだけでなく、老廃物や余剰物の汚染も取り除かれ、血液もすっきり清浄になることがわかる。』

半日断食をたった1週間するだけで、このような効果があるのは驚きです。はたして、数値を下げる薬が必要なのでしょうか?

半日断食とは、朝、昼に人参リンゴジュースを飲み、夕食は和食といった食事です。

食べないと元気にならない


頭に置鍼したあと、30分ゆっくりしてもらいます。その時、色々な会話をするのですが、多くの患者さんは、「食べないと元気にならない」という思い込みをしているのに気付きます。テレビを見れば、グルメ番組ばかり・・・しかも、肉料理、ラーメンなどのコッテリした食べ物の紹介が多く、いつの間か、過食傾向になっているように思います。そこで、「石原医学大全」から、空腹がもたらす健康効果をご紹介します。

『慢性疲労に悩む現代人は多い。慢性疲労の大きな原因は過食にある。少食にするだけでずいぶんと疲労は抜ける。

過食により胃腸ばかりに血液が集中して、その他の臓器は血液が不足し、十分に働けなくなっていることが慢性疲労の大きな原因だ。そのうえ、食べ過ぎることにより、心臓は消化吸収に追われる胃腸を働かせるために、せっせと血液を送らねばならないし、食物の消化燃焼に必要な酸素を吸い込む肺にも負担がかかる。大量の食物から産生された老廃物や中間代謝物での汚染が進まないように、解毒臓器である肝臓や腎臓も疲弊するばかりだ。

空腹の時間を作ると過労気味の胃腸はしっかり休息をすることができ、他の臓器への血流が復活し。各臓器の働きが良くなる。その結果、次のような改善がみられ、それに伴い、全身の健康状態が向上。慢性疲労や数々の体調不良から解放される。

①肝臓の働き(解毒、タンパク合成、消化液の分泌)の改善。

②腎臓の働き(尿の生成、水分・塩分節、ホルモン生成)の改善。

③膵臓の働き(インスリン、消化液の分泌)の改善

④心肺機能(息切れ、動悸など)の改善

⑤生殖器の不調改善。』

と、いいところばっかりなのに・・・・

血液の量は限られています。それを、消化器だけに使っていれば、他の臓器に血液が回らなくなり、機能が低下することぐらい、誰でも分かります。そうなれば、必然的に体温が下がりガン細胞が活性化していきます。そのため、昔では考えられなかった、2人に1人がガンになってしまうという現状を作っています。

「食べないと、元気にならないでしょう?」

と、それでもおっしゃいますか?

ブルネロ・クチネリ

雨の日は、早朝近くの温泉に行き、サウナで汗を流すことが多いのです。そこで、愛媛新聞を見ていると「ブルネロ・クチネリ」という文字が飛び込んできました。

「あれ?岩崎が翻訳した・・・人間主義的経営の著者!」

と、思わず目を見開き読み始めました。イタリアを代表する高級ブランドのオーナーだと再確認したのです。私の親友で岩崎春夫というスケールの大きい、誠実な偉人がいます。彼が翻訳した「人間主義的経営」という本はベストセラーにもなりました。その序文をご紹介します。

『ブルネロ・クチネリは1953年、ウンブリア州ペルージャ郊外の村、カステル・リオーネの農家に生まれました。

1978年、色鮮やかなカシミヤセーターを製造する小さな会社を立ち上げ、事業の目的を、倫理的にも経済的にも人間の尊厳を追及することと定めました。

1982年、ウンブリアの小さな村、ソロメオに移り、そこを「人間のための資本主義」を実現する場所と定めました。3年後には廃墟となっていた村の古城を買い取り本社としました。

2000年、村外れの古い工場を買い取り、そこを回収して事業の拡大に合わせた新たな生産体制を整えました。

2012年、ブルネロ・クチネリ社はミラノ証券取引所に上場しました。同年、若者たちが技術を身に付け、誇りを持って働くことを願い、本社のある城の一角に職人学校を設立しました。

ロメオ村の豊かな暮らしを取り戻すため、村を修復し、文化、芸術、人々の交流を促進するために、彼は、劇場、図書館、公園などの施設を整備しました。』

恩返し

昨日は、珍しく10名もの患者さんが来院されました。毎日、このように来られると、ちょっと経営は楽になるのですが・・・まだまだ、実力不足、謙虚に邁進です。

今回は野球繋がりの患者さんがほとんどです。これは、特に大学での野球生活が実を結んでいます。まさか、大学で野球をするなどと思いもしなかった私。筑波大学芸術専門学群という大きな枠組みの中に飛び込んだはいいが・・・・はて?一体何をしたらいいのやら?

連日、友人とは芸術話で夜更かし・・・・ホトホト疲れ、もっと健康的な生活をしようと、だだっ広いキャンバスを歩いていると、懐かしい硬式ボールを打つバットの音。

「あれ?この大学に野球部があるの!・・・・人数少ないし、楽しそうだし・・・・なんか、俺でもやれそう!」

と、その日に入部を決め、キャプテンの元に行き面接。1学期も終わり、夏休みの練習から参加することになったのです。「野球ってこんなに楽しいんだ!」と思えた大学生活。その後は、四国に帰ってくる8年前までは、全く野球とは無縁の生活を送っていたのですが、母校松山東高校が21世紀枠で、春の選抜野球選手権に参加したのをきっかけに、「俺、野球部じゃった!」という心に火がついて、松山市内で鍼灸院を開業。

幸い、筑波大学野球部OBが愛媛県に10数名いることもあり、野球ネットワークが広がっていきました。私が大学時代に本当にお世話になった功力靖雄監督に、何の恩返しも出来なかった私。せめてもの罪滅ぼしに、愛媛の高校球児に治療という形でお返ししたいと思っています。

少食のすすめ

本日は、「石原医学大全」の一節をほんの少し!

『少食であることの尊さをいにしえの賢人、哲人が言い残している。

「子曰く」で有名な孔子は「悪衣、悪食を恥じるな。多くを食するな」。

イエス・キリストは「生命のために何を食い、何を飲み、また何を着んやと思い煩うなかれ」

釈迦は「一切の疾病は宿食(食いだめ、過食)をもととす」。

精神を正すだけではない。「大食」が睡魔や倦怠や、果ては不調や病気をもたらすのに対し、「少食」はとてつもないエネルギーを創出する。』

これは、「少食」を実行している人ならば、当たり前に感じとられます。ところが、美食家、大食いの人は、何かとケチをつけてきます・・・・「まず、やってみましょう」。

天児牛大さん

舞踏集団「山海塾」の創始者でリーダーであった天児牛大(あまがつうしお)氏が逝去されました。私は直接面識はありません。しかし、友人の岩下徹氏が筑波大大ホールに「山海塾」を招いて、初めて「金柑少年」を見た時の衝撃は圧倒的。まさに、私が野球青年から、芸術青年に移行する分岐点でした。その後、石井満隆氏(舞踏家)との出会い・ワークショップでの自由な表現、精神病院勤務でのイベント・・・気づいてみれば、チェルノブイリ原発事故後のポーランド、イエニゴラで積み木パフォーマンスをやっていました。ホテルで同室のスラバはロシア最高の道化師、奥様が日本人なので、日本公演を精力的に・・・・

「金柑少年」の衝撃からの広がりが私の今を支えてくれています。

「鍼を刺す」という行為は、舞踏の動きに通じています。踵重心で脱力し指先の皮膚からの響きを感じ取るという所作は、舞踏家のそれと通じていると思い込んでいます。私は患者さんを相手に鍼と共に踊っているのです・・・・踊るしなやかな筋肉を身につけてようと思っているのです・・・・目指すぞ、美しいしなやかな肉体と、それに伴う治療技術。

そんなことを思えるようになったのも、岩下徹氏をはじめとする仲間の存在です。心より感謝いたします。そして、天児牛大(あまがつうしお)氏のご冥福を衷心よりお祈りいたします。