指圧

私は、10年ほど前、新宿歌舞伎町にある「あしカラダ」というリラクゼーション店で働いていました。いわゆる指圧でコリを取る仕事です。これを2〜3年やったのですが、この仕事を続けると親指をやられます。

そのため、「もう2度とやるもんか!」と心に決めたのですが、五十肩の患者さんに腰のツボ押圧(指圧)を行い一発で治ってしまいました。すると、肩痛の患者さん3人が、指圧で立て続けに治りました。

しかし、親指に痛みが出てきました!さてどうしよう?とりあえず、セルフケアで治してから考えます。

なぜ痛い?

「先週は、神経が過敏になっているのか、首から上が痛くて・・・・医者にそのことを言うと、『天気のせいよ』と、気楽におっしゃるので・・・あまり気にしないようにしているんですけど・・・・お風呂に入ると良くなるんですけど。」

とおっしゃる70才代の女性患者Aさんには、水毒が関係しているので、サウナにいって汗をかくことをおすすめしたのですが、ご本人はサウナを怖がっておられるようで、多分お風呂で済ませられると思います。石原医学大全の痛みの原因について

『大半の痛みは冷えと水が原因だ。血流を良くして温めるため患部の細胞より分泌される「プロスタグランディン」や「ブラジキニン」が痛みを起こす。よって寒い日、雨に濡れた時、冷房で冷えた時痛みは増悪し、サウナや入浴で温まると軽減する。「体を温めること」「利尿や発汗で余分な水分を捨てること」が痛み対策となる。』
この「プロスタグランディン」や「ブラジキニン」が血行を良くしようと分泌されるための痛みだったのです!

肉離れ

新学期が始まりました。受験準備であまりカラダを動かしていなかったのに、急にスポーツの部活を始めると肉離れをおこしたりします。そこで、肉離れの時の対処法を、コピペします。よく知られているRICE処置です。

『RICE処置とは、肉離れや打撲、捻挫など外傷を受けたときの基本的な応急処置方法。Rest(安静)・Icing(冷却)・ Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字から名付けられました。早期にRICE処置を行うことで、内出血や腫れ、痛みを抑え、回復を助ける効果があります。
1. Rest(安静)

ケガをしたら、まずは安静に保つことが大切です。安静とは、必ずしも横にして寝かせるとは限りません。むやみに動かすと悪化してしまう可能性があるので、患部にタオルや添え木などを当てて固定します。
2. Icing(冷却)

患部を氷や氷水などで冷やします。体温を下げることで、患部の毛細血管が収縮して、腫れや内出血、痛みなどが抑えられます。ただし、冷やしすぎると凍傷になるリスクがあるので注意しましょう。
具体的には、氷を氷のうやビニール袋に入れて患部に当て、20〜30分ほど冷やします。ピリピリとした痛みが出たあと無感覚な状態になったら、一度氷を外してゆっくり皮膚感覚を取り戻します。そのあと再び氷を当てましょう。これを何度か繰り返します。
3. Compression(圧迫)

患部にテープなどを巻いて圧迫し、腫れや内出血を最小限に抑えます。きつく圧迫しすぎると血流障害や神経障害を起こしますので、しびれや変色が生じたらすぐに緩めましょう。
4. Elevation(挙上)

患部を心臓より高い位置に保ちます。血液が心臓に向かって流れるので、内出血による腫れを防ぐことができます。患部の下に座布団やクッション、たたんだ毛布などを敷くとよいでしょう。』

ここで3. Compression(圧迫)の理由は、以前紹介した傷が治るシステムと多いに関係していると思います。少し長くなりますが、以前に書いた傷が治るシステムを記載します。興味ある方は、お読みください。

『傷が治るシステム

①皮膚に切り口が発生した。傷はV字に開いている。
②すると、まず切断面に神経ネットワークが形成される。
③そこに、第一次治癒電流が流れる。
④その指令で、切断面の体細胞が万能細胞に変わる。
⑤テープか縫合で、切断面を合わせる。
⑥第二次治癒電流が流れる。
⑦各部の万能細胞に各々の周波数刺激を与える。皮膚、筋肉、骨など固有周波数に従い、万能細胞は体細胞に戻る。
⑧こうして各体細胞は切断前と全く同じように再生治癒する。』

これは、トカゲ再生の謎を解いたロバート・ベッカー博士のベッカー理論です。ベッカー博士の「クロス・カレント」という著書を翻訳された船瀬俊介氏が、自身の書かれた「未来を救う波動医学」という本からの引用です。

傷口を圧迫することで、第二次治療電流の早期誘導を促すことになります。これが大事!

自力自療が一番

「先生、治療してもろてから、調子ええんよ。それで、調子に乗って働きすぎて、また肩が痛うなったんじゃが・・・」

「あら、そうなんじゃ・・・それは、よう分かるけど・・・ほどほどにせんと・・・」

と、80才代の女性患者Aさんに、再び前回と同じ治療することにしました。Aさんには右側を上にして横向きになってもらいます。下になった脚を真っ直ぐにしてもらい、上の脚を90度に曲げてもらいます。

すると、右腰部が「しっかり押圧してください」という格好になってくれます。腰は、表層部から深層部に大臀筋、中臀筋、小臀筋があります。これらの筋肉が肩にある三角筋の後部繊維、中部繊維、前部繊維に対応します。

具体的にいうと、肩の前側が痛いと、腰の小臀筋にある圧痛点を押圧します。すると肩の前側の痛みがなくなります。もう少し具体的にいうと、横向きになった右腰のテッペン(大転子といいます)と骨盤の前側の上にある出っ張り(上前腸骨棘といいます)の中間にある圧痛点(居髎=キョリョウといいます)を押圧します。すると肩前側の痛みがなくなります。こんな感じで、臀圧(デンアツ)、環跳(カンチョウ)、ついでに「気をつけ」の格好をして、中指の先があたる太ももの横側(風市=フウシといいます)に押圧。

「これで、どうですか?」

「・・・・先生、ようなった・・・痛ない!」

「簡単じゃろ?これ自分でやったらええんよ。」

「そんなん無理じゃ。」

「野球の硬式ボールがあろ?アレを畳に置いて、オシリの痛いところを押し付けたらええんよ。」

と、次回は硬式ボールを持参してAさんにお教えしようと思います。
自力自療が一番!

後頭部の痛み

「先生、やっと来れた・・・忙しゅうて・・・もう、いかん、フクラハギとカカトが痛うて・・・」

と2ヶ月ぶりの40才代男性患者Aさん。
いつものように、膝の診察をして頭に鍼14本。その中でも、後頭部にあるフクラハギの治療点に2本が、効いたようです。そこで、足ウラに見つけた治療点に鍉鍼(銀の棒)を押圧。すると、

「先生、そこ押すと頭の後ろが痛い!」

「後ろって、どこ?」

「あの、フクラハギに効くって刺したところ。」

「あああああーやっぱり、ここがフクラハギに効くんじゃね。」

と、患者さんに教えてもらいながら、新しい治療点を見つけています。

奇遇!

40才代の男性患者Bさん、左指に力が入らないことがあり、左胸部にも痛みがあるそうです。また、右首の張りが非常に気になります。病院に行っても異常なしとのことで、今回、初めての来院となりました。

1週間前から花粉症で鼻がヅルヅルしているので、オデコに2本置鍼。その後、頭への11本置鍼でそれぞれの症状が改善されました。初めての患者さんに鍼1本の効力を体感していただいたのが良かったようです。その後は、足に見つけた治療点を気持ち良く押圧したり、触れるだけの治療をしながら、少しずつ会話ができるようになりました。

「愛媛県って心疾患、特に男性は全国一なのを知ってます?」

「ええええっ、知らなかった!」

「でね、愛媛でも今治の男性が最も心疾患になっているんです。これはボクの偏見なんですけど、原因は焼き鳥・・・・造船業が日本一の今治では、鉄板で焼いて脂がジューシな焼き鳥を食べるんでしょう?ニワトリの体温は42℃、それが36℃の人間のお腹に入るとベタベタになりますよね・・・・だから、心疾患が多いと思うんです。」

「昨日のケンミンショーで、今治の焼き鳥を特集してましたよ・・・・」

「えっっっっっっ!そうなんじゃ・・・」

奇遇!

雷(カミナリ)

雷(カミナリ)」を嬉しいと思ったのは、今日だけ!
今治の火災から近くの松山では、今、雷(カミナリ)を伴った激しい雨が降っています。きっと、今治も激しい雨で鎮火を進めることでしょう!それを祈るしかありません。

3月12日に足首靭帯損傷3ヶ所の40才代男性患者Aさんの続報。

3月23日(日)、野球にキャッチャーとして2試合連続で出場し、ランニングホームラン、盗塁、2塁打と大活躍。靭帯損傷から2週間も経っていないのに!

今日は、足ウラに見つけた治療点に鍉鍼(ていしん=銀の棒)押圧とお灸21壮の治療で終了。もう、ほぼ完治です!

鍉鍼押圧は、雷(カミナリ)のような電流を流すようです、その後のお灸で雨を降らして、炎症したところを治めているような気がします。

花粉症花盛り

花粉症が一気に花盛り。来院される患者さんのなかで、半数近くが花粉症で悩んでおられます。鍼灸治療は花粉症に効きます。半年ほど通院され、花粉症が出なくなった80才代の患者さんもおられます。この患者さんの場合は、自律神経を整えて、内臓を整える治療をしただけなのですが、良くなられました。

また別に、オデコにある目と鼻の治療点と、頭頂部にある肺と舌咽神経の治療点に刺鍼すると、目のかゆみと鼻水が止まったり・・・・と、様々な反応があります。ところが、40才代の男性患者さんは、

「目と鼻の鍼が効いてたのですが、ここ(耳の下)にパイオネックス(円皮鍼)を貼ったでしょう?そのせいで、鼻水が出るは、出るは・・・・今までで一番。そこで、パイオネックスを取ると、ピタッと鼻水が止まったんですよ!」

「・・・・えええええっ、鼻水が出るということは、悪いもんが出るんでええことじゃけど・・・・」

「いや〜ひどい出方じゃったけん・・・・」

「そうか、そうか・・・・でも、(パイオネックスを)取ると止まったんですね・・・・よう分からん・・・・あそこ(耳の下)は、元々ノドの治療点なんです・・・・よう分からん、分からん事ばっかです。ありがとうございます。何かあったら、また教えてください。」

と、???・・・・そのため今回はパイオネックスを貼らないで終了となりました。

心技体

左足外果にある靭帯(じんたい)を3ヶ所損傷した40才代の男性患者Aさん、9日間で7回来院されました。初診では、足の甲も腫れて、左足を引きづるように歩いていたのですが、今では、キャッチャーの格好をしても大丈夫になりました。Aさんは、明日23日には、キャッチャーとして試合に出るのを目標に通院されていたのです。 

相撲では、「心技体」といって心が一番大切です。Aさんは、仕事の無い時間を患部に氷水を当てる時間にして、しっかりセルフケアされていました。この心がけが驚異的な回復力になりました。

Aさんの明日の試合、さてどうなるか、楽しみです!

何か知らんけど・・

「今日は、鍼ではなく操体法でやっていきましょう。」

80才代の女性患者Cさんとに会話が弾み過ぎたので、今回は置鍼の時間が必要でない操体法での治療を選びました。普段ならイスに座っていただき膝診を行うのですが、仰向きになって両膝を立ててもらい膝診。Cさんは前回、上腕と前腕に痛みがあったのですが、今回はそれらの痛みは無くなりました。しかし、右胸部に痛みがあります。また、右手親指、人差し指にはシビレがあります。足に見つけた頸椎、胸椎の治療点を気持ちよく押圧。

「先生、もうシビレは治らんじゃろ・・・」

「いやいや、そんなことないよ。カラダはいつも治ろうとしとるんじゃけん・・・どう、シビレの感じ?」

「・・・・ちょっと、こっち(親指内側)がようなった・・・・シビレを感じんようになった。」

「それは、よかった・・・少しずつ変わるけんね。」

その後も、足の治療点に触れながら操体法を続け、

「どうですか、右の胸?」

「・・・・・あれ?痛くない・・・」

何か知らんけど・・・よくなりました!