クリスマスプレゼント

90才代のご高齢で、今年を最後に施術を終了する女性患者Aさんと、最後のお灸を行いました。Aさんは、幼いころは、カラダが弱かったのでお灸を長年していました。そのため、今でも白い火傷の跡(直径5mmほど)が、脚にたくさん残っています。

当初は、この白い跡を無視して、私が主要なツボにお灸をしていたのですが、途中からAさんが、白い跡を触りながら3カ所指定するようになっていきました。やはり、本能的に感じるものがあるのだと思います。 確かに鍉鍼(ていしん=銀の棒)で押圧するとAさんが、ピックっと反応します。幼いころからの施術が正しかったことを表しています。カラダが弱かったAさんが、90才を超えても元気に暮らしておられるのは、お灸が一因だとも思います。

施術中は、いつもように料理や昔の話で楽しく過ごしたのですが、これで最後だと思うと、しんみりしてしまいました。

「先生、お豆さん差し上げます・・・・ビールを飲みながら召し上がってください・・・長い間、本当にありがとうございました。」

「こちらこそ、本当にありがとうございました。楽しかったです・・良いお年をお迎えください。」

Aさん、素敵なクリスマスプレゼントありがとうございました😊😭

足の冷え

雨が降る日曜日、70才代の女性患者Cさんが来院されました。

「今日は、足首が痛くて・・・・お尻も痺(シビ)れて・・・・調子が良くないです。」

「雨が降るときは、気圧が低いので・・・・どうしても、血流が悪くなります。それも関係していると思います。」

などと喋りながら施術に入っていきます。頭に7本の置鍼をしたあと、Cさんの足に触れると冷たい。

「ずいぶん冷えていますね・・・・」

「そうなんですか・・・でも、私寝る時、布団に入ったら足が暖かくなって・・・・布団に入っても、足が冷たい人がいるでしょう・・・」

と、Cさんは少し他人事のような返事です。冷えがカラダに悪いということを実感してもらいたいので、いつの間にかCさんの冷たい足の指をもみほぐしていました。しばらく、するとCさんの指に熱が・・・

「今、痛かった足首はどうですか?」

「・・・・痛くない!」

Cさん、これから湯たんぽで足を温めるそうです!

手のひらが痛い!

 

3週間前に右肘痛で来院した中学生患者A君。今回は、右肘痛ではなく、バットスイングをすると両手のひらに痛みがあるそうです。そこで、思い出したのは、左右の内踝(うちくるぶし)痛と右膝痛で来院した小学5年生のB君。鍼が怖いB君には、少ない本数で効率よく治療をしなくてはなりません。今回のA君に対しても、B君のような治療が出来ると確信めいたものを感じていました。

内踝の痛いB君には、デルマトーム(皮膚文節)から見た治療点に置鍼しました。デルマトームとは、脊髄から出る左右の頚神経(C)、胸神経(T)、腰神経(L)、仙骨神経(S)の体表における特定の帯状皮膚感覚を担当している区域のことをいいます(写真参照)。B君の場合、L4のデルマトームが膝と内踝になるので、耳の前にあるD点に左右2本置鍼。結果、左右内踝痛と右膝痛がなくなりました。

A君は両手のひらなので、C7になります。A君には、オデコの上にある冠状縫合に見つけた治療点に2本置鍼しました。

「これで、バットを振ってみてください。」

「ちょっと、外に出て振ってみて良いですか?」

と、A君のお父さん。

「はいどうぞ・・・」

2人で看板を照らす光の方へ出かけられました。

「どうだった?」

「痛くないです。」

やはり、若いエネルギーは素晴らしい!もう2本置鍼して終了となりました・・・おしまい。

師走は忙しい!

年末を迎え、掃除や整理で無理をして来院される方がおられます。70才代の女性患者Bさんもそんな患者さんです。ちょうど1年前に同じような症状で来院されています。1年前は左の膝痛でしたが、今回は、右膝、右大腿部、右腰に痛みがあります。

「今日は、奥のベッドで仰向けになってもらいます・・・そこから始めましょう。」

鍼灸治療は行わないと決めました。Bさんは、右脚が左脚より2cmくらい短く縮み上がっています。また、右の大胸筋が凝っているのが分かります。そこで凝っているところを押圧。

これだけで、縮んでいた右脚が1cmほど元に戻りました。後は痛い右大腿部、右腰に対応する右上腕や右肩を押圧すると、左右の脚が整いました。

あとは、右肩を上にして横向きになってもらい、耳のウラにある膝の治療点を軽く触れる操法。これを10分程度すると、膝がずいぶん緩みます。

こんな調子で、全体のバランスが取れたので終了。2日後に来ていただくことにしました・・・・おしまい。

目と歯の痛みに対して

30才代の女性患者Aさん。目の奥と目の下が痛くて初めての来院です。いつものように、ベッドで骨盤を整え、膝診、首診。

「まず最初は、目ですよね・・・・」

と、山元式新頭鍼療法(YNSA)で目、鼻、口の治療点がオデコにあるので、2本置鍼。その後、膝診をしながら頭に置鍼を進めて、

「今、目はどうですか?」

「・・・・目の奥の痛みは無くなったんですが・・・・目の下の歯が痛くて・・・」

「歯ですか、分かりました。」

と、オデコにある歯(口)の治療点に置鍼。その後、首診の治療点を側頭部に見つけ置鍼。

「歯が痛くない!」

「それは、良かった!」

と、YNSAの速攻性に改めて感心するのですが。なぜ、オデコの置鍼が効くのか・・・いつか、患者さんに説明出来るようにします!

お手当

3週間で7回通院の男子高校生A君。初めは、肘の痛みを訴えていたのですが、いつの間にか治っていました。今回は左の腰に痛みがあります。明後日までには、何とか良くなるようにする必要があるので、ベッドで左を上にして、横向きになってもらいました。

腰と対応するところの肩甲骨の圧痛点を探して、押圧。5~6分で終了し、肩甲骨のポイントを見つけ出し、軽く触れるだけの治療に変更しました。

「気持ち良くなったら、寝てもいいよ。」

実にシンプルな治療です。いわゆるお手当。これで10→2程度に痛みが軽減しました。

「この治療は、翌日にもっと良くなることもあるので、様子を見ておいてね。」

と、玄関を送り出したのです・・・おしまい。

五十肩の女性

60才代の女性患者Aさん、3週間くらい前から「五十肩」のような症状で右腕が上がらなくなってきました。そこで、仰向けになっていただきカラダの歪みを見てみると、顕著な歪みは見当たりませんでした。

「右肩を上にして、横向きになっていただけますか?下の脚をまっすぐ、上の足は90度に折ってください。」

と、定番のお願いをします。3週間くらいの「五十肩」ならば、鍼を打つ必要がないように思えたので、押圧だけの施術を選びました。

三角筋前部繊維→小臀筋

三角筋中部繊維→中臀筋

三角筋後部繊維→大臀筋

と対応するので、肩に対応する小臀筋、中臀筋、大臀筋に気持ち良く押圧すること20分。

「はい、これでどうですか?」

「・・・・うっふ、良くなりました。」

と、終了・・・・めでたし、めでたし!

皮膚が痒い!

80才代の女性患者Bさん、皮膚が痒くて仕方ないそうです。このような患者さんには、「石原医学大全」の一節を読むようにしています。

湿疹、蕁麻疹、アトピー

[原因]

皮膚は排泄器官の1つだ。皮膚病とは「体内の老廃物」と「過剰な水分」が皮膚を通して大量に排泄されている状態。排泄活動(湿疹、蕁麻疹、アトピー)を薬で止めてしまうのではなく、老廃物と過剰な水分を速やかに出すことが必要だ。

[対処]

①食事はよく噛んで腹八分目。ペットボトル飲料や冷たい飲み物は控える。

②ウォーキング、スポーツ入浴などで汗を流す。

③解毒作用があり、皮膚病の妙薬とされるゴボウを常食する。

④サウナ好きの人は、週3から4回サウナ浴を励行する。

アトピー性皮膚炎の人は、サウナで老廃物や水分を徹底に出すことで、美しい肌を取り戻せることがあると、「石原医学大全」にはよく出ています。

若いって素晴らしい!

『高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。』

と、紹介したB君の続報です。その後のB君、腰痛、左足首内側の痛みはなくなりました。

「今日はどこが気になるの?」

「ここ(上腕)です。」

ということで、ジーンズを患者着に履き替えてもらい、治療開始。いつものように膝診をして頭に6本置鍼。すると、上腕の痛みが肩の痛みへと移っていったそうです。

「そしたら、ベッドでお尻を押そうか?」

「はい!」

とベッドまで移動して、痛い右肩を上にして横向きに寝てもらい、右臀部の押圧を始めると、

「あの~、この姿勢だと腰が、しんどいです。」

「そうか・・・そしたら、硬式ボールを敷いて仰向きになろうか?」

と、硬式ボールをお尻に敷いてゆっくりしてもらうと、肩の痛みがなくなっていきました。

「それから、体育の時間バレーやって、右膝が痛くなったんですけど・・・」

あちこち痛みを感じているB君です。そこで右肘の圧痛点を探して、軽く中指で触れるだけの操法を始めました。

「触れるだけで治るんですか?」

「うん、そうよ。」

しばらくして、

「膝どう?」

「・・・・・大丈夫!・・凄い!」

と、あちこちの痛みを取っていきました・・・若いって素晴らしい!

高校野球ピッチャーの最終日

高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。昨日からのB君の続きで、今日が最終回。右肩と左足首が良くなったのですが、左腰痛がまだ残っています。

そこで、ベッドからいつもの治療室に移動してもらい、膝診を行い頭に4本置鍼。

「これで、腰どうですか?」

「・・・・・・大丈夫です。痛くないです。」

「えっ・・・・そうなの?」

「何か、腰が良くなってので、右肩が逆に気になります。」

という事で、右オデコと右耳に置鍼して終了となりました。3日後に予約して、帰宅されました。後日、その後の状態をご報告するつもりです。