皮膚が痒い!

80才代の女性患者Bさん、皮膚が痒くて仕方ないそうです。このような患者さんには、「石原医学大全」の一節を読むようにしています。

湿疹、蕁麻疹、アトピー

[原因]

皮膚は排泄器官の1つだ。皮膚病とは「体内の老廃物」と「過剰な水分」が皮膚を通して大量に排泄されている状態。排泄活動(湿疹、蕁麻疹、アトピー)を薬で止めてしまうのではなく、老廃物と過剰な水分を速やかに出すことが必要だ。

[対処]

①食事はよく噛んで腹八分目。ペットボトル飲料や冷たい飲み物は控える。

②ウォーキング、スポーツ入浴などで汗を流す。

③解毒作用があり、皮膚病の妙薬とされるゴボウを常食する。

④サウナ好きの人は、週3から4回サウナ浴を励行する。

アトピー性皮膚炎の人は、サウナで老廃物や水分を徹底に出すことで、美しい肌を取り戻せることがあると、「石原医学大全」にはよく出ています。

若いって素晴らしい!

『高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。』

と、紹介したB君の続報です。その後のB君、腰痛、左足首内側の痛みはなくなりました。

「今日はどこが気になるの?」

「ここ(上腕)です。」

ということで、ジーンズを患者着に履き替えてもらい、治療開始。いつものように膝診をして頭に6本置鍼。すると、上腕の痛みが肩の痛みへと移っていったそうです。

「そしたら、ベッドでお尻を押そうか?」

「はい!」

とベッドまで移動して、痛い右肩を上にして横向きに寝てもらい、右臀部の押圧を始めると、

「あの~、この姿勢だと腰が、しんどいです。」

「そうか・・・そしたら、硬式ボールを敷いて仰向きになろうか?」

と、硬式ボールをお尻に敷いてゆっくりしてもらうと、肩の痛みがなくなっていきました。

「それから、体育の時間バレーやって、右膝が痛くなったんですけど・・・」

あちこち痛みを感じているB君です。そこで右肘の圧痛点を探して、軽く中指で触れるだけの操法を始めました。

「触れるだけで治るんですか?」

「うん、そうよ。」

しばらくして、

「膝どう?」

「・・・・・大丈夫!・・凄い!」

と、あちこちの痛みを取っていきました・・・若いって素晴らしい!

高校野球ピッチャーの最終日

高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。昨日からのB君の続きで、今日が最終回。右肩と左足首が良くなったのですが、左腰痛がまだ残っています。

そこで、ベッドからいつもの治療室に移動してもらい、膝診を行い頭に4本置鍼。

「これで、腰どうですか?」

「・・・・・・大丈夫です。痛くないです。」

「えっ・・・・そうなの?」

「何か、腰が良くなってので、右肩が逆に気になります。」

という事で、右オデコと右耳に置鍼して終了となりました。3日後に予約して、帰宅されました。後日、その後の状態をご報告するつもりです。

左足首を左手首で

高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。昨日からのB君の続きです。

肩痛は良くなったので、今度は左足首を狙います。

「足首捻(ひね)ったりしたら、氷水で冷やすのが一番いいよ。」

と、直接患部に氷水を当て、気持ち良さが冷たさだけになるまで待ちます。

「冷たくなりました。」

「そしたら、左手首を出してください。銀の棒を軽く手首に当てるね。」

と、鍉鍼(ていしん)を当ててしばらく気を入れると、別の個所に移動するという施術を5~6分。

「これで、左足首はどうですか?」

「・・・・・いいです!」         (つづく)

3カ所痛いピッチャー来院

高校野球のピッチャーB君、右肩の前側(三角筋前部繊維といいます)、左腰痛そして、走塁の際、急に止まって左足首内側に痛みがあります。

「3カ所のうち、どこが一番気になるの?」

「肩です!」

「そしたら、ベッドで(治療を)やろう。」

と奥のベッドに移動して、臀圧(デンアツ=母校が見つけたお尻の側部のツボ)、居髎(キョリョウ=骨盤の前面のツボ)、五枢(ゴスウ=骨盤の上部内側のツボ)に置鍼。

「これで、肩どう?」

「・・・・・え?・・痛くないです。凄い!」

と、ニッコリ笑顔。

「そしたら、今度は足首を狙おうか!」  (つづく)

腰痛で長時間座れないピッチャーの続き

腰痛で長く座れなかった高校生ピッチャーのA君、初診から3日後に2回目の来院。今度は、首痛、右肩痛、腰痛がずいぶん解消したため、右肘の痛みが気になります。

いつものように、膝診をして3本置鍼。そして、オデコと側頭部に肘の治療点があるので、それぞれ1本ずつ置鍼。

その後、右肘の治療点である右膝にお灸13壮とパイオネックスを貼って終了としました。

その後のA君、なんと165球の投球が出来たとのことです。鍼灸師になって良かった!

長時間座れないピッチャーの続編


腰痛、首痛、右肩痛で長時間座ることができない高校生のピッチャーA君の話の続きです。

座ると痛いので、立ったままで上腕を診断。頭に置鍼している途中で、

「何か、座れそうな気がします。」

とA君。

「じゃあ、膝を診ようか?」

と、上腕ではなく、膝を診ながら頭に置鍼していくにつれ、怖いはずの鍼に慣れてきたA君。今度は首診となり、側頭部に2本置鍼。再び奥のベッドに行き、右を上にして横向きになってもらいます。A君は右肩が痛いので右腰に長めの鍼と、11壮のお灸をします。その結果、

首痛:10→0

肩痛:10→1

腰痛:10→3

となりました。(つづく)

腰痛で座ってられない!

 

高校のエースピッチャーA君。首の中央部が痛く、右肩、腰も痛くて、長時間座ることも出来ない状態で来院。初めての鍼灸治療のため、緊張した面持ちが痛々しい。

話をよく聞くと、授業はクラスメートとは一緒に出来ず、一人だけ別の部屋でリモート学習をしているそうです。その教室だと立ったり座ったりできます。

過緊張のA君には、いきなり鍼は無理と判断し、奥のベッドで操体法をすることにしました。仰向けになってもらうと、骨盤が右に縮んで上がっているので、右脚が短くなっています。

「右足をこうやって、軽く引っ張っりますね。今度は、左の爪先を軽く上げてカカトを軽く踏み込んでください。決して無理しないで・・・何となく気持ちがいい程度でやってみてください。」

などと、言葉の誘導をすると、だいたい2~3回の操法で左右の脚がそろいます。これで、少し慣れてきたので、座椅子がある所に戻ってもらいます。

いつもは、座椅子に座って膝を診断するのですが、長時間座ることが出来ないため、立ったままで上腕診をすることにしました。(つづく)

天才・杉本練堂先生を解読

 

 

天才・杉本練堂先生を解読する。

先日、10才代の男子が寝違えで来院。色々治療し、そこそこの結果を残したのですが、ふと練堂先生の本を思い出し、肩甲骨下部を押圧してみました。すると、もっと効果が出ました。そこで、筋膜の教科書「アナトミートレイン」を調べてみると・・・分かりました!

アーム・ラインで説明できます。肩甲骨下部は、首にある肩甲挙筋につながっています。そのため、肩甲骨下部が緩むと首が緩みます。それだけでなく、デイープ・バック・ラインの小指側にある小指球筋の圧痛点に置鍼すると、もっと首が緩みます。また、首の前側の痛みにはスーパーフィシャル・フロントアーム・ラインの小指先の刺激で効果がありました。

今後、首痛にはこのアーム・ラインがポイントの一つと考え治療点を見つけようと思います。

ウソ!

60才代の女性患者Aさん、体調管理で月に1回の来院です。今回は目が疲れ、首が痛く、腕のぶらぶら体操をすると左肩がカクカク音がするそうです。

そこで、オデコにある目の治療点に2本置鍼。次に膝診を行い、頭に置鍼をすると膝がゆるみました。膝がゆるむと背中の大きく長い脊柱起立筋がゆるみます。すると脊柱管から出ている自律神経が整うことになります。

次に首診で内臓の状態を診断し、頭に置鍼。すると首がゆるんできます。首がゆるむと内臓がゆるみます。

「首の状態、どうですか?」

「・・・・ああ、いい感じ!」

「肩はどうですか?」

「・・・・・・・まだ、カクカクします。」

そこでヤンキーの人が、ひたいにカミソリで剃り込んでいるところ周辺の圧痛点に置鍼。

「これで肩どうですか?」

「・・・・・・・大丈夫!」

「ウソ!」

治療を見学していた男性が思わず叫びます。

「ホントよ!」

と、Aさんニッコリ。後は3人で世間話や、健康の話をして楽しく過ごしました・・・おしまい。