ヨシその2

昨日は、イギリスの茅葺き事情を簡単に説明しましたが、イギリス以外のヨーロッパに、茅葺き先進国があります。数年前、友人の大工さんがオランダとドイツの茅葺き民家の写真と動画を見せてくれました。その斬新なデザインに圧倒されました。茅葺き自体をエコロジーの最先端の素材と捉(とら)えて有能な建築デザイナーが今を生きる茅葺き民家にしているのです。ドイツの民家では、壁も茅葺きで作り上げていました。

現在、国際茅葺き協会という組織に、イギリス、オランダ、ドイツ、スウエーデン、南アフリカ、デンマーク、日本が加盟しているそうですが、残念ながら日本は全く遅れています。多くの日本人は、茅葺き民家は日本固有のもので、古臭いものという固定概念にとらわれています。また、よく分からない建築基準法なるものがあって、茅葺き民家の土台である礎石を使った新築は作れないようになっています(建築の素人なので間違っているかもしれません)。もちろん、新築の茅葺き民家は作れません。そして通気の悪い、水を呼ぶコンクリートでなければ土台を作れません・・・私には、よく理解出来ません。

100年も200年も人が住めば立ち続ける茅葺き民家が、日本の風土に合っているのですが、冬には適していません。これを現代のテクノロジーを使って進化させればいいと思うのです・・・

まあ~、口で言うのは容易(たやす)いのですが・・・京都・美山町で試みたイギリス式の茅葺きは、日本でも十分適応出来、日本式以上に強固だと感じました。薪ストーブの煙を屋根裏に送ることで、屋根につもった雪が早く落ちることが分かりました。それでも冬は寒かったのです。きちっとした二重窓が必要だと思います。

コロナ禍が治ったら、いつかヨーロッパの茅葺き民家巡りをしてみたいと思っています。

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