肘痛の治療例

2ヶ月前、右肘内側側副靭帯を部分断裂した大学野球部キャッチャー。
D君としましょう。
このD君、2回の治療で練習を再開できました。

ベッドに仰向けになってもらうと、やけに右胸が出っぱっています。右膝、右手首もベッドから浮き上がって緊張しています。
また、右足が左足より10mm程長い。

大きなミットで速いボールを受けようとすると、どうしても重心を右に移して構えます。そのため、骨盤が右下がりとなり、右足が長くなるようです。

「チョット痛いかもしれないけど、ガマンしてくださいね〜〜」

と、親指で右胸の筋膜はがし。

痛いけれども、どこか心地良さがあるようだと、自然とカラダは動いて、その歪みを取るようです。

D君は柔らかい筋肉をしているせいか、これだけで足の長さが、整いました!

たまに、このような事があります(*゚∀゚*)

ついでに、足裏と肩甲骨の筋膜はがし。これで、血流が良くなるようです。
次に、右肘内側側副靭帯(ケガしたところ)の対角にある、左膝外側側副靭帯に目をつけます。

カラダって、面白いもので、例えば右足の外踝(そとくるぶし)をねんざすると、
必ず、左手首の外側のでっぱり(尺骨頭といいます)の対となる箇所に、同じ痛みが生じます(*゚∀゚*)

なぜかというと、突発的にカラダが負荷を受けると、それを弱める為に、カラダの反対側に散らすからです。
考えてみると、極々自然な現象。

ですから、負荷の掛かった反対側を治療すると、負荷が掛かったところも、治るという事が起こるのです。

今回は、
右肘内側側副靭帯の圧痛点と対応する左膝外側側副靭帯の圧痛点に鍼。

そして、肩甲骨の圧痛点に鍼(天城流湯治法)。

その10日後、D君来院。
前回に比べ、はるかに良くなっており、表情が明るい。

前回と同様に、右肘の反対側の圧痛点にお灸と鍼。

これですっかり良くなりました。

若いカラダの自然治癒力、生命力のお陰です〜素晴らしい

足の痛みに対する手首での治療例

バレー部の男子高校生A君。

 

左足の親指から甲にかけて痛く、歩く時、ギクッとした痛みが走るそうです。

より高い打点を目指してジャンプして、右手首の母指球辺りで強打。

そのあと、左足から先に着地、といった一連の流れが習慣化しているはずです。

また、ボールをレシーブする際は、重心を低くして右手首から肘にかけての前腕を使うことが大半。

そうすると、カラダにどんな傾向が現れるでしょうか?

 

右手首から肘にかけて相当な負荷がかかってくると、対角の左足首から膝にかけて、その負荷を散らしていきます。

これが、自然な現象。難しい言葉で、「形態的連動」と呼びます。

負荷がかかってきた左足首に、スパイクを打ち終えたあとの着地で、もっと負荷がかかってきます。

 

しかし、A君の左足の親指から甲にかけての痛みの原因は、ほぼ右手首から肘への負荷だと、考えられます。

そこで、左足首と右手首をチェック。

まず痛い左足首。

赤ボールペンを用意し、親指から足首にかけて皮膚をつまみ上げます。

 

「痛い!」

 

刺すような痛みが走ります。その部位に赤ボールペンで印。

すると、親指から赤印が膝の内側に向け、一直線で10数個の赤印が生まれます

 

同様に右手親指から、肘に向けて皮膚をつまみ上げると、左足に対応する箇所に、赤印が10数個。

 

足首が、炎症していれば、氷水で冷やすと効果がありますが、A君には、必要

ないようです。

 

右手親指から肘にかけての赤印に、灸。

皮膚をつまみ上げて、痛みがなくなるまで続けます。

1箇所に対して、5~7壮くらいになります。

 

そうすると、足首の痛みがなくなっています。

 

A君は、翌日から練習を始めたそうです。

 

 

ムチ打ちによる頭痛の治療例

12年前に交通事故に会いムチ打ち。

それ以来、頭痛に悩まされ最近、仕事をやめたBさんが来院。

2回の治療で徐々に良くなり、今回は3回目。

ところが、あいにくの雨。低気圧になると、血管が膨張し血流が悪くなり、発痛物質が滞り頭痛をおこしやすくなります。Bさんは、左右側頭部が痛いそうです。

 

天城流では、頭部血流、リンパの流れは、左首から左側頭部、右側頭部から右首とし、左首に滞りがあると血流が悪くなり、絶えずチンチンとした頭痛(陽性の頭痛)となります。

右首に滞りがあると血液、リンパ液が溜まり押すとブヨブヨした感じの頭痛(陰性の頭痛)。

 

これは、解剖学的には、解明できないと思います。ただ、これを感じ、実際やってみると、治ります。

Bさんの首を触ると、明らかに右首が硬く詰まった感じです。

 

「右の方が痛い!」とBさん。

 

そして、頭皮に触れると、確かにブヨブヨとした感じです。血流が良くないので、左右の側頭部に滞りがあると考えられます。

 

そこで、Bさんに右肩を上にしてベッドで横になってもらいます。

耳の後ろから鎖骨、胸骨にかけて長い筋肉が走っています(胸鎖乳突筋)。

 

耳の後ろの圧痛点(完骨穴といいます)に、鍼を刺し置きます。

そして、この筋肉の圧痛点3箇所にお灸を3壮づづ。そして、鎖骨の上の最大圧痛点に、しっかりお灸5壮。

これで、右側頭部痛が、なくなりました。

 

次に、左右の大胸筋、左右の肩甲骨、左右の腋窩(脇の下)の圧痛点に3~5壮のお灸。

手首、足首の圧痛点にお灸3壮。

 

ところが、まだ右鎖骨の上に「つまり感」は残っています。そこで、柔らかくなるまでお灸。

すると、左側頭部痛がなくなりました!

 

次回、Bさんが来院されるのは、3ヶ月後。かなり、改善されたようです

ぎっくり腰の治療例

3日前に、お父さんの介護時、ギックリ腰になった中年男性Cさん。

 

特に左中央部のでっぱり(仙腸関節)に痛みが走ります。その為、前かがみが、できません。

左を上にして、横向きに寝ていただき、抱き枕を背中に置きカラダを安定させます。

左の仙腸関節が痛い場合は、左のくるぶしの上にあるスジの様な細長い筋肉

(腓骨筋群)の筋膜が異常に緊張しています(天城流湯治法)。

案の定、少し触っただけで、悲鳴を上げるCさん。

外くるぶしと、アキレス腱の間にあるツボを、崑崙(こんろん)といいます。中国、チベット、インドの境に崑崙山脈があり、その北にタクラマカン砂漠がります。この地形と外くるぶし、アキレス腱の関係がよく似ているので、崑崙と命名されました。

 

まあ、実際は外くるぶしとアキレス腱の間の凹みは、タクラマカン砂漠。ですから、崑崙穴からその3寸上の跗陽穴(ふようけつ)までの凹みを、勝手に「タクラマカン」と呼ぶことにします。

 

この「タクラマカン」にある圧痛点に鍼。

 

続いて、膝の外側中央部にポコっとしたでっぱり(腓骨頭といいます)を目指して、圧痛点を探します。

タクラマカンからのシルクロードと呼びましょう〜〜

 

探し当てたら、鍼。

 

鍼だけでなく、お灸を3~5壮。ついでに、右足の内くるぶしから大きな骨(脛骨−けいこつ)にそって、圧痛点を探し、鍼とお灸を同様にします。

次に「一番楽なポジションって、わかりますか?」と尋ねてみました。

すると、「座るのがいいです」

 

ゆっくりと、ベッドの中央部から足を投げ出すように座ってもらいます。

 

ベッドを少し上げ私がベッドの下に潜りこめるようにします。

 

私は、Cさんの右ふくらはぎに、鍼を11本刺して、置きます(置鍼)。

 

その間、「タクラマカン」にお灸5壮。手の甲にある腰痛点という箇所にお灸5壮。肘の内側にある尺沢(しゃくたく)にお灸5壮。

 

ベッドを下げ、座っているCさんに、立ち上がっていただきます。

 

まだ少し仙腸関節に痛みは残りますが、スムーズに前のめり出来ます。

普通に動けるようになりました!