60才代の女性患者Cさん、2週間前から咳(せき)が出て眠れない日々が続くことがあります。いつものように、膝診、首診をして頭に置鍼をしようとしたのですが、頭が異常に熱いので、氷水で冷やすことにしました。
「どうですか・・・」
「気持ちいいです。」
「気持ちいいのがお薬ですから、味わってください・・・・冷たいだけになったら、教えてください。」
「・・・・冷たいだけになりました。」
そこで、Cさんの頭に手を当てると、熱が鎮(しず)まっていました。それからは、いつものように、頭の置鍼をしていたのですが、
「なんかふわふわして、気分悪いです。」
突然のCさんの訴えに、その場で仰向けになってもらいました。頭の置鍼でたまに、このような訴えをする方があります。こんな場合は、足を上にして床に仰向けになってもらい、落ち着くまで待ちます。10分ほどで落ち着いてきたので、施術を再開。
頭の置鍼をやめて、足にお灸をすることにしました。首診で内蔵の状態を確かめたあと、15壮のお灸で首の圧痛・硬結を取り、施術は終了。2~3日後にCさんから電話がありました。
「先生、おかげさまですっかり良くなりました。あの時の状態が100だったら今は、1です。」
という事で、一安心しました・・・・おしまい。