温故知新

第3回寝殿造・書院造・数寄屋造りそして民家の成り立ち 森林と木材から見た日本建築の歴史

という、リモート勉強会が13:00から3時間ありました。講師は、筑波大学名誉教授・安藤邦廣先生です。今回、最も面白いと思ったのは、群馬県の黒井峯遺跡。ここは、日本のポンペイと呼ばれています。6世紀の竪穴式住居が、大噴火で灰に埋もれその時の状態がタイムカプセルのように保存されていたそうです。そこで、今まで謎であった竪穴式住居の様子が分かりました。

何と、竪穴式住居には地下室のような構造になっていました。地下は地熱があるため、15°C以下にならないのです。地下室を作りカマドを設置して、地上から1.5mの煙突がありました。そして、屋根を地面から作り、茅を葺(ふ)き、その上に土を被(かぶ)せ、茅でサンドウィッチにします。これだと、どんな極寒でも過ごすことが出来ます。実は、この住居は冬場の住居なのです。

そして、同じ場所には、茅葺きの屋根で、茅葺きの壁の住居があり、これが冬以外の季節で住んでいたことが分かったのです。理想的な住居空間だったようです。今後の茅葺き民家を考えるとき、これは温故知新となります。

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