鍼は気持ちいい

山元敏勝先生が考案された山元式新頭鍼療法(YNSA)は、世界14ヵ国以上の国々で「補完代替医療」として普及しています。日本ではまだ600人ほどの学会員しかこの鍼治療をしていませんが、最も普及しているドイツでは、医学生で中国医療を勉強した上でYNSAの試験に受かった人が、YNSAの保険適用が出来るほど普及しています。ドイツでは、19万人もの医師が山元敏勝先生の研修を受けておられます。

その山元敏勝先生が、出版された「あきらめなければ、痛みも、麻痺も必ず治る」は台湾ではベストセラーになっている程です。この本の一部を抜粋して紹介いたします。

『 YNSAは、体の発するサインを見逃さない

人間の体はとても正直に、つねにさまざまななサインを発しています。痛みも体の不調も、体にトラブルが起きていることを伝えるサインです。「仕事を休んで体を休めてほしい。」「治療をしてほしい。」体の安静や治療が必要なことを体が教えているのです。

疲れたと感じることも、体に休息が必要なことを伝えているサインといえます。寝不足が続くと、歯茎が腫れますが、「お願いだからいっぱい寝てくれ」と体が懇願しているのです。YNSAの点に起きる変化は、トラブルの原因のある場所を教えているサインといえます。「ここを治してくれ」とまさに体が訴えているのです。

この体が治療を求めている点は針を刺した時も、また明らかに通常とは違う感覚があります。変化のない点に針を刺した場合には、何の抵抗感もありませんが、変化のある点に針を刺した時は、小さなカプセルを貫通するような抵抗感があるのです。また、慢性的な症状の場合には、針はまるで小さな砂のポケットにさしたように感じられます。

患者さんもまた、「ピリッとした刺激を感じた」「点にあたった感じがした」などのように表現され、「とても気持ちがいい」と言われることが多くあります。この気持ちが良いと言う感覚は、この点に針を刺して欲しかったんだよと体が喜んでいる証拠です。

体は、つねに自分の体を「元気にしよう、元気にしよう」とさまざまなサインを発し続けています。体を健康に保つためには、体が発するこのサインをしっかり受け止めることが大切なのです。

YNSAは、この体が発しているサインを見逃さないようにしっかりと把握し、体が望んでいるとおりに治療を行います。それによって高い治療効果が生まれるのです。』

頭に刺すといっても、頭皮に直角ではなく横に刺すため、深さは1~2mmほどで非常に安全です。なぜなら、頭蓋骨に脳はおおわれているので、脳に鍼が到達することがないからです。患者さんは置鍼して30分ゆっくりしていただくのですが、とても気持ちよさそうにされています。