痛み数値1/4

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去年の11月、NHKの「チコちゃんに叱られる」で、「痛いところに手を押さえるのは何故?」という質問がありました。 

答えは、「痛みより触覚のほうが優先されるから。」でした。その感覚の優先順位は、

運動

触覚 

痛み

冷覚

かゆみ

これらの感覚を同時に感じると脳は上位の者を優先的に感じます。

そのため、痛みを感じた時にその部分を手でさすり、痛みの感覚よりも触ったという感覚を脳は大切だと認識するため、痛みが減るわけです。

そこで、手を当てる事でどの程度痛みが和らぐのか、痛みを数値化できる機器で検証すると、手を当てない場合は、痛み数値が33.5に対して、手を当ててさすると9.2と1/4近く違いがありました。

この事実をうまく利用しているのが、日本の鍼治療です。中国の鍼は、太めの鍼で直接皮膚に刺すため、痛みが必ず出ます。しかし、日本の鍼は細めの鍼とプラスチックの鍼管を使用します。

プラスチックの鍼管で打つ場所にしっかり圧をかけると、優先順位が上位の触覚が、先に脳へ到達します。その後、鍼を刺した痛覚が行きますが、触圧も同時に感じているため脳は痛みを感じない場合がかなりあるのです。

しかし、私は足ウラに鍼を刺す施術をしているため、痛みはあります。患者さんに納得していただいているので、続けていますが、鍼を抜いた後、しっかり揉みほぐしてあげようと思います。

とにかく、痛み数値が1/4になるのですから。