松山市在住の30才代男性。
パソコンを前に仕事をしているBさん、やや猫背で、顎関節症を気にしています。
ヨガや瞑想を日常に取り入れている程、カラダに注意を払っています。
操体法に興味をもち、体験も兼ねて治療にこられました。
今一番気になるのは、右肩こり。ベッドの上に仰向けになってもらいます。
猫背のためか、両膝が浮いて両足はあまり開いていません。また、顔が右向きに傾いています。
大まかに言うと、両脚の内側と体幹の内側(大腰筋)、特に右側が縮んでいると考えます。
その縮んだ筋膜を最大限に伸ばし、筋肉本来の働きである縮む動きをしてもらいます。
この時、治療家は、軽く患者さんのカラダに手をかけ、患者さんが動きたくても、動けない。
しかし、気持ちがいいポジションを作ってあげます。
私の師匠・今昭宏先生がこの操法を、快高圧と呼びDVDでも販売しています。
今回は、この快高圧を、Bさんに施術することにしました。
操体法では、気持ちの良さがカラダの歪みを正す指針あるいは、薬と考えます。歪んだカラダが元に戻る時、カラダは気持ち良さを発すると言った方が、分かりやすいかもしれません。
Bさんには、息をゆっくり吐きながら、ゆっくり動き、感覚を聴き分けるように伝えます。
決して無理をせず、痛かったら止めるように念を入れます。
「はい、それでは、両膝を立ててください〜。そしたら、左側に倒してみてください。」
「そ〜です〜〜、あっ、じょうずですね〜」
ヨガをしておられるので、動きが無理なく美しい。
この様な患者さんは、治療家が口出ししなくても、勝手に動いて自力自療してくれます。
左右に両膝を傾倒し、やりづらい方向を聞き出します。
「左に倒すと、右の腰あたりが張ります。」
ということは、右の大腰筋に快高圧が必要であるという事になります。
Bさんには、両膝をやりづらい左に倒してもらい、その最大可動域まで両膝を置きます。
治療家は、軽くBさんの膝に手を置き、膝を反対側の動きやすい方へ動く様に誘導します。
「はい、それでは、両膝をゆっくりと元に戻してください。しかし、実際には、私が両膝を押さえていますので、動けませんね〜、でも、カラダの中はゆっくり動いていますよ。カラダの中心、腰を使ってみて下さい。」
「何となく、気持ちのいいところで、味わってください〜」
こんな感じで、施術を進めていきます。ふくらはぎの内側、太ももの前面、お腹の深層にある大腰筋。この施術だけで、今まで右に傾いていた顔が真上を向きました。
「どうです〜〜、顔の向きが変わったでしょう〜?」
「あれっ、見える範囲が変わってる!」
今度は、右肩コリを取るため、おへその右あたりの圧痛点を探します。3カ所あり、そこにお灸を
5壮ほど。
「肩コリは、無くなっている感じですけど、顎の歪みがすごく気になります!」
「分かりました。そしたら、ここにお灸しますね〜〜」
内踝(うちくるぶし)の圧痛点にお灸を7〜10程。
「あれ〜〜〜〜良くなった!これって、エンターテイメントですね〜〜ぶっ飛んでます!」
「ワークショップなんかしないのですか、是非とも参加します(^ω^)」
嬉しいお言葉をいただきました。
ワークショップの企画、考えます!