初診の患者さんに説明

 

50才代の女性患者Cさん、左膝が痛くて初めて来院されました。10年間には、左膝半月板を痛めたそうです。仕事は歩き回る事が多いので、膝痛はこたえます。特に階段の上り下りがつらいそうです。

「山元式新頭鍼療法(YNSA)では、脳や頸椎、胸椎、腰椎とある背骨の状態を反映している肘や膝の圧痛点を確認して、頭の治療点に鍼(はり)を刺し圧痛点がなくなったのを確認します。これで、脳や背骨から出ている自律神経を整えることになります。次に、首診ですが、首は内臓の状態が映し出されています。内臓は平滑筋という自分の意志とは関係なく勝手に動く筋肉で出来ていて、筋膜に覆(おお)われています。

腕や足にある自分の意志で動かす筋肉、これを骨格筋といいますが、この筋肉にも筋膜があります。筋肉の中には束になった細い筋がいっぱいあり、一つ一つの束にも筋膜があります。その束にももっと小さな筋肉があって、それにも筋膜があります。ですから、ここ(骸骨モデル=トンスケ)にあるヘチマタワシのようになっているのです。

そして、内臓と骨格筋とは筋膜を通してつながっているんです。元々人間のカラダは60~70%水で出来ています・・・水袋に骨が浮かんでいて、それを筋膜が支えていると考えてください。首や肩、腰が凝って痛いのは、その部分の筋膜がねじれて血流が悪くなっているからです。どこかが、ねじれるとそれに対応するところの筋膜もねじれて、引っ張り合いをしてバランスを取るんです。

遠くにある筋膜ほど、影響力があります。綱引きでも一番後ろのアンカーが力持ちで影響力を持っているでしょう?ですから、遠くにある頭の筋膜が緩(ゆる)むと内蔵も手も足も緩むんです。緩む時、骨だって動きます。だって、骨は水袋に浮いているんですから。」

と言った説明を初診の患者さんには、します。

合谷診:(人差し指と親指の間の触診)左→左の上腕診、膝診を行う

上腕診:頸椎(0)、胸椎(0)、腰椎(0)

膝診:頸椎#2~4(2)、胸椎#10~12(1)、腰椎#5(1)

首診:右腎(0)、右膀胱(3)、右肝(0)、右胆(2)、右心包(0)、右三焦(0)、右胃(0)、右脾(0)

左膀胱(3本置鍼も圧痛点取れず)、左肝(1)、左胆(1)、左心包(0)、左三焦(0)、左胃(0)

左脾(0)、左小腸(0)

合計14本の置鍼で膝が随分軽くなる。左の膝痛より、右の膝の方に痛みを感じるようになる。次にG点という耳の下にある治療点に3本ずつ左右に6本置鍼。最後にトルコのドクターから習った右T1、右T2治療点に2本置鍼。

「これでどうですか?」

「・・・・あああ全然痛くない!・・・・これで、明日走っていたら、(仕事場の)みんな驚くぞ!」

と良くなりました。いつまでもつか?・・・・それは、分かりません。