耳鳴りで思ったこと

こと

 

「はじめてのおつかい言う番組があろう・・・・あれ、面白いんよ。あれは、祖谷の橋造りしとるお父さんの子供が、買いもんするんじゃけど、大きなお豆腐を、間違えて2つ買うたりして・・・・(中略)・・・・そして、最後にお父さんバンガッテ(がんばっての意味)ちゅうて言うんよ、それが聴こえるようになったんよ、間違うとるんが分かるようになったんよ。」

週に一度の通院で、4回連続して耳治療をした結果、徐々に聴力が回復しているのは、80才代の女性患者Aさんです。現在は、両耳治療で13本の置鍼をしていますが、次回は第8脳神経(内耳神経)の治療点にも2本合計15本の置鍼に変えてみようと思います。この文章を作成中にも、耳鳴りでお困りの患者さんからの予約電話がありました。耳鳴りでお困りの方は、結構おられます。

健康にはかなり自信がある私も、実は耳鳴りなのです。もう10年くらいセミが鳴り続けているのですが、あまり気にしていません。年相応なんだと諦(あき)らめています・・・ただ、私が置鍼している個所に鍼をさせる鍼灸師がいれば・・・・と、考えた時、初めて患者さんの立場が分かりました。「よっぽど腕のいい鍼灸師でないと行かん!」そんな思いが浮かんで来ました。

患者さんは、痛い思い、遠いところから通院など様々なマイナス要素を、はるかに上回る効果を望んで鍼灸院に来られるのです。一本一本の置鍼、問診、空間管理全てを大切にしていこうと、意を新たにしました。