「朝から2回吐いて・・・頭痛が激しく・・左の奥歯が痛いし・・・・右目も痛いんです。」
予約なしで、突然の訪問でした。うつ向きかげんで本当に辛そうな40才代の女性患者Bさんに、何を食べたか伺いました。
「昨日、唐揚げを食べました。」
「それがいけなかったかも知れませんね。」
大沼四廊先生の著書「がんの盲点 白血病はがんでない」には。下記のような一節があります。
『食材ばかりでなく、調理の仕方にも危険があります。最も危険な調理法は、油炒めです。その理由は、油は熱で酸化するからです。不調時に、酸化した油を大量に搾取する事は、内臓の働きも低下しているために、脂肪を分解するリパーゼの分泌が悪くなり、未消化の脂肪が、体内に混入することになります。未消化の脂肪は、体内で不安定な酸素と結合して過酸化脂質を作ります。この過酸化脂質が血管の内膜に浸透して溶かして内臓出血を誘発することが知られています。フライドポテトなどの揚げ物のおやつ類にも同様の問題があります。』
とあったのを思い出し、Bさんには食べ物の大切さを説明しました。置鍼した後、大沼先生の治療動画を見てもらう事にして、早速治療に入りました(すっかり、足の長さを比較するのを忘れてしまいました)。左上の奥歯と頭痛があるとの事なので、左眉毛と左頬骨弓の下に2本置鍼しました。
Bさんは非常に感覚が鋭いので反応が早いのです。左小脳の治療点に置鍼すると、
「あれっ・・・目が開いてきた。」
「あっそうか、目も痛かったんですね・・・目の治療点にも鍼刺しますね。」
と、オデコの右側に置鍼しました。次に左膀胱治療点に置鍼すると、
「・・・・グラグラしていた奥歯がしっかりしてきた。来た時10じゃったんが、3くらいになってます。頭痛も無くなったし・・・唾液が出てきました。昨日、歯医者に行ってどこも悪ないと言われ治療してもらえなかったのに・・・・」
「今刺したのは、膀胱や子宮と関係があるところです。」
「やっぱりね・・・3年前に左の卵巣を取っているんです。そして、子宮内膜症の薬を飲み続けないと癒着すると言われ、薬を飲み続けると糖尿病になる可能性もあるとも言われました。」
やはり薬漬けの治療のようです。それにしても、膀胱子宮に関係する治療点の置鍼は効きました。残りの7つの診断点全ての圧痛がなくなりました。やはり、3年前の卵巣摘出と今回の症状は関係しているようです。立ち上がる時、ふらつきがあったBさん、もうふらつきはありません。よかった、よかった!