ヨモギ

患者さんから、新鮮なヨモギをいただきました。ありがたいことです、このヨモギをカラカラに乾燥して、ミキサーにかける事1~2分。そして出来たモグサもどきを、フルイにかけて抹茶のようになった「もどき」を取ると、モグサになるのです。この「もどき」は、ご飯にかけて食べても美味しいので、ヨモギは捨てるところがありません。

ヨモギ以外にこの時期は、山菜のシーズン。京都の山奥・美山町に住んでいたころは、フキノトウ、ワサビが家の前に流れる小川で取れ、日当たりの良くない裏庭はワラビ畑。玄関を出ると、ウドが新芽を出し、日当たりのいい山道でタラノメを取っていました。

川を超えた福井県に行く山道では、コシアブラが新芽を出していました。このコシアブラの天ぷらは、天下一品!

実家の方でもあるのかな~・・・・・

逆流性食道炎再び

以前、空腹時に吐き気がするといった患者さんがいる事を、ご紹介し、「逆流性食道炎」の可能性があると述べました。それを「石原医学大全」ではどのように捉えて、対処しているのか調べてみます。

『胸焼け・逆流性食道炎

(原因)

強酸性の胃液がアルカリ性の食道粘膜に逆流してくることで起こる。肉、卵、バターなどの欧米食、白米、白砂糖などの精白食、添加物過多の食事をよく噛まないで食べることにより、胃液が大量に分泌されることがきっかけになる。水分の摂りすぎも胃液の量を増やすので原因となる。

(対処)

①約10グラムの昆布を網で焼き、1日3回に分けて食べる。昆布はアルカリ性、胃酸を中和する作用がある。

②生姜湯、梅醤番茶を1日2~3回飲む。

③熱い番茶にゴマ塩を一つまみ加えて飲む。

④熱い風呂に短時間入って、皮膚の血管を急速に拡張させる。血液が体表に集まって胃粘膜への血行が悪くなるので、胃液の分泌が抑えられる。

⑤次の生ジュースを噛むようにゆっくり飲む。

*人参2本(400g)、リンゴ2/3個(200g)、大根(約100g)「480cc=コップ2杯半」

大根は消化酵素が豊富で胸焼けを抑える作用がある。』

薬を使わなくて手軽に出来そうですね。

臀圧再び

1週間前から腕全体を横に上げると、肩中央部(三角筋中部繊維)に痛みが出る60才代の男性患者Aさん。ボールを投げる動きの時には、痛みが無いそうです。

投げる時に使う腕や肩周りの筋肉は、大胸筋や、大円筋、前鋸筋、広背筋などの肩回りの筋肉。上腕三頭筋などの上肢の筋。屈曲回内筋群(特に尺側手根屈筋尺骨頭、円回内筋)の前腕の筋肉となります。

肩中央部(三角筋中部繊維)は投げる時には、あまり関係が無いので痛みがない訳です。となると、話は簡単です。肩中央部の三角筋中央部繊維を狙えばいいわけです。膝診で3本置鍼して、自律神経を整えたあと、頭頂部付近JKソマトトープとC点の3本で肩中央部を狙い置鍼。

「どうですか?」

「・・・・あっ、いい、調子いい。」

「じゃあ、これでいいんだけど・・・着替えていただいたので、奥のベッドでうつ伏せになってもらいましょう・・・お尻に鍼を刺しますね。」

最近の治療法として、「肩痛は、腰の主要穴で取り、腰痛は、肩甲骨の主要穴で取る」を実践しています。今回のAさんは、臀圧(でんあつ)、環跳(かんちょう)、居髎(きょりょう)に置鍼。

「一番最初の鍼(臀圧)が、一番効いたね。」

「やっぱり、そうですか・・・・あれは、効くんですよね。」

などと話ながら、後はゆっくり休んでいただきました。やはり、臀圧の威力は抜群なようです。

空腹時吐き気

最近、朝食を抜いて1日2食~1食を患者さんに勧めることが、多く成果も出ているのですが、「空腹を感じると、吐き気がする」という患者さんがおられました。そこで、大阪の「にしやま消化器内科」のホームページからの引用をしてみます。

ある患者さんが、空腹を感じると吐き気がするという質問をすると、「逆流性食道炎」の可能性があるとの診断をされていました。そして、「逆流性食道炎」の説明が、下記の引用です。

『これまであまり日本人には見られなかった逆流性食道炎が近年増加傾向にあります。その大きな要因は、食事の内容が欧米化したこと、高脂肪食メニューが広がったことだと言われています。

本来胃酸に触れることがない食道は、強い酸性を示す胃酸に対してバリア機能を持っていません。そこにさまざまな原因によって胃酸の逆流が繰り返されることで、ただれや潰瘍が生じ、胸やけなどの症状を引き起こします。

なお、胃酸の食道への逆流、胸やけなどの症状があるものの、びらんや潰瘍が生じていないものは、「非びらん性胃食道逆流症」と言います。

逆流性食道炎が起こる原因は、胃酸が増え過ぎたり、胃酸の逆流を防ぐ機能が正しく働かないことにあります。

以下のリスク要因が重なると、逆流性食道炎が起こりやすくなります。

ストレス

食べ過ぎ、早食い

過度のアルコール摂取

喫煙

肥満による胃の圧迫

猫背、加齢による背中の丸まり

胃を手術したことによる胆汁の逆流

食道裂孔ヘルニア(胃が一部食道の下部に飛び出す)』

次回、空腹時吐き気のある患者さんに、様子を尋ねてみようと思います。

根拠のない確信

 

二日前にギックリ腰の一歩手前で来られた60才代の男性患者Bさん。本日も来院されました。4日後の日曜日には、ゴルフ大会が控えているため、体調を万全にしておく必要があります。前回の治療では、「ギックリ腰の一歩手前」プラス「3ヶ月前から五十肩」もありチョット中途半端な治療になったかもしれません。

「腰は翌日からまた痛みが出てきたんよ。」

「それで、肩の方はどうなん?」

「肩は良うなった!」

「よっしゃ分かった。そしたら、上着を脱いで患者着に着替えてもらおうわい。」

と、今回は腰痛だけに絞って治療することにしました。左右の膝診で7本置鍼し、後頭部のKソマトトープに4本置鍼後、奥のベッドに移動してもらいました。そこでは、うつ伏せになってもらい、肩甲骨辺りのツボ(天宗、臑兪、秉風、天髎)に左右4本ずつの合計8本置鍼。その後、足にみつけた腰の治療点にお灸を左右に12壮して、尚かつ、肩甲骨周辺にパイオネックス(円皮鍼)を8ヶ貼り終了としました。

「どうですか?」

「軽い!」

今回は腰痛が戻らないという、根拠のない確信を感じたのでした。

臀圧の威力

 

 

50才代の女性患者Cさん。肩甲骨あたりが、いつも痛みがあり気になります。そこで治療の前に、あることをやってもらいました。

「Cさん、そしたら硬式ボールをお尻に当てて、その痛みを取ってみましょうか?」

と畳部屋でうつ伏せになっていただき、臀圧(でんあつ)というツボに私が親指で押圧。

「Cさん、腰の横にある出っ張り(大転子といいます)と、お尻の上の方の出っ張り(上後腸骨棘といいます)のちょうど真ん中を押しますよ・・・・どうですか?」

「痛い!」

「Cさん、この痛み覚えていてくださいね。」

とCさんには、痛みを覚えていただいて、今度は仰向けになっていただきます。そして、硬式ボールをお尻に当てて、同じ痛みのところを探していただくのですが、直ぐに見つかりました。

「ここです!」

「痛気持ちがいい程度の状態を作ってくださいね・・・・どうですか、その状態で3分は持ちそうですか?」

「大丈夫・・・・全然・・・いけます。」

「そしたら・・・・OKグーグルタイマー4分お願いします。」

と、1分オーバーの4分に設定して、気持ち良さを味わってもらうことにしました。そして、4分が過ぎ、Cさんにゆっくり立っていただきます。

「肩どうですか?」

「・・・・・・あれ?痛くない!・・・・ホントに痛くない!」

大きな目をもっと大きくして絶句されるCさん。という訳で臀圧(でんあつ)の威力をお伝えしました!

指先治療

 

 

 

昨日は、惣河内神社と、その隣の金比羅寺で「お十日さん」というイベントを開催。私は、見学していただけだったのですが、社務所の会場で突然、治療をすることになりました。私は、鍼灸師ですが当日は、鍼灸の道具を持参していなかったのです。そこで、鍼灸の代わりに指先治療をすることにしました。結果、1時間ほどで、4人の治療をすることになったのです。一番早く治療を終えた方は、所要時間10分くらいでした。

「右の奥歯と右のケンビキ(肩甲骨)が痛うて痛うて・・・・」

こんな訴えの患者さんには、自律神経や内臓の状態をチェックする必要はないと判断。いきなり、右奥歯の治療点である右眉毛に指先を当てることにしました。これは、患者さんの状態から判断しました。

「・・・・どうですか?」

「・・・・・・あれ?痛ない。」

これで、指先を治療点に置く治療法ができると確信しました。その後、肩甲骨痛に関係する頭の部位・・・・これは、Kソマトトープと呼ばれる頭頂部やや後ろの治療点に指先を当てました。すると、どうでしょう、肩甲骨の痛みがなくなりました。

ある程度、この結果を予想していた私ですが、これには、ビックリよりも納得の方が強かったです。今後、鍼灸が嫌いな患者さんには、指先治療もありですね!

お十日さん

お十日さん。

これが、私の子供世代のお祭りでした。小学校でも、「お十日さん」の日は、午後はお休みだったんじゃないかな・・・・とにかく、子供のお祭り日でした。金魚すくい、綿菓子、パットライスなど、子供にとって夢のような時間でした。

それを、弟の宮司が新たな形で作ろうとしています、これは、面白い。今後、アーティストとして活躍してもらいたいと思います。

私は、あくまで治療家。治療をやりつつ弟を手伝いたいと思います。愛媛県東温市の惣河内(そうこうち)神社の宮司、佐伯敦をよろしくお願いします。

空腹がもたらす健康効果②

前回は、空腹がもたらす健康効果をご紹介しました。それで内臓が元気になると述べました。今回は、空腹がもたらす健康効果その2弾、「血液も見た目もスリムになる」という章を「石原医学大全」からご紹介します。

『少々古い情報だが、断食の効果が非常にわかりやすいデータを紹介しよう。2001年秋、私が出演した日本テレビ系の「おもいっきりテレビ」で「半日断食」の健康効果を検証したときのものだ。「脂肪燃やす半日断食」と言うテーマで54歳の主婦Aさんに半日断食を1週間体験してもらい、その効果について私が約1時間かけて解説した。

上が断食前後のAさんのデータである。まずは体重の減少。Aさんは半日断食でスルリと1.5kg減量することができた。しかも、ご本人曰く「心身ともに爽快感があった」とのことで、脳波を測定するとα波が増加しており、全くストレスフリーでの減量ができた、ということになる。

次に血液の浄化作用に着目したい。血液中の老廃物である尿酸、尿素窒素、クレアチニンの減少は、腎機能の老廃物、排泄機能が強化され、血液が浄化されたことを意味する。血糖や中性脂肪も低下しているので、血液はサラサラになっている。

半日断食によって、見た目がスリムになるだけでなく、老廃物や余剰物の汚染も取り除かれ、血液もすっきり清浄になることがわかる。』

半日断食をたった1週間するだけで、このような効果があるのは驚きです。はたして、数値を下げる薬が必要なのでしょうか?

半日断食とは、朝、昼に人参リンゴジュースを飲み、夕食は和食といった食事です。

食べないと元気にならない


頭に置鍼したあと、30分ゆっくりしてもらいます。その時、色々な会話をするのですが、多くの患者さんは、「食べないと元気にならない」という思い込みをしているのに気付きます。テレビを見れば、グルメ番組ばかり・・・しかも、肉料理、ラーメンなどのコッテリした食べ物の紹介が多く、いつの間か、過食傾向になっているように思います。そこで、「石原医学大全」から、空腹がもたらす健康効果をご紹介します。

『慢性疲労に悩む現代人は多い。慢性疲労の大きな原因は過食にある。少食にするだけでずいぶんと疲労は抜ける。

過食により胃腸ばかりに血液が集中して、その他の臓器は血液が不足し、十分に働けなくなっていることが慢性疲労の大きな原因だ。そのうえ、食べ過ぎることにより、心臓は消化吸収に追われる胃腸を働かせるために、せっせと血液を送らねばならないし、食物の消化燃焼に必要な酸素を吸い込む肺にも負担がかかる。大量の食物から産生された老廃物や中間代謝物での汚染が進まないように、解毒臓器である肝臓や腎臓も疲弊するばかりだ。

空腹の時間を作ると過労気味の胃腸はしっかり休息をすることができ、他の臓器への血流が復活し。各臓器の働きが良くなる。その結果、次のような改善がみられ、それに伴い、全身の健康状態が向上。慢性疲労や数々の体調不良から解放される。

①肝臓の働き(解毒、タンパク合成、消化液の分泌)の改善。

②腎臓の働き(尿の生成、水分・塩分節、ホルモン生成)の改善。

③膵臓の働き(インスリン、消化液の分泌)の改善

④心肺機能(息切れ、動悸など)の改善

⑤生殖器の不調改善。』

と、いいところばっかりなのに・・・・

血液の量は限られています。それを、消化器だけに使っていれば、他の臓器に血液が回らなくなり、機能が低下することぐらい、誰でも分かります。そうなれば、必然的に体温が下がりガン細胞が活性化していきます。そのため、昔では考えられなかった、2人に1人がガンになってしまうという現状を作っています。

「食べないと、元気にならないでしょう?」

と、それでもおっしゃいますか?