患者さんが教えてくれました

治療方法は、患者さんが教えてくれます。今日も新しい方法を教えていただきました。「上腕診に替わる膝の診断方法」と題して11月19日(日)にYNSA学会で膝診を発表します。しかし、この方法の一部を訂正しなければならないと分かったのです。この発表は、もうすでにに動画で学会に送っており、動画自体を訂正することは出来ません。そのまま、東京の会場とリモートで参加される方々に見ていただきます。

動画終了後、新たな方法をお伝えしないといけないと思います。そのため、発表後の質疑応答の時間が少なくなることが必至となりました。事務局に早速連絡するようにします。

内側側副靱帯

  

40才代の男性患者Bさん。左腰、左肩、左足首内側、右肘が痛くて来院されました。週に1~2回のペースで治療を受け、右肘以外は順調に良くなりました。高校、大学と野球に没頭し、現在もソフトボール、硬式野球、軟式野球をしておられます。全身が筋肉の固まりのガッチリした体躯の方です、と以前ご紹介した患者さんから色々なことを教わっています・・・・の続きです。

今回は、Bさんの肘。右肘C点(右のひたい)、右ソマトトープ(右頭頂部から少し後ろ)、Iソマトトープ(右側頭部)にそれぞれ1本ずつ置鍼をしました。今回は、右脚の外側の弓状膝窩靱帯の圧痛点を探り、0.16mmの直径の鍼を4本置鍼、雀啄(じゃくたく→鍼を刺してから、スズメがエサを食べる様に何度も上下に動かす方法)をすると、肘の痛みが全くなくなりました。

この治療法は、肘の内側側副靱帯と膝の弓状膝窩靱帯が、共に小指側に位置しているためにに出来る治療法です。肘の内側側副靱帯が損傷していると、膝の弓状膝窩靱帯にも緊張した個所があり、そこが緩むと肘の内側側副靱帯も緩むという現象が起こるのです。カラダは常に治ろうとしているので、最終的には、この治療を継続して行けば、自然治癒すると考えます。大谷翔平選手も、この治療法を継続しておれば、オフシーズンで内側側副靱帯も完治するのではないかと思っています。

今日も指先で!

祭りが終わると急に寒くなってきました。これだと、布団2枚必要になりそうです。昨日のギックリ背中の患者さんに指先だけ触れる治療を、お灸の代わりに行い効果があったので、本日も3人の患者さんに行いました。足に見つけた治療点に鍉鍼(テイシンという銀製の棒)で押圧すると痛いのです。この痛みを体験された患者さんに、気持ちいい体験を味わって頂かないと・・・・って思うようになったのです。

今回の3人の患者さんも、効果があり気持ちよさそうです。明日も、患者さんの様子を見ながら臨機応変にやってみましょう!

キャメルK再び

「13日(水)キャメルKというギャラリーで、あじさいクラブの演奏が、13:00からあります。13:30からは私が山元式新頭鍼療法(YNSA)の紹介と実技があります。そこには、ホワイトボードも持っていき、YNSAを分かりやすくご紹介しようと思います。」とキャメルKでの内容に少し触れて、先日紹介しました。

実際には、youtubeでYNSAを紹介し、その後、患者さんを見つけて、治療過程を見ていただこうと思っています。そして、最後に大谷翔平選手と同じ内側側副靱帯損傷の患者さん(高校3年生のピッチャー)が、8回の治療で良くなり、完封勝利をあげ、次の試合では、自己最速の140kmを投げることが出来たというお話をするようになります。

詳しく知りたい方は、今月13日(水)キャメルKにお越し下さい。お待ちしています。

ホワイトボードに何を書く?

 

 

13日(水)キャメルKというギャラリーで、あじさいクラブの演奏が、13:00からあります。13:30からは私が山元式新頭鍼療法(YNSA)の紹介と実技があります。そこには、ホワイトボードも持っていき、YNSAを分かりやすくご紹介しようと思います。最後のまとめにYNSAの特徴をホワイトボードに示します。

1)YNSAは、西洋医学の理論をもとに東洋医学を取り入れたため、世界に普及しやすかった。

2)今世紀になって筋膜が注目され始めるが、筋膜の流れ(12)と経絡(ツボ)の流れがほぼ同じであることが分かってきた→経絡思想が、1周遅れの最先端を走っている。

3)筋膜の主成分はコラーゲン、これは圧電気という流れを作っているらしい。

4)世界の医学の流れは、補完代替医療→統合医療へと移行している。YNSAかもしれない。

こんなことを、書くかもしれません。

大谷翔平選手の怪我

大谷翔平選手の右肘内側側副靱帯損傷の話題が日本中を駆け巡っています。そして、まるで機械の一部のように、内側側副靱帯だけに注目しています。部品交換すれば、カラダは良くなるのでしょうか?

カラダは、常に良くなろうとしています。内側側副靱帯損傷という言葉に惑わされず、まず全身のバランスをとってから、右肘の治療点(頭に多くあります)に置鍼します。その他にある肘の治療点にも置鍼。そして、右肘内側側副靱帯に対応する右膝弓状膝窩靱帯の圧痛点に置鍼すると、右肘内側側副靱帯に効果があります。

メスを入れないで、治していただきたいと思います。

痛みに感謝!

最近購入した銀の鍉鍼(ていしん)が威力を発揮しています。山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療点を足に探して、3年。この銀の鍉鍼が非常に役だっています。おおよそ4cmほどの長さで、一方は1.5mmの直径をした球体で押圧するようになっています。もう一方はその球体が付いていなくて先細りになっています。そのため、この細い先端を少し押圧するだけで、強烈な痛みを患者さんは感じておられます。

この痛みを一瞬感じるだけで、一気にカラダが緩むのです。この原理は、脳幹の視床下部というところから神経を介してβエンドルフィンを出しているからです。βエンドルフィンとは、脳内モルヒネのことです。交通事故に遭い道路が血の海になっても、その当事者には痛みを感じさせないシステム・・・つまり、強烈な危機感を感じたカラダがより良く生きようとして、脳内モルヒネをだすのです。

おかげで、痛みがなくなりその間普通に動いていれば、血流も良くなりカラダが元に戻っていくという理屈です。

痛みに感謝です。

触覚アート

以前にも書いたことがあるのですが、私は大学卒業論文(作文のようなものでした)で、触覚アートが大切になるという主旨のことを書いたのです。それで、触れると倒れる「積み木」という作品を発表しました。ところが、こんな作品は売れません。結局芸術では生活できませんでした。気がついてみると、鍼灸師になり触覚アートを追求するようになっていました。目が不自由な方で優れた鍼灸師の方は多くいらっしゃいます。

日本独特の鍼管(しんかん)を使用した鍼治療を考案したのは、杉山和一という目の不自由な鍼灸師です。鍼灸師で杉山和一を知らない人は、絶対いません。それほど、この業界では著名な伝説の鍼灸師なのです。

最近、鍼灸治療をしていて、これこそまさに触覚アートであると実感できるようになりました。上腕診という肘内側の横紋を触診する大切な診断方法があるのですが、これに全く反応しない患者さんがおられました。4ヶ月も反応ないので、何とかならないものか・・・と思い、膝を押圧するとその患者さんが初めて痛みを感じ、上腕診と同じ診断ができるようになったのです。それ以来、全ての患者さんに対して、上腕診のかわりに膝診(勝手に命名しました)をするようになりました。

この膝の触診を3年続けるうち、治療点に親指の爪を押圧すると、膝ウラの診断点が反応し触れた指先に伝わる事がやっと分かったのです。そのため、患者さんが感じる前に分かることがあります。

これこそ私が求めていた触覚アート。これから、もっと追求します。

動く頭蓋骨

「先生、なんか頭の形が少しずつ変わっているような気がするんですけど・・・」

出産時に受けた圧力で、少し頭が歪(いびつ)になっていた50才代の女性患者Aさん。非常に感覚の鋭い方なので、微妙な変化に気がつかれたのだと思います。確かに以前、

「なんか歯が動いている気がします・・・・噛み合わせが変わっている・・・と思います。」

頭に置鍼している時、Aさんが喋ってくれました。そして、今回も、

「左側の噛み合わせは上が動く感じ、右側は奥が動く感じです。」

と言ってくれました。これは、事実だと思います。カラダは、常に元に戻ろうとしています。そこで、操体法の創始者・橋本敬三先生の著書の一部をご紹介します。これは、マストから落ちて、オデコに陥没骨折(直径5cm深さ1cm)をした漁夫の治療をした時のことです。

『陥没されている圧力がどこかに現れてはいないものかと丹念に全頭蓋を触診してみたところ、ちょうど反対側の後頭部に少し膨隆を感じ、力を入れて指圧すると痛いと言う。適度の圧力を加えると快感を感じると言う。そこで毎日数分ずつ、ここに指圧を加えたところ、数日にして驚くべく陥没は回復してきた。十数日にして外見上、よほど注意しないとわからないくらいになった。』

『頭蓋骨なども左右はだいたい不同なものであるが、これらも重心の偏倚によるものである。すなわち全骨格の歪みは、頸椎と頭蓋骨間の筋の緊張に異常を生ずるので、一方に引っ張られて形が変わってくるのであって、元来骨は動きやすいものである。少し頭を使ったり、または風邪などによって、頭の血流の環境が激しくなっただけでも、頭蓋骨は緩んでくる。ゆえに、鉢巻をしてやればよいのである。』

カラダの歪みは首に現れて、それを緩めると頭蓋骨も緩んでくると橋本敬三先生はおっしゃっています。Aさんの治療では、首診を行い置鍼し、首を緩めています。ですから、頭蓋骨が動いているのです。

テルミー療法

患者さんから多くのことを学びます。今日は、テルミー療法について学びました。40才代の女性患者Bさんが、足首に虫刺されから湿疹のようなもの出来、かゆみに耐えられないほどだったのに、友人から受けたテルミー療法の2日後にすっかり治ったそうなのです。そこで、テルミー療法を調べてみました。下記の通りです。

『 「テルミー」とは、ギリシャ語で「温熱を利用した療法」を意味しています。

歴史は古く、1910年から約20年にわたる実験・研究によって、1929年(昭和4年)に発明されました。すでに70年以上の歴史がある民間療法なのです。

自然治癒力をたかめる家庭健康療法

テルミーの温熱刺激は、自律神経系・内分泌系・免疫系の働きを調整して、生命を維持する機能(ホメオスターシス)や自然治癒力をたかめることを目指しています。

また、血液やリンパ液の流れを促進させ、疲労回復や筋肉のこり等を癒し、消化器系の働きを活性化させる効果もあります。

つまり、心とからだの両面から自然治癒力に働きかけて、病気の予防、疲労回復、健康増進を目的とした家庭健康療法です。

安らぎを与え、誰にでもできて安全

誰にでもできる・・・子どもやお年よりにもかけてあげられます。

家庭でできる・・・自分自身でできます。もちろん家族同士でかけ合うこともできます。

操作が簡単・・・わずかな練習時間で誰でも扱えます。また、医学知識や経絡・経穴(ツボ)を知らなくてもできます。

安全である・・・副作用がなく、薬剤等との併用もさしつかえがありません。

気持ちがよい・・・テルミーの温もりは優しくおだやかで、リラックス効果もあります。

テルミー療法の行い方

使い方の基本は撫(な)でること

テルミー線(数種類の植物成分からできた線香状のもの)にロウソクなどで点火します。

冷温器(万年筆大の銅でできた筒状のもの)の中に入れます。

冷温器2本を1セットにして体表(皮膚・血管・リンパ管・神経・筋肉など)を刺激します。

刺激の方法は、皮膚を撫(な)でたり圧(お)したりすることによって器械的な刺激と温熱刺激を与える方法や、皮膚に直接触れずに熱や煙、光の刺激を与える方法などがあります。ぜひテルミーのおだやかな温もりを体験してください。

テルミーが考える「健康観」

私たちの心とからだには、生まれながらに健康を回復させる力が備わっています。それは「自然治癒力」と呼ばれる力です。

病気は、自然治癒力より病気の悪化力が大きくなったときにおこります。  現代医学の治療は、薬物その他の方法により病気をおさえ健康を回復しようとしますが、テルミー療法では日ごろから自然治癒力をたかめることによって健康を維持しようと考えています。

病気になってから手当をするのではなく、病気に負けないからだづくり、つまり病気を未然に防ぐことを大切にしています。とはいえ日ごろから健康に注意していても、病気やケガをしてしまうこともあります。そんなときテルミー療法は、部分的に治そうとするのではなく“心とからだ”の両面に働きかけ、少しでもはやく健康になるように自然治癒力の機能をたかめようとします。

幸せな人生は健康から生まれます。しかし、人にはそれぞれの人生観があるように、健康に対する考えもそれぞれ違います。イトオテルミー親友会は本療法を基本に、健康について会員の皆様と一緒に考えていきたいと思います。

それぞれに理想の健康観を確立して幸せな人生をおくりましょう。』

私にあっている気がします。山元式新頭鍼療法に取り入れることも可能かもしれません。楽しみ!