学会発表

本日、11月19日(日)第11回YNSA学会全国大会があり、私はトップバッターで「上腕診に替わる膝の診断方法」を発表しました。全国大会(東京開催)に参加したことがないので、心配。今回はリモートで発表のため、スーツ姿だけはお見せして「あじさいの杜鍼灸院」で、参加しました。事前に動画を作ってもらいそれを学会に送った結果、採用されました。会場では、その動画がいきなり放映されました。私が、喋り膝診をしている様子を、リモートの画面で見るというちょっとだけ変な時間が、12分続きました。

その後、会場からの質問がありました・・・・というか、膝診の診断点の絵を描いていますか?というものです。「いいえ、描いていません・・・・そのうち、描きます、ハイ。」その後は、質問がなかったので、司会の先生から、

「膝診の後、上腕診(本来の診断方法)で確認しましたか?」

「いいえ、していません・・・しないといけないですね・・・・今後、諸先生方のご指導を仰ぎたいと思います。よろしくお願いします。」

ということで終了しました。めでたしめでたし!

井穴刺絡療法

患者さんから、様々な情報をいただきます。ある患者さんの娘さんは、アトピー性皮膚炎で悩んでおられたそうです。それを、たった一度の治療で治した鍼灸師がおられたそうです。それは、指先から血を取る井穴刺絡療法だったようです。この治療後、2~3日経ってアトピー性皮膚炎が消えていったそうです。

同じ鍼灸師として、このような治療ができるなら、やってみたいと思います。そこで井穴刺絡療法について調べると、私の中に大いなる偏見があったことが分かりました。まず、医師以外が血液を取ってはいけないという偏見です。下記が、日本刺絡学会が出来るいきさつです。

『昭和62年(1987年)栃木県鍼灸師会会長(当時)宅に「三稜鍼による瀉血治療は、医師法違反」として家宅捜査が行われた事件がきっかけとなり、「日本刺絡学会」の前身である「全国刺絡問題懇話会」(準備会)が結成されました。

「刺絡についての全国的な話し合い組織を作って、刺絡に関係のある諸問題を検討する必要がある」という当時の理念は現在も変わっておりません。刺絡の法的問題、学術の啓蒙、教育、普及等の必要性から、刺絡学術のセンター的役割を担う全国的な懇話会にしようという事で、機関誌『刺絡』を発行し、「全国刺絡問題懇話会」を発足いたしました。平成6年(1994年)には現在の「日本刺絡学会」と名称を変更し、『刺絡鍼法マニュアル』を作成。このマニュアルを使用し、全国3会場で基礎講習会を実施し、安心安全な刺絡の普及に励んでまいります。』

益々、興味を持ってきました。

患者さんが教えてくれました

治療方法は、患者さんが教えてくれます。今日も新しい方法を教えていただきました。「上腕診に替わる膝の診断方法」と題して11月19日(日)にYNSA学会で膝診を発表します。しかし、この方法の一部を訂正しなければならないと分かったのです。この発表は、もうすでにに動画で学会に送っており、動画自体を訂正することは出来ません。そのまま、東京の会場とリモートで参加される方々に見ていただきます。

動画終了後、新たな方法をお伝えしないといけないと思います。そのため、発表後の質疑応答の時間が少なくなることが必至となりました。事務局に早速連絡するようにします。

内側側副靱帯

  

40才代の男性患者Bさん。左腰、左肩、左足首内側、右肘が痛くて来院されました。週に1~2回のペースで治療を受け、右肘以外は順調に良くなりました。高校、大学と野球に没頭し、現在もソフトボール、硬式野球、軟式野球をしておられます。全身が筋肉の固まりのガッチリした体躯の方です、と以前ご紹介した患者さんから色々なことを教わっています・・・・の続きです。

今回は、Bさんの肘。右肘C点(右のひたい)、右ソマトトープ(右頭頂部から少し後ろ)、Iソマトトープ(右側頭部)にそれぞれ1本ずつ置鍼をしました。今回は、右脚の外側の弓状膝窩靱帯の圧痛点を探り、0.16mmの直径の鍼を4本置鍼、雀啄(じゃくたく→鍼を刺してから、スズメがエサを食べる様に何度も上下に動かす方法)をすると、肘の痛みが全くなくなりました。

この治療法は、肘の内側側副靱帯と膝の弓状膝窩靱帯が、共に小指側に位置しているためにに出来る治療法です。肘の内側側副靱帯が損傷していると、膝の弓状膝窩靱帯にも緊張した個所があり、そこが緩むと肘の内側側副靱帯も緩むという現象が起こるのです。カラダは常に治ろうとしているので、最終的には、この治療を継続して行けば、自然治癒すると考えます。大谷翔平選手も、この治療法を継続しておれば、オフシーズンで内側側副靱帯も完治するのではないかと思っています。

今日も指先で!

祭りが終わると急に寒くなってきました。これだと、布団2枚必要になりそうです。昨日のギックリ背中の患者さんに指先だけ触れる治療を、お灸の代わりに行い効果があったので、本日も3人の患者さんに行いました。足に見つけた治療点に鍉鍼(テイシンという銀製の棒)で押圧すると痛いのです。この痛みを体験された患者さんに、気持ちいい体験を味わって頂かないと・・・・って思うようになったのです。

今回の3人の患者さんも、効果があり気持ちよさそうです。明日も、患者さんの様子を見ながら臨機応変にやってみましょう!

キャメルK再び

「13日(水)キャメルKというギャラリーで、あじさいクラブの演奏が、13:00からあります。13:30からは私が山元式新頭鍼療法(YNSA)の紹介と実技があります。そこには、ホワイトボードも持っていき、YNSAを分かりやすくご紹介しようと思います。」とキャメルKでの内容に少し触れて、先日紹介しました。

実際には、youtubeでYNSAを紹介し、その後、患者さんを見つけて、治療過程を見ていただこうと思っています。そして、最後に大谷翔平選手と同じ内側側副靱帯損傷の患者さん(高校3年生のピッチャー)が、8回の治療で良くなり、完封勝利をあげ、次の試合では、自己最速の140kmを投げることが出来たというお話をするようになります。

詳しく知りたい方は、今月13日(水)キャメルKにお越し下さい。お待ちしています。

ホワイトボードに何を書く?

 

 

13日(水)キャメルKというギャラリーで、あじさいクラブの演奏が、13:00からあります。13:30からは私が山元式新頭鍼療法(YNSA)の紹介と実技があります。そこには、ホワイトボードも持っていき、YNSAを分かりやすくご紹介しようと思います。最後のまとめにYNSAの特徴をホワイトボードに示します。

1)YNSAは、西洋医学の理論をもとに東洋医学を取り入れたため、世界に普及しやすかった。

2)今世紀になって筋膜が注目され始めるが、筋膜の流れ(12)と経絡(ツボ)の流れがほぼ同じであることが分かってきた→経絡思想が、1周遅れの最先端を走っている。

3)筋膜の主成分はコラーゲン、これは圧電気という流れを作っているらしい。

4)世界の医学の流れは、補完代替医療→統合医療へと移行している。YNSAかもしれない。

こんなことを、書くかもしれません。

大谷翔平選手の怪我

大谷翔平選手の右肘内側側副靱帯損傷の話題が日本中を駆け巡っています。そして、まるで機械の一部のように、内側側副靱帯だけに注目しています。部品交換すれば、カラダは良くなるのでしょうか?

カラダは、常に良くなろうとしています。内側側副靱帯損傷という言葉に惑わされず、まず全身のバランスをとってから、右肘の治療点(頭に多くあります)に置鍼します。その他にある肘の治療点にも置鍼。そして、右肘内側側副靱帯に対応する右膝弓状膝窩靱帯の圧痛点に置鍼すると、右肘内側側副靱帯に効果があります。

メスを入れないで、治していただきたいと思います。

痛みに感謝!

最近購入した銀の鍉鍼(ていしん)が威力を発揮しています。山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療点を足に探して、3年。この銀の鍉鍼が非常に役だっています。おおよそ4cmほどの長さで、一方は1.5mmの直径をした球体で押圧するようになっています。もう一方はその球体が付いていなくて先細りになっています。そのため、この細い先端を少し押圧するだけで、強烈な痛みを患者さんは感じておられます。

この痛みを一瞬感じるだけで、一気にカラダが緩むのです。この原理は、脳幹の視床下部というところから神経を介してβエンドルフィンを出しているからです。βエンドルフィンとは、脳内モルヒネのことです。交通事故に遭い道路が血の海になっても、その当事者には痛みを感じさせないシステム・・・つまり、強烈な危機感を感じたカラダがより良く生きようとして、脳内モルヒネをだすのです。

おかげで、痛みがなくなりその間普通に動いていれば、血流も良くなりカラダが元に戻っていくという理屈です。

痛みに感謝です。

触覚アート

以前にも書いたことがあるのですが、私は大学卒業論文(作文のようなものでした)で、触覚アートが大切になるという主旨のことを書いたのです。それで、触れると倒れる「積み木」という作品を発表しました。ところが、こんな作品は売れません。結局芸術では生活できませんでした。気がついてみると、鍼灸師になり触覚アートを追求するようになっていました。目が不自由な方で優れた鍼灸師の方は多くいらっしゃいます。

日本独特の鍼管(しんかん)を使用した鍼治療を考案したのは、杉山和一という目の不自由な鍼灸師です。鍼灸師で杉山和一を知らない人は、絶対いません。それほど、この業界では著名な伝説の鍼灸師なのです。

最近、鍼灸治療をしていて、これこそまさに触覚アートであると実感できるようになりました。上腕診という肘内側の横紋を触診する大切な診断方法があるのですが、これに全く反応しない患者さんがおられました。4ヶ月も反応ないので、何とかならないものか・・・と思い、膝を押圧するとその患者さんが初めて痛みを感じ、上腕診と同じ診断ができるようになったのです。それ以来、全ての患者さんに対して、上腕診のかわりに膝診(勝手に命名しました)をするようになりました。

この膝の触診を3年続けるうち、治療点に親指の爪を押圧すると、膝ウラの診断点が反応し触れた指先に伝わる事がやっと分かったのです。そのため、患者さんが感じる前に分かることがあります。

これこそ私が求めていた触覚アート。これから、もっと追求します。