患者さんの語り

患者さんが幼いころ、お祖母さんのお祖母さんが語ってくれた話の続編です。

「そこで、小さな田舎の小さな庄屋でも、年に一度、小作人に大盤振る舞いをせないかん日があるんです。その日だけは、小作人が土間から上がって畳に座って宴会できるわけです。山奥じゃけん、普段は海の魚なんか食べれんわけですな。ところが、その日ばかりは朝上がった海からの幸を取り寄せ、刺身にして昼間からドンチャン騒ぎ・・・・これをせんと、小作人はついて来れんのですよ。」

「なるほど、それこそハレの日ですね!」

と、昔の田舎生活を偲ぶのでした・・・・おしまい。