足のお灸

頭の鍼が苦手な患者さんには、足のお灸だけで頭の鍼と同じ効果の治療をしています。操体法の教科書ともいえる「生体の歪みを正す」に、操体法創始者の橋本敬三先生(医師)が、運動の基礎を紹介されています。この紹介で、足のお灸がなぜ効くのか、ある程度理解できると思います。下記に記載します。

『人体構造で1番の土台は足である。ここが狂ったら全身に狂いができることは、わかり切ったことである。足のうちでも足のユビが最も大切である。手でもユビが大切。東洋物療の経絡の起始終末は、手足のユビ先になっている。

コマ運動

正座して、互いに膝頭を合わせ爪立ちして、かかとにお尻を乗せ、軽く足に手をかけ、お尻がカカトから離れないようにしておき、上体をシナラセて前より左、後ろ、そして右に、また前右後ろ左に、グルグルと、コマが止まるまえに揺れ動くように、体を動かす。頭も脊柱も自然に曲げる、これで全身の関節が動く。足のユビ10本とも同様に力が加わるように動かす。なるべく痛くないほうに余計動かすこと。数回の回転で良い。初め足ユビが痛ければ座布団の上でやる。食前にやる。こんな簡単な運動で全身関節は動く。要は、工夫である。やるかやらぬかで運命が決まる。足ユビが痛くないようになった時は、全身が軟らかくなっている。コワバリは歪みである。』

最近は、患者さんにこの運動をお勧めしています。これだけで、背骨が整い自律神経が整ってきます。