
お二人で来院された70才代の男性患者AさんとBさん。Aさんは治療が終わり、頭に置鍼したまま持参された新聞を読んでいます。Bさんにも置鍼をした後、足のお灸をしながらボチボチと会話を始めました。お灸の良いところは、鍼のような緊張感はなくカラダを通しての会話が出来るところがあります。
「2016年に大隈良典博士が、ノーベル医学、生理学賞を受賞したのが、ご自身の造語オートファジー、自己消化。これは、16時間以上断食すると60兆ある細胞が細胞内の老廃物を食べてカラダを浄化してくれるシステムなんです。だから、断食が最近注目されているんです。」
と、喋っていると今まで新聞を読んでいたAさんが、
「松山でヤブ医者と言われて有名じゃったK病院。あそこは、重湯を食わせながら徐々に断食をさせる治療をしよった!」
「えっっっ!凄い最先端じゃったんや!」
「ヤブ医者と言われて有名だったね。」
と、Bさん。
「わしゃは、20才代のとき、入院してその治療を受けたんよ。」
とAさん。
「よく入院したね!」
とBさん。
「わしゃ、断食なんぞせず、夜は街で飯食って楽しかった。」
とAさん。
「・・・・・・・さすがAさん!」
というオチでした・・・・おしまい。