食べないと元気にならない


頭に置鍼したあと、30分ゆっくりしてもらいます。その時、色々な会話をするのですが、多くの患者さんは、「食べないと元気にならない」という思い込みをしているのに気付きます。テレビを見れば、グルメ番組ばかり・・・しかも、肉料理、ラーメンなどのコッテリした食べ物の紹介が多く、いつの間か、過食傾向になっているように思います。そこで、「石原医学大全」から、空腹がもたらす健康効果をご紹介します。

『慢性疲労に悩む現代人は多い。慢性疲労の大きな原因は過食にある。少食にするだけでずいぶんと疲労は抜ける。

過食により胃腸ばかりに血液が集中して、その他の臓器は血液が不足し、十分に働けなくなっていることが慢性疲労の大きな原因だ。そのうえ、食べ過ぎることにより、心臓は消化吸収に追われる胃腸を働かせるために、せっせと血液を送らねばならないし、食物の消化燃焼に必要な酸素を吸い込む肺にも負担がかかる。大量の食物から産生された老廃物や中間代謝物での汚染が進まないように、解毒臓器である肝臓や腎臓も疲弊するばかりだ。

空腹の時間を作ると過労気味の胃腸はしっかり休息をすることができ、他の臓器への血流が復活し。各臓器の働きが良くなる。その結果、次のような改善がみられ、それに伴い、全身の健康状態が向上。慢性疲労や数々の体調不良から解放される。

①肝臓の働き(解毒、タンパク合成、消化液の分泌)の改善。

②腎臓の働き(尿の生成、水分・塩分節、ホルモン生成)の改善。

③膵臓の働き(インスリン、消化液の分泌)の改善

④心肺機能(息切れ、動悸など)の改善

⑤生殖器の不調改善。』

と、いいところばっかりなのに・・・・

血液の量は限られています。それを、消化器だけに使っていれば、他の臓器に血液が回らなくなり、機能が低下することぐらい、誰でも分かります。そうなれば、必然的に体温が下がりガン細胞が活性化していきます。そのため、昔では考えられなかった、2人に1人がガンになってしまうという現状を作っています。

「食べないと、元気にならないでしょう?」

と、それでもおっしゃいますか?