艾(よもぎ)

 

寒くなってきたので、最近の治療にお灸をすることが増えて来ました。基本的に山元式新頭鍼療法(YNSA)はお灸をすることはありません。全て鍼のみで治療します。私なりに見つけた足の治療点に爪を立てると、患者さんが飛び上がるほどの痛みがあり、鍼を刺しても痛みが出る時も多々あります。あまりに痛いため、申し訳ない気持ちになってくるのも事実・・・何かいい方法は・・・と考えていた時、「何じゃ!お灸があった!」。そして、ある女性患者さんにお灸をしてみました。すると、

「・・・気持ちいいです♪」

といい答えが返ってきました。続いて、70才代の男性患者さんにお灸をしてみると、

「昔は、じいさんばあさんが、艾(よもぎ)を取ってきて、干して乾燥した後、石臼でなあ引くんよ。そしたら、綺麗なモグサが出来よったぜ・・・・そしてなあ、昔は薬なんかなかったけん、腹が痛かってもお灸、肩がこってもお灸。何でもお灸で治しよった・・・」

そうなんです。私が幼いころ、ケガをすると父親が、

「よもぎの汁をつけたら治るけん、つけとけ。」

と言われて、石の上によもぎを置いて、別の石で叩いてお汁を出し、それを傷口につけていました。大人になってもその教えが頭にあったため、夜にケガをした時、よもぎの汁をつけ、翌日病院に行ったところ、

「傷口が汚れていて、良くない・・・こう言う時、傷口を汚したらダメです。」

と言われてしまいまい、よもぎの汁伝説が無惨に崩れ落ちたのでした・・・・

初診の患者さんに説明

 

50才代の女性患者Cさん、左膝が痛くて初めて来院されました。10年間には、左膝半月板を痛めたそうです。仕事は歩き回る事が多いので、膝痛はこたえます。特に階段の上り下りがつらいそうです。

「山元式新頭鍼療法(YNSA)では、脳や頸椎、胸椎、腰椎とある背骨の状態を反映している肘や膝の圧痛点を確認して、頭の治療点に鍼(はり)を刺し圧痛点がなくなったのを確認します。これで、脳や背骨から出ている自律神経を整えることになります。次に、首診ですが、首は内臓の状態が映し出されています。内臓は平滑筋という自分の意志とは関係なく勝手に動く筋肉で出来ていて、筋膜に覆(おお)われています。

腕や足にある自分の意志で動かす筋肉、これを骨格筋といいますが、この筋肉にも筋膜があります。筋肉の中には束になった細い筋がいっぱいあり、一つ一つの束にも筋膜があります。その束にももっと小さな筋肉があって、それにも筋膜があります。ですから、ここ(骸骨モデル=トンスケ)にあるヘチマタワシのようになっているのです。

そして、内臓と骨格筋とは筋膜を通してつながっているんです。元々人間のカラダは60~70%水で出来ています・・・水袋に骨が浮かんでいて、それを筋膜が支えていると考えてください。首や肩、腰が凝って痛いのは、その部分の筋膜がねじれて血流が悪くなっているからです。どこかが、ねじれるとそれに対応するところの筋膜もねじれて、引っ張り合いをしてバランスを取るんです。

遠くにある筋膜ほど、影響力があります。綱引きでも一番後ろのアンカーが力持ちで影響力を持っているでしょう?ですから、遠くにある頭の筋膜が緩(ゆる)むと内蔵も手も足も緩むんです。緩む時、骨だって動きます。だって、骨は水袋に浮いているんですから。」

と言った説明を初診の患者さんには、します。

合谷診:(人差し指と親指の間の触診)左→左の上腕診、膝診を行う

上腕診:頸椎(0)、胸椎(0)、腰椎(0)

膝診:頸椎#2~4(2)、胸椎#10~12(1)、腰椎#5(1)

首診:右腎(0)、右膀胱(3)、右肝(0)、右胆(2)、右心包(0)、右三焦(0)、右胃(0)、右脾(0)

左膀胱(3本置鍼も圧痛点取れず)、左肝(1)、左胆(1)、左心包(0)、左三焦(0)、左胃(0)

左脾(0)、左小腸(0)

合計14本の置鍼で膝が随分軽くなる。左の膝痛より、右の膝の方に痛みを感じるようになる。次にG点という耳の下にある治療点に3本ずつ左右に6本置鍼。最後にトルコのドクターから習った右T1、右T2治療点に2本置鍼。

「これでどうですか?」

「・・・・あああ全然痛くない!・・・・これで、明日走っていたら、(仕事場の)みんな驚くぞ!」

と良くなりました。いつまでもつか?・・・・それは、分かりません。

耳鳴りで思ったこと

こと

 

「はじめてのおつかい言う番組があろう・・・・あれ、面白いんよ。あれは、祖谷の橋造りしとるお父さんの子供が、買いもんするんじゃけど、大きなお豆腐を、間違えて2つ買うたりして・・・・(中略)・・・・そして、最後にお父さんバンガッテ(がんばっての意味)ちゅうて言うんよ、それが聴こえるようになったんよ、間違うとるんが分かるようになったんよ。」

週に一度の通院で、4回連続して耳治療をした結果、徐々に聴力が回復しているのは、80才代の女性患者Aさんです。現在は、両耳治療で13本の置鍼をしていますが、次回は第8脳神経(内耳神経)の治療点にも2本合計15本の置鍼に変えてみようと思います。この文章を作成中にも、耳鳴りでお困りの患者さんからの予約電話がありました。耳鳴りでお困りの方は、結構おられます。

健康にはかなり自信がある私も、実は耳鳴りなのです。もう10年くらいセミが鳴り続けているのですが、あまり気にしていません。年相応なんだと諦(あき)らめています・・・ただ、私が置鍼している個所に鍼をさせる鍼灸師がいれば・・・・と、考えた時、初めて患者さんの立場が分かりました。「よっぽど腕のいい鍼灸師でないと行かん!」そんな思いが浮かんで来ました。

患者さんは、痛い思い、遠いところから通院など様々なマイナス要素を、はるかに上回る効果を望んで鍼灸院に来られるのです。一本一本の置鍼、問診、空間管理全てを大切にしていこうと、意を新たにしました。

足の親指をぶっつけた!

 

60才代の女性患者Bさん、朝左足首親指を思いきってモノにぶつけて、親指痛はもちろん、胃が痛く気持ち悪いそうです。左親指は湿布綿を貼っています。こんな時も、いつものように自律神経を整えて、内臓の状態を診断し整えることで、胃の調子がよくなることがあります。

合谷診:(人差し指と親指の間の触診)左に圧痛点あり→左の上腕診、膝診を行う

上腕診:頸椎、胸椎、腰椎

膝診:頸椎#3、#5、#6、(2)胸椎#1、#9、#10、(2)腰椎#1、#2、(1)大脳(1)、小脳(1)

首診:右腎(1)、右膀胱(4)、右肝(1)、右胆(0)、右三焦(0)、右脾(1)、右しょうちょ(0)、右肺(0)

左腎(0)、左心包(0)、左心(1)、左大腸(0)、左胃(1)、左脾(1)、左小腸(0)、左肺(0)

上記17本の置鍼

上記置鍼でBさんの胃痛は無くなりました。特に、胃の治療点に置鍼した時点で、胃の痛みが無くなったのには驚きました。山元敏勝先生の凄さを改めて感じた次第です。しかし、左足親指はまだ痛みがあります。そこで、私が見つけた足の治療点にお灸をすることにしました。

「どうですか・・・親指は?」

「・・・・今までジンジン痛かったのが、ここの一部になりました。」

「そしたら、もう少し続けますね。」

と何壮もお灸をしていき、

「今度はどうですか?」

「・・・あっ全く痛くないです。」

足の治療点に爪で押圧すると、とんでも無く痛く、足への鍼は恐怖感がある患者さんが多いのです。そこで、最近は、お灸をするようにしています。気持ち良く、しかも効果があります。特に寒くなる今からは、ぴったりの治療法だと思います。鍼灸師になって本当に良かったと思う瞬間です。

患者さんが教えてくれる

 

「OKグーグル、井上陽水の曲をお願いします。」

「YouTube ミュージックから、井上陽水の曲をお送りします。」

と、グーグルネストがアシスタントをしてくれます。それを見て60才代の女性患者Aさんが、

「何でこうゆう事が出来るの?どうやって情報を得るわけ?」

「患者さんが教えてくれるんよ。何でも患者さんが教えてくれる。紙のカルテを使っていたら、時代遅れと言われてipad のカルテの作り方を教えてくれたんよ。きょうの午前中の患者さんからも足にしたお灸が凄く良かったと言われ、次回のYouTubeで何を作るかアイデアが浮かんだんよ。」

「そうなんじゃ。」

などと話をしていると、昨日のオリックスとヤクルトの日本シリーズの話になっていきました。Aさんは、テレビを見始めると集中して見てしまうので、ラジオを聴きながら生活をするようにしているそうです。そのため、日本シリーズはラジオで聴いたそうです。

「ラジオは、らじるらじるNHKで聴くとええよ。聴き逃し番組を聴くことが出来るし。インターネットで、らじるらじるNHK探しとうみい。」

「ら・じ・る・ら・じ・る・NHK・・・ああこれじゃ・・なるほど、これじゃったら、ラジオいらんな・・・何じゃ、こんなこんなええもんあったん。」

「私でも、教えることあるんじゃね!」

「ほうよほうよ、ありがとう!」

と、現在はヤクルト対オリックスの日本シリーズipadで聴きながら、同じipadでこの文章を書いています。ipad で「ながら族」っていいですね~!これからは、これで文章を書きます。Aさんありがとう!

筑波大野球部OB総会

筑波大学野球部のリモートOB総会が午後1時から3時40分まで行われました。私は、2期生で無事卒業出来たので参加できますが・・・・・参加してみると、最長老でした。考えてみると私は2浪してやっと筑波大学芸術専門学群に入ったのですから、その時点で、1年上の先輩よりも年上だったのです。私が入学した時は、まだ東京教育大学に3年生、4年生が在籍しており、チーム名も東京教育大学でした。私が3年になった時、筑波大学とチーム名が変わったのですから、筑波大野球部の最長老になる運命だったのです・・・・初めて、気づきました。

そんなリモート総会で、四国在住のOBが近況報告をしてくれました。筑波大学野球部OBで徳島県城南高校、城北高校、小松島西高校の野球部指導者をしている3人が中心となって、7チームが参加するオータムリーグ(秋のリーグ戦)をしているのですが、それには、特別ルールがあります。①変化球を投げないで、直球のみ。②木製バットを使用。①は、ピッチャーにとって直球をいかに早く投げるかの挑戦となり、②はバッターにとって、いかにバットの芯で捉えるかの挑戦になります。原点に帰った素晴らしい試みだと思います。

また、東北在住OBの近況報告では、長年に渡って(20年以上)毎年行っている勉強会の報告がありました。甲子園出場校の監督の講演、元プロピッチャーの技術指導など、レベルの高い勉強会をしておられました。最近の東北地方の野球レベルが上がっている要因の一つがこの勉強会なのかも知れません。特に今年は日米で旋風となった大谷翔平選手の大活躍の基礎を作ったのが筑波大野球部東北OB会では!などと思ってみたくなりました。

あちこちが痛い患者さん

 

初診の60才代女性患者Cさん。2年前に左膝関節を人工関節に替える手術を行い、しっかりと立つことは出来るようになりました。しかしその代償として、右ふくらはぎ外側の感覚が鈍く、触れるとピリピリする感じです。また、横からの動きに対応しづらいそうです。首痛、右股関節痛、突発性難聴、両手はへバーデンで指が変形しています。また右母指球が陥没し猿手(さるて)と呼ばれるような状態になっています。様々な個所に痛みが生じると、ブロック注射で痛み止めをしていたそうです。手足に静脈瘤があり、触れると痛いそうです。

様々な個所に痛みを感じているCさんですが、自律神経を整えて、次に内臓を整え、今回は突発性難聴とへバーデンの治療を行いました。

合谷診:(人差し指と親指の間の触診:左、左上腕診、左膝診を行う)

上腕診:頸椎(0)、胸椎(0)、腰椎(0)、大脳(0)、小脳(0)

膝診:頸椎#1~#7(3)、胸椎#3~#8(1)、腰椎#2~#6(2)、大脳(1)、小脳(1)

首診:右腎(0)、右三焦(1)、右胃(0)、右脾(1)、右小腸(1)

左腎(1)、左膀胱(2)、左肝(2)、左心包(0)、左心(2)、左三焦(1)、左胃(0)、左脾(1)

上記19本置鍼。

右耳の難聴に対して7本の置鍼。次に右手のへバーデンに対して、右足のヒラメ筋を緩めます。この治療に関しては、掲載したYouTubeに詳しく説明しているので、興味ある方はご覧ください。

「どうですか、右手を動かしてみて下さい。」

「・・・・・動かしやすくなっている。」

「足の毛細血管の色が薄くなってきましたね~・・血流が良くなってきています。」

一番細い鍼を足首内側に刺して、鍼を上下に動かします(雀啄=ジャクタクと言います)。これが効いたようです。手のひらの血色も良くなってきました。左手にもへバーデンがあるため、左足首内側にも同じように雀啄を行いました。色々なところに痛みを感じているCさんには、通院することをお勧めし、2回の予約日を設定して次回の治療を確保しました。

音楽

 

昨日は、あじさいクラブのメンバー4名と、知人3人でmoon glow(ムーングロー)という生演奏できるバーに行きました。滑川渓谷での大失敗の経験から、しっかりチューニングして、2曲間違うことなく気持ち良くベースギターを弾けました。My wayと愛の賛歌・・・これから徐々に増やしていきます。

それにしても、アメリカ・ロサンゼルスでプロのミュージシャンとして成功しているAさんの演奏は圧巻でした。どんな曲でも楽譜を見ないで迫力ある楽しい演奏をされます。松山という地方都市にいながらこんな時間を過ごせるなんて・・・これからは、松山です!

最近の患者さん、何故か音楽関係者、音楽愛好家が増えてきています。私は全く音楽とは縁がない人間で、音楽にコンプレックスさえ感じていたのです。それがどうでしょう・・・大好きになってきています。鍼治療と音楽が融合できれば面白いですね。実際、患者さんには好きな音楽を

「OK グーグル◯◯の曲をお願いします。」

で、患者さんの好きな曲を聴いてもらいながら、治療をしています。患者さんに様々なことを伺っていくと、鍼と音楽の融合治療が生まれてくるかも知れませんね。楽しみです♪

オデコのA点紹介

山元式新頭鍼療法(YNSA)では、A点という額(ひたい)の正中線より1cm外側にある治療点があります。これはA1からA7まであり、A1は頸椎#1に対応し、A7は頸椎#7に対応します。A1は生え際から1cm上になり、A7は生え際から1cmあるため、A1からA7の長さは2cmほどになります。

宮崎のセミナーで山元敏勝先生が治療をされていたのを、見学した時全ての治療においてこのA点を使っておられました。全てA点だけで治療されていたこともありました。そのため、鍼(はり)は、オデコの生え際に密集していました。そこで、教科書に書いてあるA点の適応症を紹介します。

1)外傷、捻挫、または術後の除痛

2)頭痛、偏頭痛

3)頸椎症

4)頸椎捻挫

5)めまい

6)肩甲部痛

7)脳障害によるいろいろな症状

8)顔面麻痺

と多岐に渡ってあります。1)の外傷、捻挫があることを知りませんでした。改めて、この教科書を勉強する必要があると痛感しました。次回から、確認を含めて内容をご紹介しようと思います。

3年ぶりの来院

 

3年ぶりに来院された70才代の女性患者Aさん、以前には4回治療し、それなりの成果を上げていました。しかし、当時は山元式新頭鍼治療(YNSA)ではなく、患者着に着替えていただき、ベッドの上での施術でした。しかも、Aさんは鍼(はり)が嫌いでお灸を中心の施術をしていました・・・・どうしよう・・・・鍼(はり)が嫌いならパイオネックス(皮内鍼)を足に貼る治療にしよう・・・・と、決めていたのです。

来院されると、以前では待合室だったところが、治療室になっているのに驚かれたていました。それが、きっかけで会話が弾みいつの間にか、頭に鍼を刺すことを容認していただきました。施術スタイルが進化していると感じていただけたのかも知れません。

Aさんは、最近めまいがあり、肩コリが激しくなったそうです。病院でMRIを撮ったのですが異常はありません。

合谷診:(人差し指と親指の間の触診:右)上腕診、膝診は右

上腕診:頸椎(0)

膝診:頸椎#2、#6、#7(3)、胸椎#1(1)、腰椎#4(1)

首診:右肝(0)、右胆(1)、右大腸(0)、右小腸(0)、左腎(0)、左膀胱(1)、左三焦(1)

(   )内は置鍼の数

上記でカラダが緩み、B点、C点及び、第8脳神経の治療点に置鍼。その後、足の治療点に硬式ボールを当てるセルフケアを指導して終了となりました。

一本一本の置鍼でカラダに変化が現れるので、Aさんは納得されたようです。YNSAの効果は鍼嫌いをも黙らすようです。