YouTubeコーナー開設

YouTubeコーナー開設

「いつでも、どこでも、かんたんに出来るセルフケア」のYouTubeコーナーをあじさいの杜鍼灸院のホームページに開設しました。15本制作していますが、一番再生回数が多いのは、腰痛に関してです。寝たままで肩甲骨に陶石を置いて腰痛を治すYouTubeですが、これは、操体法が好きな患者さんには、実際に治療としてやってもらっています。安全で非常に効果的な方法です。

次回のYouTubeは、骨盤矯正の第4回目の制作を予定していますが、腰痛への新たなアプローチを、そのうち制作します。お楽しみに!

また、骨盤矯正は、操体法のやり方を全面に出しています。今後も、操体法をベースに山元式新頭鍼療法(YNSA)の理論を取り入れて、見ていただいている方に納得してもらえるものを目指したいと思っています。

山元式新頭鍼療法(YNSA)で積極的に治療を始め、まだ1年なので、20年やっている操体法を全面に出し、今後YNSA治療をしていく中での気づきを取り入れて行きますので、今後ともよろしくお願いします❗️

下記がホームページアドレスです。YouTubeをご覧いただけます。

あじさいの杜鍼灸院について

温故知新

第3回寝殿造・書院造・数寄屋造りそして民家の成り立ち 森林と木材から見た日本建築の歴史

という、リモート勉強会が13:00から3時間ありました。講師は、筑波大学名誉教授・安藤邦廣先生です。今回、最も面白いと思ったのは、群馬県の黒井峯遺跡。ここは、日本のポンペイと呼ばれています。6世紀の竪穴式住居が、大噴火で灰に埋もれその時の状態がタイムカプセルのように保存されていたそうです。そこで、今まで謎であった竪穴式住居の様子が分かりました。

何と、竪穴式住居には地下室のような構造になっていました。地下は地熱があるため、15°C以下にならないのです。地下室を作りカマドを設置して、地上から1.5mの煙突がありました。そして、屋根を地面から作り、茅を葺(ふ)き、その上に土を被(かぶ)せ、茅でサンドウィッチにします。これだと、どんな極寒でも過ごすことが出来ます。実は、この住居は冬場の住居なのです。

そして、同じ場所には、茅葺きの屋根で、茅葺きの壁の住居があり、これが冬以外の季節で住んでいたことが分かったのです。理想的な住居空間だったようです。今後の茅葺き民家を考えるとき、これは温故知新となります。

あじさいの杜鍼灸院について

初診で、しかも訪問治療

医者には、もう3年前に亡くなっていても不思議ではなかったと言われた80才代の女性患者Cさん。心臓肥大、腸閉塞、脊椎圧迫骨折など様々な大病をしながら、大好きな畑仕事でご自身の健康を維持されています。ところが、3日前から両足の中指(第三趾)が痛くなり、ふくらはぎの外側も痛くて、立ち上がることが出来なくなったので、訪問治療をすることになりました。

まず手をアルコール消毒。ところが、非常に繊細なCさんは、反応して激しく咳き込みます。

「すいません・・・・ノドに効くツボがあるので、鍼を刺しましょう。」

と、頭頂部に鍼を1本。しばらくするとCさんが、

「足がポカポカ暖かい!」

と驚いた表情でおっしゃいます。繊細なCさんは、鍼の反応も早いようです。こんなに繊細な患者さんには、鍼の本数を少なくしなけれならないと感じ、ゆっくり丁寧に膝診(膝窩横紋周辺の触診)と首診することにしました。下記がその結果です。

膝診
左:胸椎(1)、腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(0)
右:胸椎(0)、大脳(0)

首診
左:心←置鍼しない

左胸椎の治療点は左眉にあります。そこに置鍼すると、一気に膝がゆるみました。するとCさん、目と鼻が痛く、涙が出て呼吸がしづらいと突然おっしゃいます。こういう時は、オデコにある目、鼻の治療点に置鍼をします。

「Cさん、どうですか?」

「・・・・目がスッキリしてきた・・・・酸素が多く入ってる・・・・」

もうこの時点で、足の痛みは関係ないように感じました。とにかく、繊細なCさんにはこれで十分です。置鍼したあとの様子をみると、みるみる内に調子が良くなるのが分かりました。そのため、首診で反応した心には置鍼をしませんでした。これで、終了。

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ヨシその2

昨日は、イギリスの茅葺き事情を簡単に説明しましたが、イギリス以外のヨーロッパに、茅葺き先進国があります。数年前、友人の大工さんがオランダとドイツの茅葺き民家の写真と動画を見せてくれました。その斬新なデザインに圧倒されました。茅葺き自体をエコロジーの最先端の素材と捉(とら)えて有能な建築デザイナーが今を生きる茅葺き民家にしているのです。ドイツの民家では、壁も茅葺きで作り上げていました。

現在、国際茅葺き協会という組織に、イギリス、オランダ、ドイツ、スウエーデン、南アフリカ、デンマーク、日本が加盟しているそうですが、残念ながら日本は全く遅れています。多くの日本人は、茅葺き民家は日本固有のもので、古臭いものという固定概念にとらわれています。また、よく分からない建築基準法なるものがあって、茅葺き民家の土台である礎石を使った新築は作れないようになっています(建築の素人なので間違っているかもしれません)。もちろん、新築の茅葺き民家は作れません。そして通気の悪い、水を呼ぶコンクリートでなければ土台を作れません・・・私には、よく理解出来ません。

100年も200年も人が住めば立ち続ける茅葺き民家が、日本の風土に合っているのですが、冬には適していません。これを現代のテクノロジーを使って進化させればいいと思うのです・・・

まあ~、口で言うのは容易(たやす)いのですが・・・京都・美山町で試みたイギリス式の茅葺きは、日本でも十分適応出来、日本式以上に強固だと感じました。薪ストーブの煙を屋根裏に送ることで、屋根につもった雪が早く落ちることが分かりました。それでも冬は寒かったのです。きちっとした二重窓が必要だと思います。

コロナ禍が治ったら、いつかヨーロッパの茅葺き民家巡りをしてみたいと思っています。

あじさいの杜鍼灸院について

ヨシ

ヨシ

来週から、寒波が日本列島を襲来するという情報が、入ったのでえんどう豆の苗に、覆(おお)いをしました。患者さんから、「ワラで覆(おお)うと良い」と言われていたのですが、ワラがないので、ヨシズを分解して、ヨシを1/2に切り覆(おお)いました。

作っていると、懐かしい気持ちになり・・・ちょっと感傷に浸ってしまいました。今から20数年前、まだ京都・美山町に住んでいた頃、クリスマスが近づくと美山町自然文化村河鹿荘(私は、ここに勤めていました)の吹き抜けロビーで茅を素材とした大きなクリスマスツリーを作っていました。高さは4〜5mはあったように思います。美山町は、日本でも最も茅葺き民家が数多く残っている地域の一つです。その象徴として、茅を使っていたのです。

美山町には若手の茅葺き職人さんも数多くおり、職人さんとして生計が成り立っている、日本でも非常に珍しいところです。美山町は雪に覆(おお)われるため、職人さん達は南の暖かい茅葺き民家を求めて、冬は移動されていると思います。茅葺き民家で生まれ育った私としては、日本の茅葺き民家が無くなっていくのが本当に悲しいのです。

そして、茅葺き民家が無くなることのないイギリスを羨(うら)やむのです。イギリスでは2000年時点で、24059軒の茅葺き民家が登録文化財として存在し、減ることはありません。その価値が認められているため、茅葺き民家に住むことは、お金持ちのステイタスとなっているのです。茅葺き職人の仕事は必ずあり、2〜3人で構成される約900の茅葺き会社が存在します。2〜3年掛けて12週間の実技を学ぶ学校があり、約200〜240万円の授業料は、地方開発委員会が負担するため実習生の負担はありません。これらの組織のトップが、チャールズ皇太子なので、ただただ羨(うらや)むばかりです。

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ゴロン、ハイハイ

頭に置鍼して、30分の待機時間、以前はベッドで休憩される患者さんが多かったのですが、最近では80〜90%の患者さん、待合室でゆっくりされます。その間、雑談したり、山元式新頭鍼療法(YNSA)、操体法などの話になっていたのです。ところが、最近の治療で、ある一つのパターンが生まれつつあります。セルフケアを目的としたYouTube(あじさいの杜鍼灸院制作)を2本くらい見てもらうようになって来ました。

今まで治療していた鍼灸師が、「同じ顔をしてテレビにでとる」感があるようで、しっかり見てくれます。最後のシーンは、「それでは、チャンネル登録よろしくお願いします。」と言って、両手をふるのですが、画面に向かってニコニコ顔で両手をふってくれたりします。「寝ながらできる腰痛改善」を見ていた80才代の女性患者Aさん。

「先生、畳の上で仰向けになってしまうと、起きられない様な気がするの・・・・だからどうしても、ベッドの上でやるの!・・・先生、私の右膝人工関節だし・・・・」

「Aさん、それはね、起き方が悪いだけなのよ・・・・いい?見てて・・・こんな起き方はダメよ。」

と、仰向けになり、ジャックナイフをたたむような動作をして、止めるように指導。次にゆっくりうつ伏せ状態になり、赤ちゃんのハイハイポーズ。

「・・・・ね、これだったら出来そうでしょう?」

「・・・・・・・・・あら?出来た・・・・ゴロン、ハイハイね・・・・何かに書いとく。」

と、勉強熱心なAさんです。「忘れたらまたやりましょう!」と約束して帰られました。

あじさいの杜鍼灸院について

ホームページにYouTube コーナー制作途中

本日、午前中にYouTubeの制作。
今回も、操体法による骨盤矯正で、座ったままで出来るセルフケアにしました。これを覚えておくと、事務仕事などで座ることが多い方は、便利だと思います。「いつでも、どこでも、かんたんにできる」をモットーにして今後も色々作り出して行こうと思います。

今回は、イス座位。片方の膝をゆっくり前方に出していくと、反対の方向にカラダは、ゆっくり連動してねじれて行きます。この時の原始感覚(痛い、気持ちいい、張りを感じるといった素直な感覚)を聴き分けて覚えておきます。今度は、反対の膝を同じように前方に出して、左右を比較します。ここまでが診断です。診断が終わると、治療になります。まず、やりづらい方の膝を前方に出し、反対側の膝を軽く両手で押さえて、その反対側の膝を前方に出す動きをします。

これらのことを、文章にすると非常に分かりづらいのですが、YouTubeを見ると、簡単に分かります。あじさいの杜鍼灸院のホームページでYouTubeのコーナーを今、作ってもらっている途中です。コーナーが出来次第、連絡しますのでご覧ください。

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生体の歪みを正す

生体の歪みを正す

鍼より操体法の方があっているという70才代の男性患者Cさんの続報です。Cさんは、20年ほど前に1mの段差のところで転んで以来、両膝痛に悩み、9ヶ月前から毎週来院されています。現在は、農業に従事され、ミカン収穫の繁忙期を迎えていますが、体調は良いとのことです。

膝に多少の痛みとフクラハギに張りを感じる程度です。そこで、今回は治療をしないで、操体法によるセルフケアの方法をご指導しました。様々な方法があるので、基本的な原理を丁寧にお伝えすることが大切になってきます。

その原理を操体法の創始者・橋本敬三医師は、次の様に説明されています。

『ある関節を起点とした運動について考える場合、その運動を分析して観察する必要がある。まず前後の屈伸と左右の屈伸の2種類と、左右の回旋を加えた3種類となる。これは自動で行うことができるがこれに他動または固定した対象によってなされる遠心性牽引運動と求心性圧迫運動とがあり、関節の合目的運動は以上4種類の組み合わされた方向角度の強弱遅速の運動として営まれるものである。この力学的関節運動が正常に営まれるためには、関節を形成している硬軟両組織が形態学的にも正常でなければならない。』

非常に難しい文章ですが、関節には4種類の動きがあり、正常ならスムーズな動きになる位に理解しましょう。次に逆モーション療法の説明があります。

『もし何か故障があれば円滑な運動は必ず制限されて、無理に行わんとすれば異常感覚、すなわち軽ければ窮屈な感じ、強ければ疼痛を覚える。(中略)あらゆる角度方向に動かして分析してみると、前述した4種類の運動のどれか、またはその合力の方向角度に制限と異常感覚が出ているものである。そして、ちょうど対照的な逆の方向角度には何らの異常もなく、かえって少しく抵抗を与えながら動かせれば、すこぶる快感を覚えるものである。すなわちこの逆モーションは整復運動になっているわけなのである。』

まさにこの動きこそ、操体法の基本なのです。痛いあるいはやりづらい方向の動きから、抵抗を与えながら、反対の動きのベクトルを作り気持ち良さを味あうと、歪みが正されるということなのです。

今回は、Cさんには、このことをしっかりお伝えしました。これさえ理解出来れば、研究熱心なCさんならば、どんどん新しいご自身にあった方法を見つけることが出来ると思います。

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試し鍼

  https://youtu.be/FxGXyVNEUFs

6~7年前に腰椎椎間板ヘルニアと言われた30才代で自動車修理工の男性患者Aさん。腰痛で来院され、置鍼14本で痛みがなくなりました。その後、1週間後に再び来院。

「前回の治療から、いつまで保(も)ちましたか?」

「3日目に大型車を(修理)やった時、に無理して・・・調子がよくなると、つい無理してしまいます。今回は、バスケをして、股関節にも痛みがあります。」

合谷診(親指と人差し指の間の触診):左(左側から治療を始めます)

膝診(膝窩横紋周辺の触診)

左:頸椎(1)、胸椎(1)、腰椎(1)、大脳(1)、小脳(1)

右:胸椎、腰椎←共に圧痛点消失

首診

左:腎(1)、胆(0)、三焦(1)、脾(0)

右:脾←圧痛点消失

上記7本の置鍼でほぼ腰痛はなくなりました。

「どこか、まだ痛いところあります?」

Aさんは、様々な動きをして仙骨あたりに手を当てました。

「そしたら、ここらあたり(左耳のウラ)に痛いところありますか?」

「・・・・・痛い!そこです!・・・・・(鍼刺入)、痛った!」

「ちょっと、我慢してくださいね・・・・・・これで、腰どうですか?」

「・・・・・いい感じです。」

もうこれだけでも、終了していいのですが、肩甲骨を緩(ゆる)めて腰がどうなるのかと、つい好奇心が出てしまい、オデコのヤンキーが剃り込むところ辺りの圧痛点に1本置鍼。

「これで、どうですか?」

「あっ、随分軽くなりました!」

肩甲骨と骨盤は対(つい)になっているので、より効果があるかもしれません。今後も、結果を出した後に、この様な試し鍼はしてみようと思います。

追伸:Aさんの股関節痛は、いつの間にか治っていました。

ajisainomori-amc.jp

アナトミー・トレインを眺めて

アナトミーは解剖学、トレインは列車。これは、筋膜に関する本のタイトルです。この本は非常に難解で何度読んでもよく分からないのです(そのため眺めてと題しています)が、筋膜が浅層、深層に12本繋(つな)がっておりそれぞれに名前があることは、分かります。そして、その流れが経絡(ツボの流れ)とほぼ一致していることは、11月8日のフェイスブックに書きました。そして、筋膜の主成分がコラーゲンで、下記のように記載しました。

『コラーゲンが電気を発生させ、伝導の特性を持っているとあります。つまり、気といいう概念は、実は電気であるということ。気という概念には?マークがつく人も、電気というと納得出来るのでは・・・・単純な私は、気=電気と今後は解釈することにします。

その上で、アナトミー・トレイン(医学書院)の筋膜の12の流れのうち9番目のデイープ・フロント・ラインに注目。山元式新頭鍼療法(YNSA)では、首診で内臓の診断をし、側頭部の治療点に置鍼。すると、首の診断点と内臓がゆるみ整います。写真の筋膜の流れを見てみると、側頭部の治療点に置鍼し、首がゆるみ内臓もゆるむという流れが見えるように思います。いかがでしょう?』

この9番目のデイープ・フロント・ラインには、前後のイラストが描かれていますが、今回は、後ろのイラストに注目。現在、私は膝診(膝窩横紋周辺の触診)を上腕診(肘窩横紋周辺の触診)の代わりにしていますが、膝診での診断点と側頭部の治療点の関係が非常に明確に感じます。それは、膝窩筋が、デイープ・フロント・ラインに含まれているためだと考えます。

2枚目の写真はアーム・ラインですが、このラインと、デイープ・フロント・ラインは、胸骨、肋骨、脊柱を介して繋(つな)がっています。列車(トレイン)が走って止まるところが、ステーション(駅)で筋肉の停止部。そこから筋膜の乗り継ぎが行われるのです。その繋(つな)がりで上腕診が可能になるのだと思います。

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