贅沢な時間

NHKが鍼の特別番組を放映したので、少しずつ世間一般に浸透し始めたのか、患者数0の日が今月に限っては、ありません。いずれにせよ、数千年の歴史ある鍼治療が、山元敏勝先生によって西洋医学との融合を計ったのですから、今後ますます進化していくことは、明らかです。私も、一鍼灸師としてその流れに乗っている幸せを感じます。

鍼灸師は、患者さんに触れることを仕事にしています。触れて患者さんのカラダの状態を把握します。最近、足の指を丁寧に診るようにしていますが、私の触れる指の角度、重心移動で患者さんの反応が一瞬にして変化します。私の場合、ツボを見つけた時、イメージが浮かぶ時があります(いつも浮かぶ訳ではありません)。点であったり、線、面であったり様々です。イメージに伴って、何とも表現できないある種の感覚が生まれる時もあります。多分、この感覚は患者さんが感じている感覚に似ているのだろうと思います。

患者さんに触れる手が、元気でなければ患者さんが体調を崩してしまいます。そこで私がやっているのは、熱い朝風呂の後の、水シャワー。寒い冬でも浴びています。シャワー後のカラダはポカポカと暖かいので、患者さんに触れる手は、元気です。それから、治療室の中央に高さ40cmの障子、引き出し付き3畳間があるので、いつでもゴロンと寝転がることができます。そこで、YouTubeで紹介しているセルフケアをしています。ここが「カラダ研究所」で贅沢な時間を過ごしています。