若いと治りが早い

「4月に(治療を)してもろてからは、調子ええんよ。今回は息子、腰が痛いゆうんで診てやってや!」

と、親子で来院されました。治療室は、元々待合室だった所。服を着て、イスに座ったままで治療できる山元式新頭鍼療法(YNSA)に変更しため、ベッドが必要なくなり、自然と待合室が治療室となったのです。20才代男性患者Cさんは、治療用の籐回転座イスに座り、お父様は待合室の長イスに座って治療の様子を見学するという格好になりました。

「鍼とかお灸とか、初めてですか?」

「はい、初めてです。」

「そうしたら・・・怖いですか?」

「はい」

「そうですよね・・・しかも、頭に鍼さすんじゃけんね~」

などと話ながら始めました。頸椎から胸椎、腰椎、仙骨にかけての背骨を、頭への置鍼で整えます。5本置鍼して、

「これで、腰どうなっています?」

「・・・・・・あれ?痛くない・・・・・」

と、振り向いて父親を見つめるCさん。様々な動きを試して、少し痛みを感じたようです。そこで、Kソマトトープの腰部(後頭部)に1本置鍼。

「これで、どうですか?」

「・・・・・・痛くない・・・・全然痛くない。」

「これで、いいか・・・・OKグーグル、タイマー30分お願いします・・・・お灸したことあります?」

「いいえ、ありません。」

「そしたら、やってみようか?」

と、お灸の体験をして、終了となりました。若いと治りが早いのです!

モモ、3回目の家出

玄関のドアを開けて、仕事場に行くというミスのため、メス猫モモが家出をしてしまいました。過去の経験から戻ってくることは、分かっていたのですが、今が1番過ごしやすい季節。さて、いつになるやら・・・・と、至って楽観的に思っていたのです。ただ3日も経過するとチョット心配になります。雨でも降れば一目散に帰ってくるのですが、快晴で夜もそれほど冷えていないようです。

昨日は、友人の会社の新入社員歓迎会。多いに飲んで、久々に1階の鍼灸院で寝てしまいました。早朝、2階の我が家に帰ると、

「ニャーゴ、ニャーゴ(何しよったん、私怖かったんよ、もう!)」

と1番高いエアコンの上で、へばりついた格好のモモ。

「おおおおおおう~、モモちゃん、帰ってきたん!良かった良かった。こっちへおいで・・・・どしたん、怖かったん?イノシシも山にはおるけんね。」

普段は、甘えることをしないモモですが、何と頭をすりつけて甘えてくるのです。

「怖かったんじゃね~、お父さんおるけんね。良かった、良かった。」

と再会を喜ぶ猫と私のショートストーリーでした!

方向音痴

 

興居島で本格的に治療する初日にもかかわらず、朝7時25分発のフェリーを7時55分と勘違い!結局8時8分のフェリーで渡ることになりました。朝は、日中より便が多いので、何とか7名の治療をすることが出来ました。

ただ、方向音痴の私にとって、迷路のような小道を歩くのが苦痛です。中々道順を覚えられないのです。グーグルマップでしっかり家の位置とその道順を予習、復習しないと普通の感覚の人には、到底追いつけません・・・・かなり凹むのですが、こういう時は、「あのイチロー選手でも、方向音痴なんだから、ドンマイ、ドンマイ!」

今日は、これから帰って二人の患者さんを診ます。ありがたいことです。前向きに精一杯やろう!

事務処理

 

とにかく、事務処理が苦手・・・口内炎を作るほど、苦手。医師の同意書をいただき、公のお金を戴くとなると、きっちりした事務手続きが必要となります。治療の合間にやりつつ、結局なんとか出来たのが、午後10時30分。これから、食事をしてもう寝ます。

明日の興居島(ごごしま)出張治療、頑張るぞ!

シンクロ

 

60才代の女性患者Bさんに、膝診を行い頭に置鍼(これで、自律神経が整います)。その後、首診を行い、足に見つけた治療点にお灸をしながら雑談。

「先日、夜中の12時ころ突然電話があったんです。大学の友人の画家が、絵を描き終えて、酒飲んで人恋しくなったのかなあ~・・・・佐伯君、あのさ、色々考えたんだけど、佐伯君なら大丈夫か!とね、で、電話したの、元気?・・・・・という会話から始まったの。

まあ~、昔はしょっちゅう、こんなことばっかししてたの!楽しく会話して、いつでも電話かけてね!って終わったの。」

などと話していると、カルテとして使っているIpadに、同じく大学時代を共にした友人からLineを通して、30年以上まえの動画を送ってくれました。シンクロしています。

「えっっ!!!ちょっと待ってください・・・・何?・・・僕が映ってる・・・」

治療中にもかかわらず、ついつい大声を出してしまい、患者さんと一緒に30年以上前の私を覗きこんだのです。

下記が動画付きのメッセージです。

『皆さんご無沙汰しております。

私の知り合いのビデオ編集をしている八木さんが

この度、89年に藤枝の不動峡というところで行われた

岩下徹さんのイベントの記録を、

どこかから引っ張り出してきて編集してくれました。

なんとびっくりしたのは、3:55ぐらいのところから

黄色いTシャツを着た佐伯さんが

即興の貼り絵アート画を制作している模様が映ってます。

いやあ、みんなわかかったなあ!』

達人の眼力

 

「触れる時は、指の腹で触れるんよ。」

これは、友人からのアドバイスです。野口整体を若い時から勉強していた友人が、野口晴哉先生の口伝を教えてくれました。患者さんの皮膚に触れる時、一番繊細な指先を使っていた私には、「ハッ」と気づく助言でした。確かに自分自身の頬に、軽く指の腹を置くのと、指先を置くのとでは、優しさが違います。「お腹」の方が気持ちいいのです。

この瞬間感じたのは、達人の「部分に全体を見る眼力」でした。野口晴哉先生は、指先にカラダ全体を見ておられたはずです。指の第一関節から指先までがカラダ全体で、カラダの「お腹」=丹田が、指の腹に位置するのです。指の丹田を通して患者さんのカラダと施術者が優しい交感を行うことができるのです。

話変わって、山元式新頭鍼療法(YNSA)の創始者・山元敏勝先生(89才)の宮崎セミナーに参加した時のことです。私が、YNSAの初級コースを学ぶ以前のころでした。何も知らない私にとって、山元先生の施術を見ることだけで、ワクワク、ドキドキの連続でした。ところが、「少し変だなあ?」と初心者なりに感じることがありました。それは、全ての置鍼(腰、胸、首などの治療点)が、オデコの中央部だけというテキストのどこにも記述されていない個所だったからです。さすがに長年勉強されておられる先輩方も、しびれをきらし、

「先生、なぜ腰の治療なのにそこに置鍼するのですか?」

と、質問されました。先生は、しばらくポカーンとしたままで動かなくなりました。そして、

「よく分からない・・・・・・・でも、ほらココ(オデコの中央部)に渦巻いているでしょう!」

とおっしゃったのです。これこそが、達人の眼力。山元先生は、オデコをカラダ全体として見ておられたのです。治療をする上で、このことを理解し体現することが必要なのです。

笑顔

本日も、午後10時近くまで治療が続きましたが、明日は患者さんただ一人。波があります。今日は、高校生を4人診ましたが、高校総体、夏の甲子園と高校生活の集大成が近づいているのを実感させてもらいました。少しでもお役に立てたいと思います。

高校生男子のA君、1週間前から右腰痛があり、前屈したり腰を捻ると痛みがあります。そこで、膝診で脳から仙骨までの脊椎の状態をチェックし、頭への置鍼6本でその状態を整えました。これを基礎治療といい自律神経を整えることになります。私の治療を全く知らないで来院したA君は、半信半疑の様子が見てとれていたのですが、1本、1本置鍼するごとに、落ち着いて来て信用しているのが分かります。

「これでどうかな?前屈してみて・・・・どう?」

「・・・・・まだ、痛いです。」

「そうか・・・・じゃ、これから腰をねらうね。」

基礎治療だけで腰痛を治すことは出来ませんでした。そこで、頭頂部からやや後ろにあるKソマトトープという治療点に1本置鍼。

「これでどう?」

「・・・・・・楽になりました!」

と、ニッコリ笑顔。可愛い笑顔にこちらも笑顔で返事。こうなると、勢いでもう3本置鍼。

「どう?」

「全然痛くないです・・・・・・・・これって(この仕事)、どうやればなれるんですか?」

「ああああこれ?専門学校に行って国家資格とるのよ。」

「難しいんですか?」

「西洋医学も東洋医学も学ぶし・・・・まあ、国家資格じゃけん難しいわい。」

とありのままの事を言いました。どうやらA君、鍼灸師の仕事に興味を持ったようです。帰りに松山市にある河原医療福祉専門学校のパンフレットを渡すと、大事そうにバックに仕舞い込んでいました。A君の人生選択の一つの候補になったかも知れません・・・笑顔。

やっと近づく

本日、21時30分に仕事終了。明日は、7時25分のフェリーに乗って、興居島に出発のため、準備して早く寝ます。やっと多くの仕事人が当たり前にやっている仕事パターンに近づいて来ました。これまで、仕事らしい仕事をしてない私。せめて残りの人生を少しでも人のお役に立てるよう歩んでいきたいと思っています。おやすみなさい。

断食で初期設定

「石原医学大全」が松山市の本屋店頭で、大量に積まれているという話を、患者さんから聞きました。非常に喜ばしいことです。本日治療の80才代の男性患者Aさんは、高校の同窓会に主席し、友人が「石原医学大全」の著者・石原結實先生が経営されている伊豆のサナトリウムで、断食治療を受けたと知り、やっと断食の効果を考えるようになったようです。また、先日NHKで東洋医学を科学的に解明する番組があったことで、鍼灸に関してさらに興味を増しておられます。

40兆円越の医療費を使い、病人が増え続けるている現状・・・・これはおかしい?と思いませんか。1000万年~700万年前に人類が誕生されたとされていますが、農耕生活が始まったのは、1万年前くらいの縄文時代。人類が生まれてこのかた、99%以上は飢餓状態でした。そのため、人間は飢餓状態を前提で設計されています。それなのに、今やテレビのどのチャンネルもグルメ番組ばかり。飽食を煽り、それに踊らされて、生活習慣病が当たり前のように扱われています。これこそが、異常!

人類本来の飢餓状態に初期設定することで、アップデートしましょう!

蜜蝋

友人から蜜蝋をいただきました。蜜蝋を検索すると、

『蜜蝋(みつろう、Beeswax、Cera alba)はミツバチ(働きバチ)の巣(英語版)を構成する蝋を精製したものをいう。蜂蝋(はちろう)とも呼ぶ。

蝋は、働きバチが蜂蜜の糖分を脂肪細胞で代謝した脂肪などを、第4‐7節腹板にある蝋分泌腺(蝋腺)から鱗状に分泌したもので、口で柔らかくこねて巣材とする。当初は透明であるが、巣を構成し、巣が使用されるにつれて花粉、プロポリス、幼虫の繭、さらには排泄物などが付着していく。養蜂において蜜蝋以外のものを基礎として巣を構築させた場合、それらが蜜蝋に混入する可能性もある。精製の方法には太陽熱を利用する陽熱法と、加熱圧搾法とがあり、効率の点では加熱圧搾法のほうが優れている。』

とあります。この蜜蝋は、紫雲膏という軟膏の成分の1/3くらいの成分です。この蜜蝋にその3倍ほどの胡麻油を足して紫雲膏のベースを作るのです。わずか20gの紫雲膏で、980円。最近はお灸治療が増えているので、私のお灸治療に紫雲膏が欠かせません。それで、紫雲膏に近い軟膏を作る計画をしています。とにかく、節約、節約!

いただいた蜜蝋の量から推測すると、1~2年間の使用量を作れると思っています。Mちゃん、ありがとう!

で、物々交換。 Mちゃんに無料診察券!