最先端?

 

今日、初めて来院された60才代の男性患者Aさんは造園業を営われています。この道50年のベテランに、私の作った石垣をみてもらいました。

「今の若い子は、きちっとした石垣じゃのうて、こういう自然な形のものを作りよるんよ。乱積みゆうんじゃけど。」

「ええええ!そうなん・・・・(そしたら、そしたら最先端いっとる・・・と、心中で)」

Aさんは、踏み台にした大きな石を何度も踏みつけ、安定しているか確かめながら話してくれました。5回も作り直した石垣が愛(いと)おしくなり、ヒマワリの成長がより一層楽しみになりました。

Aさんは、石積みを50年もやり腰痛となりました。継続して来院され日に日に成長するヒマワリを楽しんでいただきたいと思っています。あじさい小学校、「ヒマワリ組」仲良くやろうね!

あじさい小学校「ヒマワリ組」

 

20数年前に離婚し、子供を育てるという最も大切な仕事ができなかった私です。人を育てることもしていません。メス猫モモも飼ってはいますが、育ててはいません。私の両親、祖父祖母とも教師をして人を育てました。祖父にいたっては、俳句のお弟子さんを180人抱えて俳句を教えました。弟も生徒から慕われる高校教師でした。そんな家系にいながら、私だけ人を育てていません。

駐車場に石垣で畑を作り、ヒマワリを植え初めて小学校の生徒を受け持つ担任の先生になった気持ちになりました。眺めているとそれぞれの個性が見えてきます。昨日弱っていた移植した子が、今日元気になっているので、安心したり、強風になびきながらも、耐えて一晩経っただけで、茎が大きくなったことに驚いたり・・・・・きっと私以外の家族は、こんな日々を送っていたのだろうと想像出来ました。

私は、鍼灸師操体法指導者として、患者さんに教えることをしていますが、じっくりと育てるということまでは出来ていません。「教える」と「育てる」の違いは時間にあるように思います。時間をかけ、愛情を注ぎ生徒が、必要としている時に、適切な指導をし続けることで生徒が育っていくのだろうと想像します。

あじさい小学校「ヒマワリ組」の新学期、「はじまり、はじまり!」

補完代替医療

 

「アメリカにおける補完代替医療の復興と移民、針治療を事例として」という藤重仁子氏の論文を引用します。

『1970年代以降、アメリカでは補完代替医療の人気が高まっている。CAM (complementary and alternative medicine)とは「非正統医学(unconventional medicine)すなわち「正統派医学」(conventional medicine)とされる西洋医学の枠外にある医療の総称である。特に1990年以降は国立衛生研究所内にCAMの研究センターが設置設立されるほど研究も進んでおり、さらに、西洋医学とCAMを融合させ、患者中心の全人的治療を重視する「統合医療」も推進されてきている。CAMはもはや「代替」医療ではなく、「統合」されるべき医療であると言う認識意識が高まりつつあると言える。』

この冒頭で始まる論文では、アメリカの高収入、高学歴の人々が、「正統派医学」推進のアメリカ医師会の主張を受け入れず、CAMの治療を受ける実態を明かしてくれています。CAMの中でも鍼治療の役割は大きくなっています。

1993年ハーバード大学のデビット、アイゼンバーグ博士(鍼治療研究者)が権威のある医学、雑誌(New England Journal of medicine)で発表した記事には、アメリカ市民の約34%が過去1年間にCAMを利用したとあります。30年前で34%ですから、現在では50%以上の利用はあると推測されます。日本との差は歴然としています。

鍼灸がこれだけアメリカで認められているということは、日本に逆輸入することは分かっています。それを少しでも早くしたいものです。

ガレージをアート空間に!

駐車場の畑が出来上がったので、ガレージを整理することにしました。物置きも兼用していたガレージで、私の車を駐車していたのですが、今後は患者さんが駐車できるスペースにします。1年前に萬翠荘で行った日仏文化交流展の「積み木」の一部がまだガレージにあるのです。これを捨てる方法は、友人の山まで運んでもらい焼くのが一番です。ところが、クスノキの丸太に人気があり何個か知り合いにお譲りしました。

そこで、この界隈を歩いている方々に、「クスノキの丸太とヨシズ(竹以外)をさし上げます。ご自由にお取りください。」と張り紙をしてみました。しばらく、様子を見てみます。

さて、このガレージ。面白いアートガレージ空間にするつもりです。1~2ヶ月で出来上がれば、夏の暑い時期、患者さんの駐車した車が日陰のガレージにあり、車内が高温にならずに済むはずです。楽しみです!

モグサが出来た!

(ややグリーンっぽいモグサが出来たてのホヤホヤ)

友人から背丈の高さ1m近いヨモギをいただきました。そこで、以前から干してあるヨモギを触ってみると、カラカラに乾燥しています。インターネットで乾燥時間を調べると、2~3週間とありました。もう十分時間は経っています。そこで、干したヨモギ全てを取り込み、新しいヨモギを吊り下げました。

乾燥したヨモギは、45リットルのゴミ袋1杯あります。これをモグサにするのですが、葉っぱの裏にある細かい毛を集めるだけなので、少量しかできないと思って、出来るだけ多くヨモギを集めました。そして、試しに作ってみました。

すると、ヨモギの量とそんなに変わらないほどのモグサができました!ミキサーに10回程度かけていくと、薄いグリーンのきれいなモグサになりました。このモグサよく見ると、細かい葉っぱの粉がたくさん入っています。これを粗悪モグサといい、間接灸に適したモグサになります。上質のモグサに比べると、不純物が入っているので高温になります。私は、紫雲膏を患者さんの皮膚に乗せた上にモグサを置き火をつける間接灸なので、丁度いいのです。患者さんは、熱くなく気持ちよいお灸を受けられます。

出来上がったモグサを、早速今日の治療で使いました・・・・完璧でした・・・・ヨモギ餅の香りがして美味しそうでした・・・・今回集まったヨモギがらモグサを作ると、3~4年分くらいの量になりそうです。モグサは、年月が経つほど良くなりますので、最高です!

水仙

患者さんから、水仙の球根をいただきました。風通しのよい日陰に置くのが一番いいので、ガレージに写真のように吊り下げました。畑のヒマワリが咲き終わったら、水仙を植えるようにします。この可憐な水仙は毒があるので、気をつけなくてはいけません。下記をコピペしました。

『毒は水仙の葉や球根など全ての部位に含まれています。とくに水仙の球根には毒が多く含まれていて、球根の致死量は10g程度です。

球根を加熱調理しても毒の量は変化しないため、日頃からほかの植物の球根と間違えないように管理することが大切です。絶対に口に入れないように注意しましょう。水仙にはすべての部位に毒性が含まれるため、園芸作業の際は手袋をしておく方が安心でしょう。

土に毒性がうつることはありませんが、念のため素手では触らないことをおすすめします。

水仙の葉や球根の部分を食べてしまうことで、嘔吐や頭痛、発汗などの症状が現れます。症状が現れるのは食べてから約30分以内で、症状がひどくなると昏睡状態になることもあります。嘔吐して毒を全て吐き出してしまえば、重症化することはほとんどありません。

また、水仙にはシュウ酸カルシウムが含まれていることから接触性皮膚炎を起こす場合があるので、葉などに触れる際は十分注意しましょう。

水仙は人間には危険な植物であることが分かりましたが、実は危険なのは人間だけではありません。犬や猫などの動物も、水仙を口に入れてしまうことで中毒症状を引き起こします。猫は体が小さいので、水仙の球根などを少しかじっただけでも影響が大きく、場合によっては心不全になることもあります。

水仙を花瓶に入れて飾る方も多いとは思いますが、室内でペットを飼っている方は水仙をペットが届かない場所において管理する必要があります。万が一ペットが水仙を口に入れてしまった場合は、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。』

指先で治す

雨の日は農業従事の方からの電話があることがあります。

「先生、今日治療できますか?」

「〇〇さん、はい大丈夫です・・・・10時30分でどうでしょうか?」

「了解です。」

農業に従事されている70才代の男性患者Cさんでした。Cさんには鍼灸治療をしていません。足指を丁寧に揉(も)む施術と、指先を軽く触れるだけの施術で鍼灸治療と同じ効果を上げています。足に見つけた治療点は、確信を持っていますが、どのように症例を発表すれば良いのかが、分からず悩んでいます。まあ、それはともかく今回も、Cさんには足にみつけた治療点に軽く指先を触れるだけで、診断点がゆるむという治療を行いました。まず足指を20分ほどゆっくりと揉(も)む操法で、頸椎の5番が緩みました。次に頸椎1番に当たる治療点に軽く指先を当てます。

「OKグーグル、タイマー3分お願いします。」

「ハイ3分ですね、ではスタート!」

Cさんは、ベッドの上で半分起きながら、半分寝ている状態でゆっくりされています。グーグルの3分終了の「ピポン、ピポン」という合図と共に指を離します。

「Cさん、ここ(頸椎1番の診断点)どうですか?」

「・・・・・痛くないです。」

「Cさん、ここ(胸椎12番の診断点)はどうですか?」

「・・・・そこも、痛くないですね。」

「あああ・・・ついでに、胸椎も良くなったようですね。今度は、腰の治療点に触れます・・・OKグーグル、タイマー3分お願いします。」

こんな調子で3分後には、腰椎の診断点が緩みました。同様に左足に見つけた腎臓、膀胱の治療点にそれぞれ3分ずつ指先を触れる操法をすると、左胆、左三焦(消化器系)、右心、右三焦の診断点も緩み、治療終了となりました。

鍼灸が怖いと感じておられる方は、この様な治療方法もありますので、気楽にお越しください。

助成金

松山市鍼灸師協会の総会が、3年ぶりに行われました(ところが、私は日にちを1日間違い、出席できない失態を犯しました・・・・ただ、ただ懺悔)私が公の組織に所属するのは、この協会が初めてです。所属すると松山市在住で国民健康保険をお持ちの方、あるいは後期高齢者医療制度が適応される方は松山市から1000円の助成金が出ます。そのため、当院の施術費4000円が3000円になります。当院の患者さんの1/3~1/4は、この制度を利用されています。

当院では、助成金とは別に回数券制度を行なっています。回数券は有効期限が半年と1ヶ月の2種類あります。回数券は5枚綴りになっており、5回ご利用の場合、本来なら20000円のところが、18000円(有効期限、半年)と16000円(有効期限、1ヶ月)となります。

この回数券と助成金を利用すると、5回ご利用の場合、本来なら20000円のところが、13000円(有効期限、半年)と11000円(有効期限、1ヶ月)となります。となりずいぶんお得です。有効期限が1か月の回数券は、週1~3回利用される患者さんから非常に人気があります。これだと、本来4000円の施術費が2200円になるのです。

また、この回数券はご自身はもちろん、ご家族、友人も使用出来ます。ただし、助成金の対象が同じというのが前提です。例えば、回数券を購入された方が国民健康保険適用の場合で、適用外の友人の方がこの回数券をご利用する時は、1000円いただくことになります。それでも、本来4000円の施術費が1000円になるのですから、非常にお得です!

ドンドンご利用してください!

水仙の球根も!

 

ヒマワリの芽が、ずいぶん出てきました。父親が中学校の校長をしている時、生徒に花を育てる教育をして「花校長」と呼ばれていた理由を少しずつ体感できています。

芽にも個性があり、2~3個植えた種の中でどれを間引きすれば良いのか・・・・いつのタイミングで選別すれば良いのか?水を与える時期と天気の関係など・・・農家の方々の大変さを少しだけ追体験できてる・・・・いやいや、まだまだダメです。

畑に入り芽を見ていると、巨人のガリバーになった気持ちになり、ワクワクします。それが夏になると2mに成長して私より大きくなる予定なのですから楽しみです。

患者さんから、水仙の球根をいただきました。この球根はヒマワリが枯れて、冬に咲く花として活躍してもらいます。冬は日当たりが悪くなるのでどの程度植えれば良いのか・・・実験するしかないようです。これも楽しみです!

ソケイ部を緩める

 

最近、股関節の手術をする中高年齢層の方が増えているように思います。これは、股関節の過緊張を招く普段の姿勢、歩き方が原因です。股関節が緊張すると、ソケイ靭帯(股関節にある靭帯)が緊張し、その中を通る動脈、静脈、リンパ腺を圧迫することで、様々な機能の低下を招くことになります。二足歩行を始めた人類は、四つ足歩行の哺乳類に比べ、ソケイ部に負担がかかるのですから、ソケイ部が緩るむ生活をする必要があります。

それではどの様な姿勢と歩き方をすれば良いのでしょうか?

大野朝行先生の著書「生命の神業」から引用します。

『マノスへ(脱力した立ち姿)の姿勢を作って歩いてみましょう。まずは菱形筋(背中上部の筋肉)を意識して寄せます。すると、肩甲骨が寄って、胸の肋骨が引き上がり、顎も上がり、肩は後方に移ります。骨盤が後方に回旋して背中が陸(平ら)になります。同時に肛門は前方に移動して、お腹が引っ込みます。大腿の内転筋も動いて足先はややハの字になります。そこから小股でゆっくりと歩いてみましょう。脚は股関節から振り子のように降ります。これは腸腰筋を働かせています。

歩いた時に腰や大腿に力みを感じる時は歩幅が大きいのです。力みを感じないところまで歩幅を小さくします。歩幅を大きくすると、蹴る歩きになりやすいからです。

また、足を高く上げるのは大腿筋を使う無駄な動きです。踵を地面すれすれにして歩きましょう。力みをなくして歩くほど、アワ(生命力)が増えます。』