高校のスポーツ選手A君が、2週間前から腰痛になり来院。前屈したり腰をひねると痛みがあります。去年の夏ギックリ腰で来院されたB君は、歩くことが出来ず父親に抱えられ傾(なだ)れこみ、イスに座ることもできず、立ったままでの治療となりました。A君はB君に比べると軽傷です。問題なくイスに座っています。
こういう時は、膝診をして『膝全体がゆるむだけで良くなる』と推測します。理由は2つあります。1つは、膝診は頸椎、胸椎、腰椎の状態を診断し頭の治療点に置鍼すると、頸椎、胸椎、腰椎からなる背骨が整い、ついでに腰痛も無くなりやすい。もう1つの理由は、東洋医学的に見ると、膝ウラの委中、委陽というツボは、元々腰痛に効く治療点だからです。
結果、頭に6本置鍼して膝全体がゆるむと、左右にひねっても痛みが無くなりました。ただ前屈するとまだ左腰の一点に痛みが残っているそうです。こういう時は、状況にもよりますが、耳ウラの腰治療点がよく効きます。耳ウラに1本置鍼。
「これで、どう?・・・前屈(かが)みしてみて。」
「・・・・痛くないです。」
と、A君ニッコリ!これで、終了してもいいのですが、足に見つけた腰に対応する3つの治療点にお灸を12壮して終了としました。改めて、若いカラダの回復力の素晴らしさを感じます。