
腰痛で長く座れなかった高校生ピッチャーのA君、初診から3日後に2回目の来院。今度は、首痛、右肩痛、腰痛がずいぶん解消したため、右肘の痛みが気になります。
いつものように、膝診をして3本置鍼。そして、オデコと側頭部に肘の治療点があるので、それぞれ1本ずつ置鍼。
その後、右肘の治療点である右膝にお灸13壮とパイオネックスを貼って終了としました。
その後のA君、なんと165球の投球が出来たとのことです。鍼灸師になって良かった!

腰痛で長く座れなかった高校生ピッチャーのA君、初診から3日後に2回目の来院。今度は、首痛、右肩痛、腰痛がずいぶん解消したため、右肘の痛みが気になります。
いつものように、膝診をして3本置鍼。そして、オデコと側頭部に肘の治療点があるので、それぞれ1本ずつ置鍼。
その後、右肘の治療点である右膝にお灸13壮とパイオネックスを貼って終了としました。
その後のA君、なんと165球の投球が出来たとのことです。鍼灸師になって良かった!

腰痛、首痛、右肩痛で長時間座ることができない高校生のピッチャーA君の話の続きです。
座ると痛いので、立ったままで上腕を診断。頭に置鍼している途中で、
「何か、座れそうな気がします。」
とA君。
「じゃあ、膝を診ようか?」
と、上腕ではなく、膝を診ながら頭に置鍼していくにつれ、怖いはずの鍼に慣れてきたA君。今度は首診となり、側頭部に2本置鍼。再び奥のベッドに行き、右を上にして横向きになってもらいます。A君は右肩が痛いので右腰に長めの鍼と、11壮のお灸をします。その結果、
首痛:10→0
肩痛:10→1
腰痛:10→3
となりました。(つづく)

高校のエースピッチャーA君。首の中央部が痛く、右肩、腰も痛くて、長時間座ることも出来ない状態で来院。初めての鍼灸治療のため、緊張した面持ちが痛々しい。
話をよく聞くと、授業はクラスメートとは一緒に出来ず、一人だけ別の部屋でリモート学習をしているそうです。その教室だと立ったり座ったりできます。
過緊張のA君には、いきなり鍼は無理と判断し、奥のベッドで操体法をすることにしました。仰向けになってもらうと、骨盤が右に縮んで上がっているので、右脚が短くなっています。
「右足をこうやって、軽く引っ張っりますね。今度は、左の爪先を軽く上げてカカトを軽く踏み込んでください。決して無理しないで・・・何となく気持ちがいい程度でやってみてください。」
などと、言葉の誘導をすると、だいたい2~3回の操法で左右の脚がそろいます。これで、少し慣れてきたので、座椅子がある所に戻ってもらいます。
いつもは、座椅子に座って膝を診断するのですが、長時間座ることが出来ないため、立ったままで上腕診をすることにしました。(つづく)



天才・杉本練堂先生を解読する。
先日、10才代の男子が寝違えで来院。色々治療し、そこそこの結果を残したのですが、ふと練堂先生の本を思い出し、肩甲骨下部を押圧してみました。すると、もっと効果が出ました。そこで、筋膜の教科書「アナトミートレイン」を調べてみると・・・分かりました!
アーム・ラインで説明できます。肩甲骨下部は、首にある肩甲挙筋につながっています。そのため、肩甲骨下部が緩むと首が緩みます。それだけでなく、デイープ・バック・ラインの小指側にある小指球筋の圧痛点に置鍼すると、もっと首が緩みます。また、首の前側の痛みにはスーパーフィシャル・フロントアーム・ラインの小指先の刺激で効果がありました。
今後、首痛にはこのアーム・ラインがポイントの一つと考え治療点を見つけようと思います。

60才代の女性患者Aさん、体調管理で月に1回の来院です。今回は目が疲れ、首が痛く、腕のぶらぶら体操をすると左肩がカクカク音がするそうです。
そこで、オデコにある目の治療点に2本置鍼。次に膝診を行い、頭に置鍼をすると膝がゆるみました。膝がゆるむと背中の大きく長い脊柱起立筋がゆるみます。すると脊柱管から出ている自律神経が整うことになります。
次に首診で内臓の状態を診断し、頭に置鍼。すると首がゆるんできます。首がゆるむと内臓がゆるみます。
「首の状態、どうですか?」
「・・・・ああ、いい感じ!」
「肩はどうですか?」
「・・・・・・・まだ、カクカクします。」
そこでヤンキーの人が、ひたいにカミソリで剃り込んでいるところ周辺の圧痛点に置鍼。
「これで肩どうですか?」
「・・・・・・・大丈夫!」
「ウソ!」
治療を見学していた男性が思わず叫びます。
「ホントよ!」
と、Aさんニッコリ。後は3人で世間話や、健康の話をして楽しく過ごしました・・・おしまい。

60才代の女性患者Cさん、2週間前から咳(せき)が出て眠れない日々が続くことがあります。いつものように、膝診、首診をして頭に置鍼をしようとしたのですが、頭が異常に熱いので、氷水で冷やすことにしました。
「どうですか・・・」
「気持ちいいです。」
「気持ちいいのがお薬ですから、味わってください・・・・冷たいだけになったら、教えてください。」
「・・・・冷たいだけになりました。」
そこで、Cさんの頭に手を当てると、熱が鎮(しず)まっていました。それからは、いつものように、頭の置鍼をしていたのですが、
「なんかふわふわして、気分悪いです。」
突然のCさんの訴えに、その場で仰向けになってもらいました。頭の置鍼でたまに、このような訴えをする方があります。こんな場合は、足を上にして床に仰向けになってもらい、落ち着くまで待ちます。10分ほどで落ち着いてきたので、施術を再開。
頭の置鍼をやめて、足にお灸をすることにしました。首診で内蔵の状態を確かめたあと、15壮のお灸で首の圧痛・硬結を取り、施術は終了。2~3日後にCさんから電話がありました。
「先生、おかげさまですっかり良くなりました。あの時の状態が100だったら今は、1です。」
という事で、一安心しました・・・・おしまい。

「こんにちは!」
笑顔が素敵な60才代の女性患者Aさんに、笑顔が戻ってきました。6日前は、ギックリクビで、全くクビを左右に向けることが出来なかったのですが、3回の施術で普通に動くクビに戻ってきました。まだ上を向くとクビの中央部やや左奥に痛みが残っているそうです。
「今日は、お灸だけでやってみましょう!」
私は、鍼治療も好きですが、お灸の方がもっと好きなのです。理由は、患者さんがご自身で足にお灸をすることができるからです。
「非常識の医学書」で福田稔医師は、『病気を治すのは、患者さん自身、95%は患者さんによるもので、5%が私たち医師の手伝いによるものと考えています』とあり、やはり、お灸でセルフケアをすることが一番だと思います。
お灸のもっといいことは、ヨモギから簡単に作ることが出来ることにあります。乾燥したヨモギをミキサーにかけ、篩(ふるい)に4~5回かければ出来ます。そうなんです、無料の手作りが魅力なのです!
ということで、Aさん6日前のクビの痛みが10→0.5になりました、良かった、良かった!

60才代の女性患者Aさん、ギックリ腰ならぬ、ギックリクビで来院され10の痛みが3にまで回復して帰宅されたのですが、翌日再びぶり返して同じような痛みになりました。そこで、左中指を中心にした施術をし帰宅され・・・・本日、3回目の施術となりました。
「こんにちは!」
今回は、笑顔で来院されました。
「だいぶ、良くなりました。夏の疲れが積もり積もって、ドバッとクビに来た感じでした。そして、今まで寝返りが出来なかったのですが、今朝は寝返りしていました。」
と客観的に説明していただける程、余裕があるので、一安心。山元式新頭鍼療法(YNSA)では膝診をし、頭に置鍼し、自律神経を整えます。次に首診というクビを親指で押して、内臓の状態を診る方法で、頭に置鍼し内臓を整えます。Aさんのクビで最も痛いのが、胃の診断点に位置しています。また、脾臓の診断点にも痛みがあります。
そこで、胃と脾臓の頭にある治療点に合計6本置鍼。
「これで、どうですか?」
「・・・・ずいぶんいいです・・・クビの奥に何かまだ残っています・・・けど、来た時に比べたら、全然違う!」
あとは、足ウラに見つけた治療点に鍉鍼(ていしん=銀の細い棒)で一撃。
「ええい!」
「うううううう・・・痛い!」
で終了となりました。

60才代の女性患者Aさん、昨日クビに異変を感じながら眠ったのですが、今日の昼頃、痛みで全くクビが回らなくなりました。そのため、ご主人が運転する車で来院されました。
山元式新頭鍼療法(YNSA)は、上腕診という頸椎、胸椎、腰椎の状態を診断し、頭にある治療点に置鍼します。また、首診で内臓の状態を診断し、頭にある治療点に置鍼します。そのため、Aさんのようにクビが回らない患者さんにとって、YNSAは都合が良いのです。私は上腕診の代わりに膝診をしていますが、結果は同じなのでYNSAをしていることになります。
さて、Aさん。クビを動かすことが全く出来ず、左右を見ようとすると、体幹をゆっくり動かしながら移動するだけです。まるで、空気のギブスをはめられているような状態です。
『これは、きつそう・・・可哀想。』
と、思いながらも22本の置鍼で、痛みが10→3になり、右の可動域は、10→0、左の可動域は10→3にまで回復しました。
この施術で分かったのは、Aさんのギックリクビは、急性の治療点より、慢性の治療点の方が効いたという事実でした。今回のギックリクビは、Aさんの慢性的な生活習慣に何か原因があるのでは・・・・という、ヒントを与えてもらった気がします。

10才代の男子スポーツ選手A君。4ヶ月前に膝痛で来院、1回の治療で良くなったのですが、再び再発。再発後2度目の施術となります。いつものように、膝診をして、5本頭に置鍼。次に、膝治療のため、頭に3本置鍼。すると、膝痛は半減します。その後、足ウラ、肘などの治療点に鍼やお灸をするのですが、今回はあまり効果的ではありません。
そこで、杉本練堂先生の天城流から足首でもアキレス腱周辺の圧痛部位と、大腿部内側の圧痛部位を筋膜はがし。
「これで、どう?」
「いいです。今日一番です。」
「2日前に来たときの痛みが10で、全く痛くないのが0なら、今は?」
「1です。」
という訳で天城流という引き出しは、玉手箱でした。