60才代の女性患者Aさん、昨日クビに異変を感じながら眠ったのですが、今日の昼頃、痛みで全くクビが回らなくなりました。そのため、ご主人が運転する車で来院されました。
山元式新頭鍼療法(YNSA)は、上腕診という頸椎、胸椎、腰椎の状態を診断し、頭にある治療点に置鍼します。また、首診で内臓の状態を診断し、頭にある治療点に置鍼します。そのため、Aさんのようにクビが回らない患者さんにとって、YNSAは都合が良いのです。私は上腕診の代わりに膝診をしていますが、結果は同じなのでYNSAをしていることになります。
さて、Aさん。クビを動かすことが全く出来ず、左右を見ようとすると、体幹をゆっくり動かしながら移動するだけです。まるで、空気のギブスをはめられているような状態です。
『これは、きつそう・・・可哀想。』
と、思いながらも22本の置鍼で、痛みが10→3になり、右の可動域は、10→0、左の可動域は10→3にまで回復しました。
この施術で分かったのは、Aさんのギックリクビは、急性の治療点より、慢性の治療点の方が効いたという事実でした。今回のギックリクビは、Aさんの慢性的な生活習慣に何か原因があるのでは・・・・という、ヒントを与えてもらった気がします。