乳様突起

乳様突起(にゅうようとっき)という出っ張りが耳ウラにあります。この下に山元式新頭鍼療法(YNSA)の膝治療点があります。この治療点、大変良く効きます。

山元敏勝先生が、なぜここに膝の治療点を見つけられたのか?と常々考えます。この治療点をG点というのですが、AからGまでその治療点を記載してみます。

A=頚椎#1~7

B=肩、僧帽筋

C=肩関節、上腕、肘、手の指

D=腰椎、腰、膝、下肢

E=胸椎#1~12

F=座骨神経

G=膝

となり、それぞれの治療点は、生え際の正中線から耳にかけて人型を描くように並んでいます。A~Gまでもぼやっと拡散したソマトトープ(小さな人型の投影)と考えられます。すると、耳ウラの乳様突起が膝の様に見えてきます。山元先生は天才ですから、乳様突起を膝頭と直感的に気付かれたのだと思います。

このように、カラダの部位はよく似た所が随所にあります。それを見つけ、新たな治療点を発見するのは、楽しいのです。

回数券

 

今日は、午前中、2人キャンセルになったのですが、2人新患(新しい患者さん)の電話が入ってきました。人生って、こういうこと良くあります。お二人ともかなり体調が整ったので、週に1度の割合で来院されることになり、回数券を購入していただきました。

当院は、一回の治療費は4000円ですが、5枚綴りの回数券を購入すると安くなるシステムにしています。この回数券には有効期限が6ヶ月と、1ヶ月の2種類あり、

有効期限6ヶ月の場合、本来20000円(4000×5=20000)のところが、18000円となります。

有効期限1ヶ月の場合、本来20000円(4000×5=20000)のところが、16000円となります。

また、松山市在住で国民健康保険の患者さんは、松山市から1000円の助成金が出るため、

有効期限6ヶ月の場合、本来20000円(4000×5=20000)のところが、13000円となります。

有効期限1ヶ月の場合、本来20000円(4000×5=20000)のところが、11000円となります。

このシステムのため、7割の患者さんが、回数券を利用されています。結構人気があるのです。多くの患者さんに利用していただきたいと思っています。

乗馬を考える

60才代の男性患者Bさん、脊柱管狭窄と言われ歩行時に腰痛を感じ、手すりを伝って歩くのが精一杯の時もあったそうです。そこで、座ったまま移動出来る馬術を、1年前から始めました。すると、あっという間に腰痛が治ったそうです。これは一体どういうことなのでしょうか?私は、患者さんに

「カラダは60~70%水です。そして、骨は皮膚に覆(おお)われた水袋に浮いています。この骨を支えているのが筋肉です。その筋肉の周りに筋膜があり筋肉の中には、細いソーセージの様な筋肉があって、その周りも筋膜が覆っています。その筋肉にも、もっと小さな筋肉が束になってあり、筋膜が覆っています。ちょうど、このヘチマタワシの様なのが筋膜です。」

と言って、トンスケ(骨の模型)にくっつけたヘチマタワシを見てもらいます。そして、

「内臓もこの筋膜に覆われていて、筋肉や骨とも繋がっているのです。この筋膜ですが、東洋医学の三焦(さんしょう)という見えない臓器に当たると考えられます。また、この筋膜はコラーゲンで出来ていて、電導体となって微妙な電気を流しています。そして、筋膜の流れが12あり、東洋医学でいう経絡(ツボの流れ)と一致しているのです。ですから、皮膚に鍼を刺すことで、内臓に影響を与えることが出来るんです。そして、もう一度言います、骨も内臓も水に浮いているんです。簡単に動くんです。」

Bさんが乗馬をした時の姿勢を考えてみましょう。下肢(特に両膝)を固定し、馬の動きを上半身に伝え、背骨を揺らします。この揺れに対してカラダは無意識の動きをします。すると、脊柱管狭窄と言われていた背骨もあっという間に元に戻るのです。何故なら、骨は水に浮いているからです。

一回の乗馬、45分で4000円。当院の治療費と同じです・・・乗馬を選んだ方がいいかも?

併用中

 

60才代で林業の仕事をされている男性患者Bさん、夏バテで来院されました。今年の夏は、雨が多く仕事が出来ない時期もあったのですが、急に残暑が戻ってきて、体調を崩されたようです。

自律神経と関わりのある、脳(大脳、脳幹、小脳)と脊柱(頸椎、胸椎、腰椎)の状態の診断は、上腕診(肘窩横紋、上腕二頭筋)の押圧で行われます。ただ、この上腕診で全く反応がない高齢の患者さんがいたため、苦肉の策として膝診(山元式新頭鍼療法では、肘=膝という見方があるため)を始めました。しかも、頭に置鍼するだけでなく、足にも頭のような治療点があるのではないかと思い、パイオネックスという置き鍼を足にしています。

ところが、大きな落とし穴がありました。膝の圧痛点が取れた後、上腕の圧痛点が取れているかどうかの確認をしていなかったのです。そこで、確認をし始めると、膝の圧痛点が無くなっても上腕に圧痛点が残っていることもありました。これでは、自律神経を整えたとは言えません。

そのため、現在では上腕診と膝診を併用しながら、足のパイオネックス置鍼と頭の置鍼をしています。この利点は、診断個所が2カ所あるため、より丁寧に診断と治療ができることです。まだ、模索中のため、詳細は記載できませんが、なんとか確立したいと思っています・・・・時間がかかりそうです。

さてBさん、

「この頭の鍼は、トニックシャンプーしたみたいに、数日間頭がスッキリするけんええんよ。」

と言ってニコニコ顔で帰られました。

静電気

今から20年ほど前、操体法を東京の三浦寛先生から、学びました。警備員生活をしながら三浦先生の施術を見学し、セミナーに参加しながら学んでいました。当時の施術は「皮膚に問いかける」という不思議なものでした。患者さんの訴える症状と歪みを診断しながら、圧痛点を探し指先をその圧痛点に軽く触れるだけの施術でした。

患者さんは気持ち良さそうに、ベッドで眠り、三浦先生もコクリコクリと舟をこぎ、それを見ている私も急に眠気に襲われ、眠ってしまう・・・そんな、施術でした。結果、患者さんの歪みが取れてくるのですから・・・・驚きでした。そして、

「これは三浦先生だから出来ることで、俺には無理だ。」

と、諦(あきら)めていました。ところが、セミナーに参加し基礎から学び応用編である「皮膚に問いかける」技術をある程度身につけると、いつの間にか、指先を触れる施術で患者さんの歪みが取れていくのが実感できるようになりました。何故この指先による「お手当」で患者さんのカラダに変化が起きるのか・・・・・よく分かりません。

私は、理数系の頭を持ち合わせていないので、そのメカニズムを説明できません。ただ、静電気のような電気の流れが生じているのでは・・・・と感じます。そこで、静電気に関するかんたんな説明があったので、下記に記載します。

『静電気とは、物体の電気のバランスが崩れている状態、もしくは、バランスを崩している電気そのもののこと。

そこで、まず基本として押さえておきたいのが、物体は+と-の電気をそれぞれ同じだけ持っていて、電気のバランスがちょうどいい具合になっていること。+を多く持ってるわけでもないし、-を多く持ってるわけでもない。

しかし、異なる物体同士がこすったりなどして接触すると、この衝突によって、ある物体の「-の電気」が他の物体にうつっちまうことがあるんだ。その結果、-の電気を取られた物体の電気のバランスは、マイナスの電気が減って+が多くなってるね???逆に、-の電気をぶんどってしまった物体は、マイナスの電気が多くなってる。

つまり、両者ともに接触することで電気のバランスを崩してしまったんだ。で、この電気のバランスを崩れた状態のことを「静電気」と言ったり、もしくは、このバランスを崩している電気自体を静電気と呼ぶこともある。

たとえば、+が多い物体だったら+の電気、-が多い物体だったらマイナスの電気が静電気ってことね。』

とあります。バランスを崩した状態にある時のマイナスの静電気の移動をイメージすると何となく分かる気がします。スマホやタブレットで指先操作するのは、画面上のマイナスの電気が指先で吸収され電流を起こすので機能するそうです。

ということは、患者さんの訴える圧痛点は、バランスを崩している顕著な個所のため、指先で触れることにより、お互いの皮膚を通してバランスを取る現象が起こるのかも知れません。今回は、この指先を触れる操法のYouTubeを制作しました。非常に短くまとめているので見やすいと思います。

 

 

 

定休日なし

「定休日なし」が、あじさいの杜鍼灸院の治療日程です。これを見て、「年中無休」と理解し、「年中無休」と読む人がほとんどです。年中無休なんて無理なので、掲げていません。ただ、定休日がないだけで、臨時休業は有ります。そのため、治療は予約制にしています。

もし、患者さんが毎日沢山来られて、私が対応出来ないほど忙しい日々であれば、定休日を設け(もう)けなければなりません。当院はそんなに忙しくないので、「定休日なし」なのです。

それでも、この猛暑。

今日は、患者さん2人治療後、臨時休業としました。私の健康がまず第一で、私の健康ベクトルが下向きで、カラダの2カ所がちょっとだけイエローカードを出しました。初めて、カラダが休養を訴えてきました。それで、本日は午後3時から臨時休業。

今日は早く寝て、明日からは、いつものように9時から営業です。

四才児来院!

 

「◯◯ちゃんは、いくつ?」

「四つ!」

「四つ・・・・すごいね四才!・・・おしゃべりが上手ね!」

「はい!ペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャ」

元気な女の子がお母様と一緒に来院されました。私が普段治療するのは、治療室の中央部やや玄関寄りの待合室。中央部には高さ40cmの畳(たたみ)3畳(じょう)部屋(大きなベッド+障子2枚)があり、そこが私の座る大きな畳イスでもあります。

患者さんは、待合室にある籘イスに座り、普段着のまま治療を受けることになります。山元式新頭鍼療法(YNSA)を行う前は、患者着に履き替えていただき治療していたのです。随分、シンプルになって来ました。さて、お母様の治療中、籘イスの横に置いた小さなイスに座って、◯◯ちゃん、

「あのね、ペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャ」

小さいけれど元気の良い声で、ゴッコ遊び用語が次々と出て来ます。2004年に、スペインマジョルカ島で聴いたカナリヤが囀(さえず)るようなカタルニア語を思い出すほどでした。◯◯ちゃんの頭の中は、ゴッコ遊びの言葉が次々と溢(あふれ)出ているのでしょう・・・恐るべし4才児。

お母様には足に10個のパイオネックス(皮内鍼)を貼り、自律神経を整えて、側頭部に3本置鍼して終了となりました。記録として最後に足と側頭部の写真を撮るのですが、それにもしっかり写る◯◯ちゃんでした!

橋本敬三先生の示唆

操体法の創始者、橋本敬三先生(医師)の著書「からだの設計にミスはない」の中に、山元式新頭鍼療法を示唆する個所があったので、ご紹介します。

『初めは私も、中枢神経の何かに損傷があった場合にはだめだろうと思ってあきらめておったんだけども、(操体法を)やっているうちにいろいろな変化が現れてくる。これは何とかなるぞ、可能性があるぞ、という気がしてきた。

脳の中の変化っていうのは、みな表面に出てくるんですよ。近頃、中国では頭皮鍼というのをやっているらしいが、日本でもその辺のことに注目している人はたくさんいる。脳のどういう部分の変化が、体のこういうところに出てくる。そして、そこを刺激すればどういう効果が現れてくる、と言うような研究がね、将来どんどん進むだろうし、その可能性も出てきているんです。』

とあります。この本が出版されたのが1978年。山元式新頭鍼療法(YNSA)を山元敏勝先生(医師)が発表されたのは、1973年ですが、日本ではあまり反応がありませんでした。翌年海外で発表されると注目され海外で普及したため、残念ながら橋本敬三先生が山元式新頭鍼療法(YNSA)を知ることはなかったと思います。もし、知っておれば、必ず学ばれて操体法に生かしておられたと思います。

ずいぶん遅くなりましたが、私は私なりに操体法と山元式新頭鍼療法(YNSA)を融合してみようと思います。

足裏のリフレクソロジーって・・

現在、足の指や甲にパイオネックスを貼り、膝の圧痛点を取ることによって自律神経を整えています。ところが、肝心の足裏はほぼ手つかずの状態です。この足裏が実は大本命。もうこれは新たに治療点を見つけるという訳にはいかないように感じます。足裏には、反射区といって内臓に関連する刺激点が存在しているからです。

そこで、足裏の反射区について調べてみました。

『リフレクソロジーは、アメリカが発祥である。アメリカ人医師であるウィリアム・フィッツジェラルド (William H. Fitzgerald) (1872年 - 1942年)が手術中の患者がベッドの梁などに手足を押し付ける行為を観察し、これを医学的に研究したところ、痛みを和らげる効果があることがわかり、「ゾーン・セラピー」という本を発表した。アメリカの理学療法士、ユーニス・イングハム (Eunice D. Ingham) (1899年 - 1974年)は、フィッツジェラルドのゾーン・セラピーを発展させ、足の特定の部位(内臓反射区)が身体の各部位に対応していることを突き止め、「フットチャート」(足の地図)を作ったが、医学的に認められているものではない。フットチャートは「足裏反射区図」と呼ばれることもあり、面としてとらえているところに特徴がある。

〔注〕フットチャートは、「足裏ツボ図」と表現されることもあるが、リフレクソロジーで刺激する反射区は、指圧点であるつぼ(経絡経穴)とはまったく関連性が無く「足裏ツボ図」という表現は正しくない(リフレクソロジーが"面"でとらえるのに比べ"つぼ"はバラバラの"点"でとらえていることをはじめとして、様々な相違点がある)。いわゆるマッサージ・あん摩・指圧とリフレクソロジーは似てはいるが、マッサージはフランス生まれであり、あん摩と指圧は中国の経絡経穴思想などの影響をうけて日本で誕生した手技であり、リフレクソロジーとは、起源や歴史、理論もまったく異なるものである。』

上記のように、『「フットチャート」(足の地図)を作ったが、医学的に認められているものではない。』とあります。また、『リフレクソロジーで刺激する反射区は指圧点であるツボ(経絡経穴)とは全く関連性が無く「足裏ツボ図」と言う表現は正しくない』とあります。

ということはどういうことなのでしょう・・・フットチャートは、東洋医学的見地のない西洋医学でも認められていない「足の地図」となります。これでは、前に進めません。そこで、東京薬科大学と東洋針灸専門学校で学ばれた織田啓成(おだひろなり)先生の「足の裏反射療法」が指針になるかも知れません・・・・わお~、漢方医学概論なる難解な本に挑戦しなければならないようです。まあ~この際・・・・・やりますか!

井穴

 

井穴と書いて、「セイケツ」と読みます。井穴は、五兪穴(ごゆけつ)という重要な5つのツボの一つです。五兪穴は上肢、下肢の肘関節と膝関節から末梢にある経絡(ツボの流れ)上にあります。井穴→栄穴→兪穴→経穴→合穴と末梢から肘関節、膝関節と水のように流れます。

 

それで井穴は、爪の生え際の横2穴(イラスト参照)に位置します。この井穴、刺激すると痛いのです。今回、井穴を丁寧に刺激したり、関節を回したりして体調を管理するYouTubeの制作をしました。手首から指先までをカラダの相似形と見なす考えがあるので、丁寧に指や手首を刺激することは、カラダの健康管理になります。興味ある方は是非ともご覧ください。