60才代で林業の仕事をされている男性患者Bさん、夏バテで来院されました。今年の夏は、雨が多く仕事が出来ない時期もあったのですが、急に残暑が戻ってきて、体調を崩されたようです。
自律神経と関わりのある、脳(大脳、脳幹、小脳)と脊柱(頸椎、胸椎、腰椎)の状態の診断は、上腕診(肘窩横紋、上腕二頭筋)の押圧で行われます。ただ、この上腕診で全く反応がない高齢の患者さんがいたため、苦肉の策として膝診(山元式新頭鍼療法では、肘=膝という見方があるため)を始めました。しかも、頭に置鍼するだけでなく、足にも頭のような治療点があるのではないかと思い、パイオネックスという置き鍼を足にしています。
ところが、大きな落とし穴がありました。膝の圧痛点が取れた後、上腕の圧痛点が取れているかどうかの確認をしていなかったのです。そこで、確認をし始めると、膝の圧痛点が無くなっても上腕に圧痛点が残っていることもありました。これでは、自律神経を整えたとは言えません。
そのため、現在では上腕診と膝診を併用しながら、足のパイオネックス置鍼と頭の置鍼をしています。この利点は、診断個所が2カ所あるため、より丁寧に診断と治療ができることです。まだ、模索中のため、詳細は記載できませんが、なんとか確立したいと思っています・・・・時間がかかりそうです。
さてBさん、
「この頭の鍼は、トニックシャンプーしたみたいに、数日間頭がスッキリするけんええんよ。」
と言ってニコニコ顔で帰られました。