1年前から、膝痛、足ウラのしびれ、腰痛で週1回のペースで通院される60才代の女性患者Aさん。膝痛、足ウラのしびれ、腰痛はなくなりました。現在は、体調管理で来られています。ところがAさんは、鍼があまり好きではなく、指を軽くふれるだけの操法をしています。
前回、合谷診(人差し指と親指の間の触診)で本来なら鍼を刺すところに、軽く指を当てる操法を行いました。しかも、施術時間は20~25分で、あとは、ゆっくり休んでもらいました。
「先週の治療、効いたように思います。今日は、特に気になるところがないです。右の歯痛もそれほど気になりません。」
繊細なAさんには、指による弱刺激が丁度いいようです。施術している私の指先にも、軽い電流のような微かな刺激が伝わって来ます。これを感じると、しばらくして、別の個所に指を移動するのが、Aさんには、いいように思います。次は、腰椎狙いで、耳の周辺を軽く包み込みます。しばらくして、
「歯にきます・・・痛くはないのですが・・・・きます。」
そこで、Aさんの左足元に移動し、左手でAさんの踵(カカト)を持ち、第4趾と第5趾の圧痛点に右中指を軽く添えます。しばらくして、
「歯にもっときます。」
歯が落ち着くのを待って、後はゆっくりフォークソングを聴きながら休んでもらいます。
1週間後の経過が楽しみです。