2年前から、毎週通院している60才代の男性患者Aさん。主訴は、慢性的な腰痛と右前腕痛ですが、右前腕痛はほぼ完治しました。ただ農業従事者のため、常に肉体的なストレスを感じており、1週間に1度の通院で体調管理をされています。
今回は、出荷作物の最盛期、山を上ったり下ったりで、膝にかなり負担がかかったようです。普段は、あまり弱音を吐かないAさんですが、今回は、来院するや否や、
「今日は、両膝が痛いんよ❗️」
「あらら・・・どしたん?」
Aさんとは同級生のため、治療の時は、若い頃と同じ口調になってしまいます。言語能力に長けたAさんは、淡々と状況説明してくれるため、見事にイメージが浮かび上がってきます。
「うん、だいたい分かった・・・そしたら、手出してや。」
合谷診(人差し指と親指の間の触診)、上腕診(肘内側の横紋の触診)では、左上腕に全て反応があります。今回は、腰椎に対応する側頭部、耳ウラに5本置鍼。首診でも1カ所に2本くらいの割りで置鍼したため、合計26本。いつもの2倍です。
「ワシが注射嫌いなん、知っとろう?・・・考えとうおみいや・・・・それでも、こうやって耐えとんで・・・」
「・・・ほんとじゃ・・・偉いわい。」
「効くけんなあ・・・・今、ズシーンと、効いとらい❗️」
こんな会話をしながら、治療は進み、いよいよ膝治療になります。
「あん
「・・・これから、膝ねらおうわい、ここ痛い?」
G、Hいう膝対応の点が、オデコの生え際と、耳ウラにあるので、その圧痛点を見つけ置鍼します。
「膝どう?」
「・・・いいんじゃない。」
「うん?ホントにええの?」
「・・・・いいんじゃない。」
ということで、治療終了。後は世間話に花が咲きました🌸