操体法を併用

20年前に1mの落差の転落事故のため、膝痛を患っている60才代男性患者Cさん、1か月前に来院され、現在は1週間に1回通院されています。良くなったり、元に戻ったりを繰り返しながら、少しずつ回復されています。

「去年の今頃じゃと、ミカン出荷時期。腰痛で悩んどるはずですが、今年はそれがないので、良くなっているのが実感できます。」

去年と比較して冷静に判断されています。ただし、左膝と左足首のハレが気になっておられるのも事実です。今回は積極的にカラダを動かす操体法での治療から始めることにしました。理由は、特にありません。

奥のベッドで、仰向けになっていただくと、右足が1cm長いのが気になりました。両膝を立て、左右にゆっくり倒して行くと、どちらか倒しにくい方があります。倒しにくい方から倒しやすい方向へ、ゆっくり動いてもらいます。この時、介助する私は、Cさんの膝を軽く押さえて、膝が動かないようにします。この状態で、Cさんには気持ち良さがあれば、ゆっくり味わってもらいます。そして脱力してもらうと、足の長さが同じになっています。

Cさんには、その他に2つの操法をしてもらい、ご自身(自力自療)で行う方法をお教えしました。これらの操法の後、上腕診、首診を行うと前回、前々回に比べ圧痛点が半数になっていました。この結果から、操体法の前後で上腕診、首診を実施すると圧痛点の数の軽減がある可能性があります。次回に治療で確認してみようと思います。

上腕診:左頸椎、左腰椎

首診:右腎、右膀胱、左大腸

 

上記に対応する側頭部に5本置鍼し、圧痛点はなくなりました。Cさんには、置鍼したまま、ベッドで30分 ゆっくりしてもらい治療終了。

Cさんには、お教えした操法を実践していただき、来週も操法法を御指導する予定です。