昨日、突然2年ぶりに70才代の女性患者Aさんが、来院され本日9:00の予約を取り帰られました。
「先生、お正月に13伊予仏巡りするんじゃけど、腰が痛いので来ました。」
本日の開口一番でした。
Aさんは開院以来、2年近く毎週通院されていたのですが、ある日突然来られなくなり、どうしたのだろうと気になっていたのです。そこで、Aさんに話を聞いてみると、サウナに行っても汗がたくさん出るようになり、体調がすっかり良くなったそうです。また、私が指導した操体法を毎日欠かさず行い、しかも毎日11000歩、歩くのが日課だったので、どこも痛くなかったそうです。
それを聞いて、安心しました。当時のカルテを見てみると、お灸、鍼を徹底的にやっています。1時間30分以上時間をかけていました。幸い、それらが効いていたのです。ところが、あれから2年で私の治療法は、山元式新頭鍼療法(YNSA)に様変わりし、お灸もあまりしていません。
実は、Aさんに昨日、
「Aさん、今は前みたいな治療はしてなくて頭に鍼を刺しているんですけど・・・いいですか?」
「うんそれは知ってます。でも、ちょっと相談しましょう・・・明日。」
と言って帰られました。Aさんは、前の方法でやって欲しいのでしょう。そこで、相談以前に、理論派のAさんには、YNSAの説明をしっかりすることにしました。10分位しっかり語り、一応納得してもらいました。早速、足の合谷診を始めると、
「えっっっっ先生、待合室で座ってやるの?!」
「そうなんですよ・・・・もう、全く違うでしょ!」
「・・・・・」
まだ、本当には信じておられないようです。
こういう時は、鍼1本の威力を感じてもらうしか仕方はありません。膝診(膝窩横紋周辺の触診)をして、1番痛かった胸椎2番の治療点である左眉の上に置鍼。
「Aさん、膝ウラの痛み・・・どうですか?」
「まだ、痛い・・・・」
触ってみる限りゆるんでいますが、Aさんは認めたくないようです。
「Aさん、治りたくないんでしょう?」
「・・・・私、お灸が好き。」
鍼をもう少し深く刺し、聞いてみると「痛くない」という返事が返って来ました。これで、何とか納得していただきました。後は、3本追加して腰の状態を聞いてみると、痛くないそうです。後は、世間話をしながら私のYouTubeを見てもらったりして過ごしました。そして、最後に
「先生が、随分変わってよかった。でも先生の人柄はなんも変わっておらんかった。」
と言って帰られました。
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