感覚の鋭い患者さんから学ぶことが沢山あります。30才代の女性患者Bさんは、最も感覚の鋭い患者さんの1人です。足の一部に触れ爪を軽く立てると、
「あっ、今右の首がゆるんだ・・・・・今度は、お腹がスーッとする・・・・・・左の肩甲骨がゆるんだ。」
などと教えてくれます。Bさんには、来院当初から多くのことを教わりました。私が仮説を立て、大脳の治療点であろう個所に爪を立て軽く押すと、
「あっっっ、脳がゆるんだ!」
と大きな声で大脳の治療点であることを教えてくれました。この一言で大脳治療点を確信したのです。今回は側頭部の内臓治療点のに鍼を刺入した時の痛みに消化器系と臓器(消化器系は陽で、臓器は陰)では違いがあることを教えてくれました。
胃、大腸、小腸などの消化器系は、真新しい紙で指を切ったような鋭い痛み。腎、肺、心臓などの臓器は火バチで押したような鈍い痛みだそうです。その感覚を瞬時感じられるBさんに感心すると共に、その治療点を見つけられた山元敏勝先生の感性の凄さに改めて敬服いたします。
これからも、常に患者さんの声をしっかり聴きとる姿勢を持ち続けようと思います。