1ヶ月に1度、体調管理で通院されている50才代の女性患者Cさん。今回は右の頭頂部から肩甲骨にかけてマヒして感覚がないような感じだそうです。かなり苦しそうです。よく伺ってみると、来月国家資格の試験があり、その勉強が進まずストレスを抱えておられます。
「年のせいか、中々覚えられなくて・・・・」
「それって、マスクのせいではありませんか?チョット酸欠状態になってしまって、血流にも影響があるのかも知れませんね。」
「そうです、マスクの耳ヒモがきつくって・・・・息苦しいし・・・」
「今日は、仙骨呼吸というのをしてみましょうか、これは深い呼吸になります。」
と言って、Cさんには魂合気の創始者、大野朝行先生の提唱される仙骨呼吸を練習してもらいました。仙骨呼吸で息をいっぱい吸って高音を出すと、長時間高音が出るのに驚いておられました。大野先生のYouTubeを見ると、息はいっぱい吸って蓄えるのが良いとおっしゃっています。今まで、呼吸は吐き切れば自(おの)ずと空気は肺に入ってくる、だから吸うという意識がありませんでした。
それが、大野先生の仙骨呼吸法を体験して、呼吸に関して*も180度考え方が変わってしまいました。*もといったのは、今まで足の母趾球に重心を置くのが当たり前だと思っていたのが、踵重心が日本人本来の姿勢である事を知ったからです。もう私の頭の中はグジャグジャになってしまいました・・・・それは、さておきCさんに戻ります。私がCさんのオデコに鍼を刺すと、
「・・・・そこ硬いですか・・・・」(Cさんの弁)
「いや、別に・・・硬くないですよ。」(私の弁)
「一本目から全然ちがう、以前の2倍くらい痛いんですけど・・・・・鍼大きいのに変えたんですか。」
「あああああ・・・・最近の私の鍼、痛いんです。」
「ものすごく痛いんですけど。」
「やっぱりね・・・・踵重心にしているので、一本一本が痛いみたいです・・・その分、効果はあります。」
「(首を)押されても感覚がなかったのが、戻ってきています・・・ ものすごく効いています。」
13本の置鍼で左右のバランスが取れてきたので、終了としました。進化あるのみ。