予約なしで

 

 

治療中に、突然の訪問者。当院は完全予約制なので、予約無しで来られる方は、ほとんどありません。80才代のAさんは、自転車で移動中に「あじさいの杜鍼灸院」の看板に気づき来られました。

「ええっと、4時半に来ていただけますか?」

「分かりました・・・・4時半ですね。」

ということで、4時20分ころに来られました。治療中の患者さんが丁度終了した良いタイミングでの来院です。治療中の患者さんは、常連の80才代女性で、まるでアシスタントのように、

「どうぞ、どうぞ入ってください・・・・・・先生、畑のフキ大きくなりすぎ、早く取らんといけんよ。」

と、ニッコリ笑って退出されました。そんな雰囲気を味わっていただいたAさんは、スムーズに会話ができるようになっておられました。Aさんは、10年前から右膝が痛くなり、5年前には正座が出来なくなり、3ヶ月前から特に痛くなり始め、ツエをついての歩行か、自転車が移動手段となりました。

そこで、畳の間へ移動していただき、仰向けになってもらいます。右側の脚が縮んで左脚が2cmほど長くなっています。それを操体法で整えると・・・・

「どうですか?ちょっと歩いてみて下さい。」

「ふほっ・・・・痛くない!」

これには、私も驚きました。10年前からの膝痛がこれで治る?・・・・・右膝はまだ腫れており、もう少し血流を良くする必要があります。そこで、左鎖骨の上にある凹みを押圧。

「痛っった!」

どうやら、鎖骨下動脈が詰まっているようです。心臓から新鮮な血液が流れ出すその初っ端の鎖骨下動脈が詰まると、血流が滞ってしまいます。それを操体法で緩め(近日中に、YouTubeでその方法をご紹介します)ました。

「これでどうですか。」

「もう、全然痛くないです。」

はあ、こんなに上手くいくこともあるのだ・・・・と、感心しながら、

「そうしたら、ゴムバンドで脚を縛っていきましょう!」

もうこうなると、ぐいぐいと私のペースでやっていけます。

「先生、これは効きそう、分かります。」

の言葉通り、両脚が軽くなりました。その後は、鍼を頭に3本置鍼して終了となりました。今週中にもう一度治療する予約をして帰られました。大沼理論を操体法で行い、残りを山元式新頭鍼療法で行う施術は、面白い!