カラダはやっぱり偉い!
右肘の外側の出っ張り(前腕外側上顆)が、痛い50才代の男性患者Cさん。
サイクリングが趣味で、時には、300kmも走ることがあるといいます。去年の夏、庭木を剪定(せんてい)
していて、急に痛くなりました。しばらく経って、収まっていたのですが、3〜4ヶ月前から再び痛みが戻ってきたそうです。
患者さんの多くは、股関節、太腿内側を押圧すると、痛くて悲鳴をあげるのですが、Cさんは、全く反応しません。自転車で走っているので、下半身の血流がいいのかもしれません。しかし、右肘は、いわゆる
テニス肘で、血行は良くありません。
天城流では、肘痛は肩甲骨のコリが原因と捉えます。そこで、肩甲骨の圧痛点を丁寧に見つけ、鍼とお灸で治療をしますが、中々痛みが取れません。
「チョット、しつこいですね〜〜。肘痛になってから、時間が随分経っているので、負荷があちこちにに分散しているみたいです。」
右肘や右膝の内側の圧痛点に鍼とお灸をしても、痛みは変わりません。
そこで、肩甲骨と肘の中間にあたる二の腕(上腕三頭筋)に、鍼とお灸。
やっと、痛みが半減しました。
「ここが、効きそうです。」
今度は、Cさんが前腕外側を指差して、教えてくれました。
そうです!本人のカラダが一番よく知っています。言われるままに、前腕外側に鍼とお灸をしました。
「あっ、随分いいですね〜〜。痛みが10から3位になりました。」
どうやら、Cさんのカラダは、施術途中で前腕が効きそうだと、分かっていたようです。その声無き声に、耳を傾けることが大切なようです。カラダはやっぱり偉い!