筋肉には起始(きし=始まるところ)と停止(ていし=止まるところ)があります。そして、筋肉の働きは起始部に向かって停止部の筋肉が縮まることをいいます。そこで、仙骨を起始部としている筋肉を上げてみましょう。
1)脊柱起立筋(腸肋筋、最長筋、棘筋)
2)広背筋
3)大臀筋
4)梨状筋
上記の1)2)3)筋肉は、大きく、長い脊柱を支える大切な筋肉です。4)の梨状筋は、仙骨の前面が起始部となり、大腿骨の大転子と呼ばれる出っぱりに停止します。つまり、お尻から太ももの大切な繋ぎ役となっています。
このように、仙骨を停止部として多くの筋肉が集合していることが、分かります。ということは、この仙骨がカラダの中心部であると考えてもいいようです。しかも、仙骨は仙椎5個が16~18才になる頃から癒合し始め、34才ころに仙骨という1つの骨になるのです。こんなに時間をかけて骨になるということは、大切なところということが言えると思います。仙椎5個の時は、靭帯でしっかりと固定され大切に守られていたのです。
骨は破骨細胞により骨を溶かし、破骨細胞で新たな骨を作り出しています。このように骨は生きています。もっとも遅く完成した仙骨を大切にしましょう!