ふくらはぎが重だるい!



40才代の女性患者Cさん、3~4ヶ月前からイスに座っていると、ふくらはぎが重だるくなり、常に揉(も)んでいないと大変なのだそうです。小さい頃から冷え性で悩んでいたそうで、体の冷えが原因かもしれません。山元式新頭鍼療法(YNSA)は自律神経を整えて、内臓も整えてから患部を診るので、この二つを整えるだけで、ふくらはぎは良くなるのでは・・・・と、推測して治療に入りました。自律神経を整えるのに、5本の置鍼、内臓を整えるのに同じく5本の置鍼を行いました

「これで、どうですか?」

「あれ?座っている(YNSAの治療中は、患者さんは座っています)のに、重だるくない・・・こんなことなかったんですよ・・・・シャーっとふくらはぎに血が流れているような感じ!」

やはり、推測通り自律神経と内臓を整えることで、血流が良くなったようです。その後、Iソマトトープ、Kソマトトープに2本ずつ4本置鍼し、あとは、右上の奥歯が痛いので右眉毛に1本置鍼し、念のため、足に見つけたふくらはぎの治療点に指先を触れる操法を行い終了とし、4日後に再び来ていただくようにしました。

なぜ、自律神経と内臓を整えるだけで、ふくらはぎが良くなるのか?・・・・理由の一つを説明いたします。これは、筋膜の流れの中のデイープ・フロント・ライン(以後DFL)にあると考えます。DFLは、足底の深層筋から始まり、下腿三頭筋のもっと奥にある、長趾屈筋、後脛骨筋、長母趾屈筋を通り、体幹深部、頸部、側頭部に起結します。

側頭部に置鍼することで、DFLの通り道の長趾屈筋、後脛骨筋、長母趾屈筋を緩めると考えます。緩んだふくらはぎの奥にある筋肉の血流が良くなったのだと思います。4日後の経過をCさんから伺うのが楽しみです。