瀉血石原医学大全は、どこを開いても面白い。石原結實先生のコラムより、
『日本に最初にやってきた宣教師のフランシスコ・ザビエルは、ポルトガルのリスボンを出発し、13ヶ月かけてインドに到着した。その間、9回も死にかけた。ザビエルの命は出すことで救われた。何を出したかと言うと「血」である。お抱え医師は、瀉血で血液を出すことによって、彼を死の淵から生還させたのだ。瀉血は羊の東西を問わず、昔から行われていた。視察に入ったドイツのミュンヘン病院では、自然療法家でヒルに血を吸わせる瀉血療法をおこなっていた。
自然の瀉血というべきものが月経だ。女性は15歳くらいから50歳くらいまで月経がある。28日に1回、年間で13回、1回につき6日が平均的なものなので、6 × 13 × 35 = 2730日、この2800日を365日で割ると約7年となる。この7年と言うのは、男女の平均寿命の差とほぼ重なるのである(2022年の平均寿命は、男性81.05歳、女性87.09歳)。