患者さんの声

 

感覚の鋭い患者さんから学ぶことが沢山あります。30才代の女性患者Bさんは、最も感覚の鋭い患者さんの1人です。足の一部に触れ爪を軽く立てると、

「あっ、今右の首がゆるんだ・・・・・今度は、お腹がスーッとする・・・・・・左の肩甲骨がゆるんだ。」

などと教えてくれます。Bさんには、来院当初から多くのことを教わりました。私が仮説を立て、大脳の治療点であろう個所に爪を立て軽く押すと、

「あっっっ、脳がゆるんだ!」

と大きな声で大脳の治療点であることを教えてくれました。この一言で大脳治療点を確信したのです。今回は側頭部の内臓治療点のに鍼を刺入した時の痛みに消化器系と臓器(消化器系は陽で、臓器は陰)では違いがあることを教えてくれました。

胃、大腸、小腸などの消化器系は、真新しい紙で指を切ったような鋭い痛み。腎、肺、心臓などの臓器は火バチで押したような鈍い痛みだそうです。その感覚を瞬時感じられるBさんに感心すると共に、その治療点を見つけられた山元敏勝先生の感性の凄さに改めて敬服いたします。

これからも、常に患者さんの声をしっかり聴きとる姿勢を持ち続けようと思います。

YouTube作りました!

YouTubeの制作をしました。

今回は、思いをYouTubeに載せたので、文章にはしません。興味ある方はご覧下さい、3分55秒になっています。

3日間連続治療

 

40才代の女性患者Aさんが、遠方から来られ3日間連続して治療を受けられました。昨年末くらいから歯が浮くような感覚になり、歯が取れそうな痛みと、歯から苦い物が出るような感覚が生じ、首も痛みが激しくなってきました。歯医者に診てもらっても、

「歯はキレイだし、神経にも問題はなく、歯周病にもなっていません。」

とのことですが、その痛みのため首から上を取ってしまいたい感覚になるそうです。寝ていると緊張して奥歯が擦(す)り切れるため、分厚いマウスピースを作ったのですが、それさえ傷つけてしまうほど、力が入るそうです。様々な治療を受けたのですが、なかなか良くならず。コロナ禍も少し落ち着いたので来院となりました。

初日

左側に緊張があるので、左の膝診と首診を行います。

左頸椎(5)、左胸椎(4)、左腰椎(3)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1))

(  )内の数字は足に貼ったパイオネックス(皮内鍼)の数。これで自律神経を整えました。次に痛い歯の治療となります。歯の治療点は眉間にあります。予(あらかじ)め6本の置鍼を準備していたのですが・・・・1本1本が刺入しにくく(薄く硬いゴムのような感じ)、Aさんも思わず目から涙が溢(こぼれ)るほどの痛みがあり、また刺入するたび歯に痛みが生じ、5本置鍼が精一杯でした。Aさんにとっては、拷問のようだったと思います。

少し落ち着いて、首診の結果から側頭部の置鍼を行います。

左腎、左膀胱、左肝、左胆、左三焦(消化器)、にそれぞれ1本置鍼すると、左心包(心臓周辺)、左大腸、左小腸診断点の圧痛がなくなりました。今回はこれで終了。置鍼後30分で、歯の痛みがずいぶん軽減したそうです。

2日目

昨夜は食欲が出てきて、よく眠れたそうです。また、何より良かったのは、朝起きて、数ヶ月ぶりに歯の痛みがなかったことです。ただ、午後になって歯の痛みが出てきて昨日の40%ほどの痛みだそうです。昨日同様左側に緊張があるので、左の膝診と首診を行います。

左頸椎(1)、左胸椎(1)、左腰椎(1)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1))

上記のように左頭部、左顔面の治療点に1本置鍼、脳幹の治療点に置鍼は必要なしでした。これで自律神経が整いました。次に眉間にある歯、口の治療点に6本置鍼。昨日とは違い刺入時の痛みは減っています。しかし、1本1本は、歯に痛みを伴いながら刺入しているようです。

首診の結果から左側頭部に置鍼をします。

左膀胱(2)、左胆(1)、左大腸(2)、左脾(1)これらの置鍼で、左腎、左心、左胃、左小腸の診断点圧痛がなくなる。これで内臓が整いました。最後に頭頂部のKソマトトープ、Jソマトトープ(小さな人型の投影)の口に当たる個所へ、合計4本置鍼し終了。

「歯の痛みが昨日来た時の10%くらいになっています。」

と言葉を残し帰られました。

3日目

「朝起きた時、歯の痛みはありませんでした・・・・でも、めまいがしてよろめきそうでした。今の歯の痛みは、初日が10だとしたら1くらいです。」

ということで早速、左脳神経#8(内耳神経)の治療点(頭頂部)に1本置鍼しました。この治療点はめまいによく効きます。やはり前回同様左側に緊張があるので、左の膝診と首診を行います。

左頸椎(3)、左胸椎(2、置鍼2)、左腰椎(0)、脳幹(0)、大脳(1)、小脳(1)

初日に貼った足のパイオネックス(皮内鍼)は、8割ほど剥(は)がれていたのでパイオネックス(皮内鍼)を貼り、頭に2本置鍼して、自律神経を整えました。次に口、歯治療のため眉間に6本置鍼をしました。相変わらず刺入しにくいのですが、初日ほどではありません。今後は内臓を整えるため、首診の結果から左側頭部に置鍼をします。

左膀胱(1)、左胆(1)、左三焦(1)、左脾(1)の置鍼で、左腎、左心、左大腸、左小腸の診断点圧痛がなくなり治療終了となりました。

後は、世間話をしながら野球の硬式ボールを使った治療法をご紹介しました。近々そのYouTube制作するつもりです。

Aさん、遠いところからお越しいただきありがとうございました。歯痛、頭痛、首痛は顔面の表情筋や咀嚼筋と非常に関係があると実感しました。探求すべき課題をいただきました。ありがとうございます。

追伸:「今朝は、歯の痛みは少ししか出ておらず、効果が出ています。」とAさんから連絡がありました。

橋本敬三先生の示唆

操体法の創始者、橋本敬三先生(医師)の著書「からだの設計にミスはない」の中に、山元式新頭鍼療法を示唆する個所があったので、ご紹介します。

『初めは私も、中枢神経の何かに損傷があった場合にはだめだろうと思ってあきらめておったんだけども、(操体法を)やっているうちにいろいろな変化が現れてくる。これは何とかなるぞ、可能性があるぞ、という気がしてきた。

脳の中の変化っていうのは、みな表面に出てくるんですよ。近頃、中国では頭皮鍼というのをやっているらしいが、日本でもその辺のことに注目している人はたくさんいる。脳のどういう部分の変化が、体のこういうところに出てくる。そして、そこを刺激すればどういう効果が現れてくる、と言うような研究がね、将来どんどん進むだろうし、その可能性も出てきているんです。』

とあります。この本が出版されたのが1978年。山元式新頭鍼療法(YNSA)を山元敏勝先生(医師)が発表されたのは、1973年ですが、日本ではあまり反応がありませんでした。翌年海外で発表されると注目され海外で普及したため、残念ながら橋本敬三先生が山元式新頭鍼療法(YNSA)を知ることはなかったと思います。もし、知っておれば、必ず学ばれて操体法に生かしておられたと思います。

ずいぶん遅くなりましたが、私は私なりに操体法と山元式新頭鍼療法(YNSA)を融合してみようと思います。

無意識の動き

手の甲に腰痛点というツボが単独で存在しています。今回はこのツボを使い、無意識の動きを誘導するYouTubeを制作しました。操体法の創始者、橋本敬三先生(医師)が著書・「からだの設計にミスはない」で下記のように書かれています。

『脇腹のくすぐりと同じような意味では足裏の乱反射刺激がある。石ころの多い河原で遊ぶ子は丈夫だと言う。もちろん裸足である。凸凹な刺激で足の裏が少し痛いくらいなら、そこを走り回れば体をジョキンとしていられない。さまざまに全身を動かして平均をとるのであるが、これが運動系の歪みを是正するのに役立つ。

小学校の軒下に砂利道を作らせて、虚弱児童を毎日裸足で100メートル歩かせたら非常に有効であった。この話をソ連抑留中同僚の軍医に話したら、帰ってからこの人は1メートル四方くらいの砂場のような小石場を作り、毎日そこで足踏みをさせて大いに有効だと語ってくれた。賢い方法である。』

これは無意識に動いてからだの歪みをとる方法の紹介です。

私は、2004年にスペイン・マジョルカ島のジョアンミロ美術館で2ヶ月滞在のアーティストとして、地元の子供達にワークショップを行いました。その時は2週間のワークショップを2クール行ない、その中で子供達が作った砂利道を6周歩き、10分昼寝をするという日課を作りました。

その結果、子供達の足型が緊張→弛緩となり、からだ全身が緩(ゆる)み、顔の表情、性格も変わっていったことは、驚きでした。親御さんから良い評価を受けたことは光栄でした。

YouTubeでは、無意識の動きをどのようにして誘導しているか、興味ある方はご覧ください。

モモの発情期

モモがどうやら、発情期を迎えたようです。

「うおおおおお・・・」というやや低い声で鳴き、ウロウロし落ち着きません。インターネットで調べてみました。

『猫は暖かくなってくると繁殖期を迎えます。繁殖期の訪れは昼間の長さが延び始めた1月頃に始まり9月頃まで続くことがあります。なかでも春(2月~4月)と夏(6月~8月)がピークで、屋外で子猫を見かけることもあるでしょう。メス猫の発情は日照時間と関係していて、日照時間が14時間を越えると反応して発情期を迎えるといわれています。それは、寒くて食べ物の少ない冬よりも、食べ物が豊かな暖かい季節に出産したほうが子猫の生存率が高まるだろうと、本能的にその時期を選んでいると考えられています。このメカニズムは、太陽の光だけでなく人工の照明でも引き起こされます。1日12時間以上灯りがついている環境下にいる場合、季節性関係なく年中発情しやすい状態になります。

日照時間に関係して発情するのは、実はメス猫だけです。オス猫は、発情しているメス猫の鳴き声やフェロモンに刺激され発情が誘発されます。』

1日12時間以上灯りがついていると、年中発情するので、夜遅くまで起きている我が家では、年中発情期となります。早く避妊手術をしなければ、モモが可哀想なことになってしまいます・・・手術に3万円・・・・7月には出来ると思います。

龍伝説

友人が「NASA撮影の日本列島世界が驚愕」という映像を送ってくれました。この映像を見て驚いたのは、日本列島が実は龍だったということです。北海道が頭で、本州が胴体、紀伊半島と四国が右後ろ足のように見えます。この画像を見て、日本に龍伝説があるのは当たり前だと思いました。龍とは日本そのもの・・・・・ご先祖さまは、日本が龍であることを知っていたのです・・海に囲まれた日本では、海から龍が天に登ったり、天から海に潜(もぐ)ったりしてたのが見えたのでしょう。時に雲となり、時に雷となり、時に嵐となり、時に大雪となり、時に地滑(ぢすべ)りとなり姿を変えた龍が日本であることを知っていたのです。

私が大学生だったころ、宇高連絡船という本州と四国を結ぶ航路があり、関東から帰省する時にいつも乗っていました。そして、海を見るのです・・・・すると龍が泳ぐ姿が見える気がして来るのです・・・・・ご先祖さまを感じていたのです。

日本という龍には全国各地に相似形で、龍の地形が顕(あら)われます。身近なところでは、私が生まれ育った東温市の河之内・・・・・これは私の弟が発見したのですが、航空写真で河之内を見ると、正しく龍でした・・・「伊予の高千穂」とよばれる雨滝が河之内にあるのですが、ここも龍の形状をしていると聞きました。

今後益々、龍伝説が真実味を帯びてくるように思います。

巨石群の続き

巨石群のある海岸に白石龍神社があります。そこにある看板には、下記のように説明があります。

『「りゅうぐんさん」と呼ばれ親しまれています。

境内の由来碑にもあるように、その由来はよく分かっていません。最近迄、道もなかったこの場所になぜ祀られたのか。

旱魃の時には「雨乞い」が行われてたといわれ七月六日(七夕の前日)に大祭が行われているので、海とか雨、水を祀った神社かと考えられます。

最近では地元で「三ッ岩」と呼ばれている石組の巨石文化との関係でパワースポットとして若い方の参拝も多くなっています。』

とあり、この神社には「正中に吉兆が顕れる神が龍に乗り遊ぶその龍化けて石と為す」という言葉が残っています。

ここまで来ると、私の実家の惣河内神社で祀(まつ)られている雨滝神社と関係していると考えられます。実家の近くの雨滝は「伊予の高千穂」と呼ばれ龍伝説があるパワースポットです。どうやら、龍は、白石の鼻(白石龍神社と巨石群のある場所)から空を飛び雨滝に飛び込んだようです。

今でも、水道局の方が旱魃(かんばつ)にならないよう毎年、惣河内神社にお神酒を奉納されている事実から、この伝説はあると考えられます。

どうやら、私が新たな伝説を作っても良いように思ってきました。

白石の鼻巨石群

 

白石の鼻巨石群の夕日鑑賞会がありました。

「海面上に浮かぶ神秘的な花崗岩の巨石群。昔から自然に積み上げられたと伝えられてきたが、近年になり岩の中央部の空洞から春分、秋分の前後の数日間に夕日が差し込むことが判明し、古代の太陽観測装置などではと調査が進められている。また、岸辺から海上にかけて人工的に積み上げられたとされる形跡も発見され、謎はますます深まっている。岸辺には白石龍神社が祀られており、神聖な空気の漂うパワースポットとして注目を集めている。」

 

夏至になるので、対岸の島に沈む時、手前の2つの石に夕日の反射がすっぽりはまり、龍が現れるのです。今後ますます注目が集まると思います。新たな巨石群と龍の伝説が生まれて来るかも知れません。

明日の夏至は、最高だと思います。

パイオネックスって必要?

60才代の男性患者Cさん。右肩が上がりづらいので来院されました。合谷診(親指と人差し指の間の触診)で左側に痛み→左側に偏っているので左半身を治療する→自律神経を整えることになる

左膝診:頸椎診断点(なし)

胸椎診断点(#1、#2、#9、#10、#11)

腰椎診断点(#6)

首診:全て痛みなし

左足の治療点に6個パイオネックスを貼るも胸椎#1だけ圧痛点が残ります。そこで、

「左の眉の上に鍼をしましょう!」

と、足の治療点を諦(あきら)め、山元式新頭鍼療法(YNSA)のE点という胸椎の治療点に1本置鍼。すると、膝の胸椎診断点#1が、ユルユルになりました。そして、オデコの右B点、右C点に置鍼。

「右肩どうですか?」

「・・・・・軽い・・・・左肩より軽くなってる!」

で、終了となりました。後は奥のベッドでゆっくり30分休んでもらいました。

この結果をみると、足のパイオネックス治療って必要あるのか?と疑ってしまいますが、必要だと思っています。パイオネックスに患者さんが指先を置いて、セルフケア出来るからです。患者さんには、そのやり方を説明して実践する様にお勧めしています。自分のカラダは自分で守るのが基本、鍼灸師はあくまでお手伝いしているだけ・・・これだけは、ブレません!