これでいいのだ!

70才代の男性患者Aさんは、息苦しさから「死」さえも感じたのですが、通院されて2ヶ月近くになり、徐々に良くなっています。週に2回のペースで通院され、昨日の朝は、目覚めると全く息苦しさがなく、奥さんに

「ワシ、治ったんじゃろか・・・・全然苦しくない。」

と言ったほどの気持ち良さを感じたそうです。ところが、その日に病院(定期検診)に行き出された新薬があまり合わない気がするそうです。私は医師でないので、薬に関して知識がありません。何一つアドバイスをする事はできません。しかし、患者さんが飲んでいる薬が、どのような作用を及ぼすのかを知っておく必要はあります。そこで、Aさんに薬の説明書を持って来ていただきました。友人の薬剤師に見てもらい、少しずつ勉強していこうと思います。治療が終わり、帰り支度(じたく)をしているAさんが、

「先生、お灸はしないんですですか?」

「いいや、やりますよ。」

「以前にも言いましたけど、私が40才くらいのころ、肺気腫になってお灸で治したんです。肩甲骨と肩甲骨の間の1ヶ所にお灸をしただけなんですが・・・」

「・・・肺兪(はいゆ)かな?・・・・」

どうやらAさん私にお灸をしてもらいたいようです。今回は、肺兪(はいゆ)と思(おぼ)しき個所にパイオネックス(円皮鍼)を貼って済ませたのですが、次回はお灸をしてみようと思います。

山元式新頭鍼療法(YNSA)の治療に変更して1年ほど経つのですが、経穴(つぼ)の名前を口にすることが全く無くなっているのに、少し驚きました・・・・・そして、何故か、専門学校時代の経穴の教科書を開いてみたくなりました。当時は、教科書にイラストを描いてイメージで経穴(つぼ)を覚えていたのです。

今見てみたら、楽しく勉強していた様子が伺(うかが)えます。試験の間際まで描き続けていたと思います。しかし、これらの知識を捨てさって山元式新頭鍼療法(YNSA)に鞍替(くらが)えしたことに、爽快感を感じます。これでいいのだ!

嫁入り(その2)

昨日、嫁入りした金のなる木を見た患者さんの第一声、

「先生、これ金のなる木ですよね・・・花が咲いてるのを、初めて見た!・・・・先生、この木は本当に、金のなる木なんで・・・・大事にしてください。」

「えっっっ、これは金を作るんですか?」

「はい、そうです。」

「え~~~」

「私が結婚したころ、主人とコツコツお金を貯め始めました。ちょうどその頃、友達からもらった金のなる木を育て始めて・・・・少しずつ、大きく育っていったんです。金のなる木の成長と共に、貯金も貯まっていき、ついに、新車を買うことが出来たんです。」

「ほ~お、それは凄い!」

「でしょう?・・・・でも、貯金は0になったんです・・・・それから1週間して、突然金のなる木が枯れてしまったんです。」

「うううううん・・・怖い話・・・・ちゅうことは、えっっ、お金と金のなる木は、同じもん?」

「そういう事になります。」

「あああああ・・・凄いもんが、嫁入りして来た・・・・大事にします・・・・まあ大丈夫。隣のお友達(観葉植物)とうまくいってる・・・大丈夫、大丈夫。」

金のなる木を特別あつかいしないで、いつものようにやれば良いだけ!

嫁入り

「先生、お嫁にもらってください!」

と、ちょっとだけ強引に患者さんからいただいたのが、「金の成る木」。調べみると

『南アフリカ東部原産で、ナミビア、アフリカ東部、マダガスカルに分布する。日本では昭和初期に渡来した。

丈夫な観葉植物としてよく栽培されている。水不足が続くと枝の節目からも根を生やすことがあるほか、枝からちぎれた葉1枚葉で、葉の付け根を有しないものも土に挿しておくと不定根と不定芽を断面から生じるほど再生能力が発達しているため、繁殖は挿し木で行われる。

1年を通じて日向か半日陰で乾燥気味に育てる。春から秋の成長期に潅水するとよく成長し、大きな株は1年間潅水を怠っても枯れることはない。乾燥気味に育てれば氷点下5℃程度に耐えるほど寒さに強いが、霜や雪には弱いために冬は屋内か軒下やベランダなどで育てる。砂だけでも栽培できるなど比較的用土を選ばないが、肥沃で通気性の良い弱酸性の土壌が好ましい。』

外に置いてあった「金の成る木」大きくなって、寒い冬、室内に入れることが出来なくなったので、当院に嫁入りとなりました。2鉢は多すぎると思ったのですが、ピッタリと治りました。他の植物とも仲良くお話出来るような雰囲気です。きっと、患者さんがこの玄関に合うと思ってのやや強引な嫁入りだったようです。

お見事です!ありがとうございます❣️

静かなブーム

昨年6月、愛媛県立美術館で2020 TSUMIKI in Matsuyama というタイトルで積み木アートを行った時に知り合った30才代の男性患者Aさん、半年ぶりの来院です。

「佐伯さんの実家は、惣河内神社じゃなかったですか?」

「はい、そうですよ。」

「やっぱり・・・昨日、絵本みたいな薄い本を読んでいて、惣河内神社の天井絵について書いてあったんです・・・もしかして、と思ったんです。」

「あああ・・・近藤林内さんの・・・あのイラストは、僕が描いたんです・・・そして、この間、坊ちゃん劇場の横にあるシアターNESTで、近藤林内さんの演劇があったんです。よく出来たお話でした・・・」

「ええええそうだったんですか!」

「・・・・これでしょう?(近藤林内物語の冊子をお見せする」

「そうそう・・・ここで、この本に出会えるなんて・・・あの本、神さまを大切にしなさいと言っていたでしょう。これには、感じることがあったんです。」

で、その一説をご紹介します。

「これからの人生で、どんなにえらい人になろうとも、自分のはるか上には、いつも神様仏様がいらっしゃることを忘れてはいけない。神様仏様が守ってくださるおかげで、私達は毎日を平和に暮らしていける。神様仏様から見たら、人間なんてみんな同じじゃ。お金持ちも貧乏も関係ない。このことを忘れず、深く頭を下げて感謝しなさい。そして、人は死んだら、みんな神様仏様になり、私たち子孫を守ってくださるんじゃ。」

と言って、寺や神社を大切にしました。寄付を頼まれて断った事は一度もなかったそうです。寄付を集めていると言う話が耳に入れば、どこであってもかけつけて寄付をしました。そして、

「どうか自分の名前を出さないでください。」

とお願いしていました。寄付を受け取った寺や神社はさすがに大金で名前を出さないわけにもいかないので、「河之内 近藤氏」とだけ石に刻みました。

どうやら、しずかな近藤林内ブームが愛媛の片田舎で起こったいるようです。

ソマトトープと指ヨガ

山元式新頭鍼療法(YNSA)の基本概念の1つとしてソマトトープがあります。ソマトトープというのは、人が体調を崩した時、治療点が「小さな人型の投影」として、体表に表れる事をいいます。その多くは、頭皮に現れています。元々、受精卵の外胚葉がくぼみ、神経を形成し、それが集合したのが脳。つまり、外胚葉の延長である体表(頭皮を含みます)と脳は、切っても切れない仲。ですから、頭皮は脳の裏返しと考えられます。

受精卵から胎児へと移行する段階で、最終目標の人型にイメージ「人型になりたいという宇宙の意志」のようなものが、働くのだと思います。そこで、どこを切っても同じ顔が出る金太郎アメのように、人型が様々な個所に現れるのだろうと思います。

体調が悪くなくても、ソマトトープ(小さな人型の投影)が分かる個所があります。それが手です。

韓国の柳泰佑(ユウ・テウ)博士は、高麗手指鍼(高麗手指鍼療法)を考案されたのですが、それは、両手の手掌・手背・手指に、全身全ての器官(臓器)と人体を流注する十四経絡(十四気脈と呼ぶ)に345の経穴(気穴と呼ぶ)が縮図化して存在することの発見でした。つまり、手全体を立体的なソマトトープとみなしたのです。

この考えを元に、ヨガの達人・龍村修先生が「龍村式指ヨガ健康法」(日貿出版社)を出版されています。手は、体の投影で「全体即部分・部分即全体」なのです。この立体的ソマトトープは、山元式新頭鍼灸療法(YNSA)を追求する上で、ヒントを与えてくれているように思います。漠然としていて、まだ言葉にはなりませんが・・・・

茅葺きの民俗学

筑波大学名誉教授・安藤邦廣先生によるリモート勉強会 「日本の住まいの成立」がありました。今回は5回目で、茅葺きの民俗学でした。安藤先生が一番最初に出版した本のタイトルが、「茅葺きの民俗学」。今なお再出版され書店で購入出来るそうです。茅葺き民家は遺物ではないので考古学としての考察は出来ません。安藤先生の「歩く・見る・聞く」の仕事ぶりを見た出版社の側から、茅葺き民家を日本の伝承、習慣としてとらえ、「茅葺きの民俗学」というタイトルで出版するように提案されたそうです。

ここで、茅(かや)の定義。茅(かや)とは、屋根となる素材の総称で、ススキ、ヨシ、チガヤ、クマザサ、稲ワラ、麦ワラなどをいいます。この茅があるところが茅場という草原です。戦前にはこの草原が日本国土の30%を占めていましたが、戦後の国策として杉の植林を草原にしたので、一気に茅場がなくなりました。明治から戦前には多くの家は、茅葺きだったため、茅場の需要はあり、古くなった茅は肥料として使われ完全なエコシステムが成立していました。ところが、経済成長優先の路線の元、茅葺き民家はすたれ茅場という草原の生態系が崩れていき、現在では、国土の1%しか草原は残っていないそうです。

コロナ禍の後の世界、茅葺き民家を見直し、エコシステムの再建を考えてみたいと思ったのです。

近藤林内物語

今から203年前、私が生まれ育った河之内(かわのうち)というところで、近藤林内という偉人が生まれました。以前に「近藤林内物語 身だからはイモに大根にムギの飯」という冊子を紹介したことがあります。26ページに27のイラストを私が描いたといいましたが、この冊子が原作でコバヤシライタ氏が台本を作り、斉藤かおる氏が演出のお芝居(90分)がシアターNESTでありました。

明日も公演があるので、ネタばらしはしませんが、非常によく出来た芝居です。90分があっという間に過ぎました。劇中「惣河内神社に行って遊ぼう!」「ムササビがいるかも・・」と言うセリフがありましたが、河之内の子供達は、全員がこのお宮で遊びました。本当ににぎやかな広場で、子供達は「おみや」あるいは「ひろば」と言っていました。夕方にはムササビが大杉を飛び渡り「鎮守の杜」そのものでした。

また、劇中「惣河内神社の天井画」がよく出ましたが、雨の日は天井画のある社(やしろ)で相撲(すもう)をしたものです。

この公演の主催は、東温市居住定住促進協議会。

2017年に東温市民劇団が旗揚げされた「東温市民劇団」が、文化庁の文化芸術創造拠点形成事業の支援を受け、行ったもののようです。東温市にはシアターNESTの横に「坊ちゃん劇場」があり、文化芸術の拠点となっています。

我が故郷にイラストを描くだけでしたが、少し貢献できたことを嬉しく思います。

現在進行形

昨年暮れ、飛び込みで当院にこられた70才代の男性患者Aさん。現在は、週2回のペースで来院されています。Aさんは息苦しさのため、死をも覚悟したそうです。たまたま、近所にあった当院を選んだだけで、当院に対しての予備知識は、全くありませんでした。

 

「先生、もし頭に鍼刺す治療法じゃと知ってたら、絶対来なんだですワ!・・・・この間も、腰痛の知り合いに勧(すす)めてみたけど、頭に鍼刺すというだけで、相手にしてくれませんでした。」

一般的に鍼のイメージは、患部に刺して痛みを和(やわ)らげる治療だと思います。そんな治療をしていたのは、母校・東京医療専門学校附属施術所で研修をしていた2年間だけです。しかし、ここでの2年間は、治療家としての基礎を学ぶことが出来たので非常に有意義でした。また、母校では卒業生を対象とした卒後研修があり、それに参加後、お世話になった先生に挨拶(あいさつ)に行ったのが、

運命的な出会いとなりました。

「今、山元式新頭鍼療法(YNSA)が凄いよ!」

N先生のこの一言で、私の人生が変わりました。インターネットで調べてみると、山元敏勝先生はご高齢にもかかわらず、現役医師として治療をされています。「創始者に会わないと、後悔する」という気持ちが行動の原動力となり、宮崎セミナーに参加したのです。あれからもう2年経ちます。今では、鍼治療は、山元式新頭鍼灸療法(YNSA)のみ。現在進行形で頭から足のみの治療法に移行しています。まだ、数ヶ月かかると思いますが、実現は可能だと思います。

そうなると、「頭に刺す?!」という壁がなくなり患者さんも来やすくなるかも知れません。

ご奉公

私が最も好きなテレビ番組は、「プレバト」。
言葉の才能がない私にとって、少ない言葉で人生の断面を描写できる技に憧れます。今日も、「プレバト」を見て、選者・夏井いつき先生の指導に納得感動。

当院の待合室にある「民家ロマンチック街道ー伊予路」犬伏武彦著の180pに私が生まれ育った茅葺き民家が「一畳庵 佐伯惟揚家」と紹介されています。佐伯惟揚とは私の祖父で俳人でした。祖父の師匠である松根東洋城先生が、我が家に1年半ほど滞在し、祖父を始めとした地域の人々に俳句を教授されました。東洋城先生が寝泊まりしたのが座敷の横にある一畳ほどの空間。そこを一畳庵と命名されたようです。その様子を描いた一説を記載します。

「俳句は社交にあらず、慰安の具に非ず、遊楽喜遊の法でもない。東洋文化の持つ精神の流露発揚、人としての完成のための内部工作すなわち修行の道である」と説いてある。

(中略)

後進や弟子の指導はきびしく、「これがわからんのか」と何度も何度もこぶしを机に打ちつけていたという。句会いうよりも、道場と言うような観であったと言う。

(中略)

この民家の保存と維持のことであるが、当家は社家でもあり、また敷地も広い。建物は現存居住されていないが、当主がよく管理され、保存も行き届いている。祭りの日や地域の人の集まりにも使われ、以前には句会にも使用されていた。民家を生かす適切な使われ方である。しかし、それも社家ということ、家に対する当家の誇りや氏子の方々の理解によるものである。このように民家の維持保存は、その土地の人、所有者の個人的な力によってなされているのが現状である。

とあります。私の夢は、私が生まれ育ったこの茅葺き民家で、治療をすることであります。それがご先祖さまに対してのご奉公だと思っています。

連動体験

 

今回も、しつこく「重心安定の法則・足は親指、手は小指」のうち、「手は小指」の具体的な有豆骨、有鈎骨という骨を改めて紹介しました。同じ様な動作でも、自然で可動域が広がる連動と、全く動く事ができない連動があるという事を、身をもって感じてもらうためのYouTubeを制作しました。そのポイントが、有豆骨、有鈎骨です。

仰向けの状態になり、両膝を立てて、右腕を天井に向け親指側を天井の方向に伸ばすと、一体どの様な動きになるのでしょう?

また、同じ状態で有豆骨、有鈎骨を意識して右腕を天井の方向に伸ばすと、カラダの動きはどうなるのでしょう?

興味ある方は、是非YouTubeをご覧ください。