腰痛セルフケア3点セット

「先生、今日は犬の散歩の時、気張って走ったけん、腰が特に左が痛いんよ・・・」

私と同い年で、誕生日が近い女性患者Aさんは、頑張り屋さんので、なるべく頑張らないように指導するのですが、ついつい頑張ってしまいます。前回の腰痛治療は、陶石を使って肩甲骨を緩め、ついでに骨盤が緩むことで、腰痛が無くなるセルフケアでした。今回は復習も兼ねて同じように始めました。まず左腰痛に対応する左肩甲骨の圧痛点をAさんに見つけてもらいます。

「Aさん、肩甲骨で痛いところ教えてくれる?・・・石置くけん。」

畳の上で仰向けになったAさん、ムズムズと動きながら痛いところを探します。

「先生、ここじゃわい。」

「・・・そしたら、石置くけん・・・・そうそう、そんな感じでゆっくり微妙に動いて、気持ちええところを見つけたらええんよ・・・・上手(じょうず)じゃわい。」

「家でやろうと思って、オレンジ色のボール(ゴルフ?)をこうたんじゃけど・・・・せんのよね・・・」

などと、話しながら体重移動の方法を、お教えしました。5分ほど経過したころチェックしてもらうと、かなり改善されたそうです。次に、骸骨モデル(トンスケといいます)を使ってミニ講座。

「耳は、頭蓋骨と頸椎と下顎骨(アゴ)の交差するところ、それと同じようにここ(仙腸関節)は、小さな頭のような仙骨と、大きなアゴのような寛骨(カンコツ:仙骨以外の骨盤)が交差するところなので、耳がゆるむと、ここ(仙腸関節)がゆるみます。」

と説明をして、下顎骨(アゴ)を左右横にずらしてやりづらい方に最大限ずらします。そして、やり易い方向へアゴを移動しますが、それを軽くアゴが移動しない程度の抵抗をして、気持ちいい程度の力加減で味あいます。同じように上下にもアゴを動かして、同様の操法をおこないます。

「Aさん、どうですか?」

「これ、マスクしとるけん恥ずかしないんよ・・・・無かったら恥ずかし!・・・何となく軽なった気がする。」

「そしたら、耳のウラの圧痛点・・・・・・ここらあたりに、痛いところないですか・・・あった!・・・・そしたら、私がそこに指を軽く触れます・・・・後は、ゆっくりしてください。」

と、耳ウラに指を軽く触れる操法をして、5〜6分。耳ウラ圧痛点の痛みが無くなった時点で終了。Aさんの腰痛は無くなりました。この腰痛治療3点セットをセルフケアとして、覚えていただくようにしました。Aさん、忘れたらまたしましょう!

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