三冠王とホームラン王(その2)

三冠王3回の落合博満氏とホームラン王の山川穂高選手の対談で、スランプになった時の、治療法を落合氏が山川選手に教えるシーンがありました。

「人間って面白い動物でね。光があって何かが見えれば、そこに気を持っていかれる。明るいと、そのものに左右されて、来るんだから待っとけよって言ってもそこ打ちたい、あれ打ちたいっていろんなスイングになっちゃうから。直すんだったら暗闇の素振り。オレの中ではね」

「暗闇の素振り」さすが、三冠王の言葉だと、重く重く受け取りました。

治療もこれは、当てはまるように思います。

例えば山元式新頭鍼療法(YNSA)で、上腕診という触診を行います。

「これ、痛いですか?」私が、親指でやんわり触れながら聴きます。この時、多くの患者さんは、目を閉じてご自身の感覚、カラダに向かい合います。特に、鍼を刺す個所を探す時は、親指の爪をmm単位で動かし、患者さんの感覚にゆだね、伺います。この時、全ての患者さんは、目をつむるはずです。

触覚という原始感覚を研ぎ澄ます時、目からの情報は邪魔になります。

三冠王の落合氏は、バーチャル化が進んだ映像世界が氾濫している現代社会に対し、一つの警告として、自分と向き合う事の大切さを諭してくれているように思えます。

 

三冠王とホームラン王

 

昨日、NHKのスポーツ番組で、三冠王3度の落合博満氏とホームラン王の山川穂高選手の対談がありました。そこで驚いたのは、山川穂高選手が、「足は親指、手は小指」と言う重心安定の法則を無視したバッティングをしている事です。

これには、さすがの落合博満氏も、口をあんぐり開けて驚いていました。

落合氏は、「足は親指、手は小指」の原則に従いバットを小指で持ち肩口から最短距離でバットを出します。

ところが、山川選手は中指と薬指でバットを持ち肩口から遠回りしながらバットを出します。逆に言うと、小指を使わないため、最短距離でバットを出すことができないのです。

にもかかわらず、本塁打27本、打点68、(現在、二冠王)打率2割6分と言う成績は、天才と言うしかありません。

山川選手のバッティングフォームは、決して美しいものではありません。むしろ空きだらけに見えます。ところが、確実にボールの心を捉えてホームランにしていきます。これは練習を重ねることによって体が自然と覚えたのだと思います。

ただ、このフォームでは、いつか限界が来るように思います。もし、山川選手が小指で当たり前にバットを振る事が出来るようになったなら、三冠王間違いなしだと思います。

今後の、山川穂高選手の小指に注目です。

写真では、落合博満氏が、ボールが当たる瞬間に、小指を使っているのがよくわかります。

山川穂高選手の写真は、見事な「大振り」の美しくないフォームを捉えています。

雑巾がけ

朝6時、松山駅に着きました。

熟睡できたので、治療室に戻って、しっかりと掃除が出来ました。治療室の掃除は、夜中にロボット掃除機でゴミを取ってもらった上で、朝、雑巾がけをします。

雑巾がけは、2つのバケツを用意し、トイレ用5枚、治療室用11枚の雑巾を使います。

トイレは、次亜塩素酸水を数滴落とした水で、便器、床を拭きます。これは、ノロウイルス対策です。

もう一つのバケツは、床拭き用です。絞った雑巾を田植えの苗のように、11枚床に放り投げ、雑巾の落ちた場所から、次の雑巾がある場所へと、膝をついたまま移動して拭いていきます。犬がおすわりをした様な状態から、前のめりすると、膝をつきます。後は、ワイパーのように手を大きく動かして雑巾がけします。

首と腰の中間にある胸椎は、12個。

そのうち10個は、胸前面の胸骨に肋骨が集まって、カゴの様な空間を作っています。残りの2個は、肋骨が胸骨まで届かず浮いています。

このカゴの様な横から集約した胸椎の関節は、左右に動きやすいようになっています。そのため、膝をついてワイパーの様な動きの雑巾がけは、理にかなっています。

昔から、妊婦さんの雑巾掛けが、安産につながると言われていますが、うなずけます。

また、このポーズでの動きにより、股関節が柔軟になることも事実です。

それ以上に、部屋をキレイにすることが、胎教となるのでしょう。

昔ながらの雑巾がけを、健康運動としてとらえてみるのいいのでは?

すわってモゾモゾ体操(その3)

すわってモゾモゾ体操(その1)で、

1)右手のひらを上にして、右手母指球の痛気持ちいい所に、お尻を乗せ体重を掛けます。

2)左手でイスを押し込み体重を右に移動すると、益々右手母指球に体重が掛かります。この時、痛気持ち良さをゆっくり味合うと、いいでしょう。

たったこれだけですが、右手母指球の刺激に効果的、スマホを使い過ぎて縮んだ右手母指球の「体重ストレッチ」です。右手母指球がゆるむと、右肩も連動して、ゆるんで来ます。

といいました。

この方法で、体重移動が難しい人は、もっと簡単な方法があります。

イラストのように、左腕を右に移動しダラーンと投げ出すだけで、十分重心移動できます。

力まないでやってみましょう。

すわってモゾモゾ体操(その2)

すわってモゾモゾ体操(その2)

前回、すわってモゾモゾ体操(その1)で、

1)右手のひらを上にして、右手母指球の痛気持ちいい所に、お尻を乗せ体重を掛けます。

2)左手でイスを押し込み体重を右に移動すると、益々右手母指球に体重が掛かります。この時、痛気持ち良さをゆっくり味合うと、いいでしょう。

という体操をご紹介しました。そのバリエーションです。

1)右手のひらを上にして、右手母指球の痛気持ちいいところに、お尻を乗せ体重を掛けます

ここまでは同じ、次が違います。

2)左太ももを右膝に置き、足を組みます。

3)左足親指をゆっくり外側に動かしと、徐々に体重が右に移動します。それと同時に、左手でイスを押し体重移動を助けます。この時、痛気持ち良さをゆっくり味合うといいでしょう。

この体操は、カラダ全身がゆっくりねじれるので、右手母指球にしっかり圧がかかります。

痛すぎる方は、無理しないでください!

すわってモゾモゾ体操(その1)

すわってモゾモゾ体操(その1)

「足は親指、手は小指」という大原則(重心安定の法則)があります。これは、足は親指側に重心を置くと、無理なく安定し、手は小指を使うと、無理なく効率よく動けますという原則。

これは、大相撲に入門した新弟子が、最初に学ぶことです。すり足は親指でしっかり土俵を噛みます。また、鉄砲(柱に両手を押し込む動作)は、脇をしめ小指側に力を込めます。力士はこの原則が身についていないと、相撲が出来ません。

それほど大事な「足は親指、手は小指」なのですが、最近はスマホを親指で操作している若者をよく見かけます。親指を使い過ぎると、肘が外に出て、肩が張って来ます。これが肩コリの原因の一つ。

そんな方々におススメが今日のモゾモゾ体操です。

1)右手のひらを上にして、右手母指球の痛気持ちいい所に、お尻を乗せ体重を掛けます。

2)左手でイスを押し込み体重を右に移動すると、益々右手母指球に体重が掛かります。この時、痛気持ち良さをゆっくりと味合うと、いいでしょう。

たったこれだけですが、右手母指球の刺激に効果的、スマホを使い過ぎて縮んだ右手母指球の「体重ストレッチ」です。右手母指球がゆるむと、右肩も連動して、ゆるんで来ます。

操体法

操体法での治療を希望する40才代の女性患者Aさん。

事務職のため、一日中イスに座りっぱなしです。そのため、肩と背中のコリで悩んでおられます。

「歩くことは、ほとんどない。」

との事です・・・まあ~そんな事は無いにしても、足ウラへの刺激など、全くしたことは無いでしょう。そこで、人工芝の上にゴルフボールより小さな陶器の球体(陶石と呼びます)を置き、その上を歩いてもらいます。歩くこと5分弱で、Aさんのカラダ全身から汗が吹き出しています。

実際、多くの患者さんが、この陶石歩きで汗を相当かきます。これは、交感神経の刺激によるものと思います。

人類が発生し現在に至るまでの歴史の99パーセントは、裸足生活で自然の中、交感神経が盛んに働かないと、獣に襲われて死んでしまいます。

そんな人類史の染み込んだカラダが流す汗は、極めて健全だと思います。

汗を流した後のAさんには、ベッドでゆっくりしてもらいます。足の指1本1本を丁寧に揉みながカラダをゆする操法を15分。これで、Aさんは半覚醒状態になりました。あとは気になるところに私が手を置き、Aさんには最も深い半覚醒状態を味わっていただきます。

「後頭部と首、気持ちよかった~~、足首も!」

と、ご機嫌さんでした。

Aさんには、鍼灸治療をしないで、勝手にカラダが治っていく環境作りをしてみます。

京都出張治療2日目

京都出張治療2日目

鍼が嫌いな60才代の女性患者Aさん。主訴は、肩コリ。

交渉の結果鍼は使わないでの治療となりました。こういう場合は、操体法で治療します。

仰向けになっていただくと、左足の方が2cmも長くなっています。右ききのAさんは、左重心になりやすいため、骨盤が左に傾いているのです。

両足を立て左右に倒し、倒しにくい方から、倒しやすい方へと動いてもらいます。

この時、私はAさんの膝を軽く押さえて、実際には動かない状態を作ります。Aさんは、何となく気持ちがいい程度の力加減で動こうとします。

これが上手くいくと、1回の操法で骨盤は元に戻ります。今回は1回で戻りましたが、やり方を覚えいただくため、2回行いました。

続いて、足指を丁寧に揉む操法。やく15分くらいすると、Aさんは、半覚醒状態になります。これは、カラダが眠り意識はある状態です。この状態になった後は、Aさんの頭側に回り、後頭部をすくう様に持ち軽く指を添える操法。

Aさんは、口をパクパクして半覚醒状態になります。

途中、頭から足の親指に触れる個所を変えます。約30分ほど行って終了。

「首、右が動きやすくなったけど、左はやりずらいわ。」

「そしたら、やりづらい左の方に首をひねってください。私が顔を支えてますから、ゆっくり右の方へひねってみてください・・・・・どうですか?」

「あれっ、左も大丈夫になったわ❣️」

「それにしても、初めての体験だったわ~、生きてるんだか、死んでるんだか・・・・」

と、フワフワしているAさんでした。

最近の日課

人工芝に陶器で出来たボール(陶石と呼ぶことにします)を置き、ゆっくり歩いています。

患者さんにやっていただく時もあります。

本来なら、治療前にやっていただくのがベストですが、痛すぎて、多くの患者さんは片足を軽く置くのに精一杯。

仕方ないので、私の健康法としてやっています。

腰に張りがあるくらいなら、2カ所に足を置いたまま、しばらく立っていると、治ってしまいます。

ただし、土踏まずあたりの痛いところに陶石がないと、意味がありません。

しばらく立っていると、私の場合は、腰あたりが無意識に動き始めます。この動きをもっと大きくしようと思ったら、目をつぶるといいです。私の場合は、フラフラが激しくなり綱渡り状態になります。これは相当効きます。

ゴルフボールと人工芝でも同じ事が出来ると思いますよ~

モゾモゾ体操(その22)

今回は、ベッドの高さと重力をお借りした体操の別バージョンです。

前回のモゾモゾ体操は、「ぞうきん絞り」のイメージで、おへそを中心に下半身と上半身が逆の動きをしましたが、今回は、下半身と上半身が同じ内回りの動きをします。

前回と同様に、ベッドの端(はし)に寄り、右肩を上に横向きになります。次に右足をゆっくりベッドより下に下ろしていきます。

上になっている右腕を、軽くあげ、中指を軸として小指を内側に回していきます。すると、カラダは連動して右下半身が、より下に動き可動域が増えてきます。

呼吸は、以前にお教えした方法で、無理なくやりましょう。

  1. ①自然呼吸②吐きながら(できれば、鼻から)③吐き切ったら、ゆっくり吸いながら→可能な限り息を吸い、息を止めます→一気に吐きます。