2つの公式

90才近くになっても、元気に機械修理、山仕事と休むことなく働き続ける男性患者Aさん。

一か月ぶりに来院されました。

「先生、ワシャのう、道具さえあったら、何でも作るけん。若いころは大工もしよったし。

・・・・じゃが、右腕が上がらんようになってしもうた。」

「重いハンマーを、こなくそ、こなくそゆうて叩きよったら、よいよいじゃが・・」

右肘が肩の高さに行く途中で、痛みが出ます。

山元式新頭鍼療法(YNSA)で頭に鍼を刺し置いたまま30分以上置きます。

最近は、親指を見ていると、だんだん肩から上腕、前腕の部分的ソマトトープ(小さな人型)

に見えてきます。

また、肘を見ていると、膝の部分的ソマトトープ(小さな人型)に見えて来て、下記の公式を作って治療しています。

肩は親指で治す。膝は肘で治す。

今回のAさんは右肩ですから右手親指を丁寧に診ていくことにします。

ポイントは、肩の痛む部位に対応する親指の圧痛点を、ミリ単位でみつけることです。

そして、その圧痛点に鍼あるいは灸で治療。

もう一つの公式。

手はソマトトープ(小さな人型)

これにより右肩に位置する右薬指の圧痛点にお灸。

「Aさん、ゆっくり起きてみてください。肩はどうですか?」

「軽い❣️・・・・左とおんなじじゃ。ワシャ、肩が痛いけん、肩ぎりにお灸をしよったけんど、指にせにゃいかんのう‼️」

「その通り‼️指の方が引っ張っとるけん、肩が痛なるんよ。」

機械修理の達人は、納得した顔でうなずきました。

「Aさん、指にパイオネックス(皮内鍼)貼っとくけん・・・(パイオネックスが)取れたら、そこへお灸をしといてください。」

ということで娘さんの車で帰られました。