左足と左手

70才後半の男性患者Cさん。

下肢静脈瘤、脊柱管狭窄症。去年2月頃から、歩行がギクシャクし始め、足底が1cmくらいの厚みで痺れていました。初診が去年11月、それから5か月経ち、しびれが左足底の母指球よりに少し残る程度になってきました。

まず山元式新頭鍼療法(YNSA)で、頭に5本鍼を刺し置きします。

しびれた左足底は、左手全体がソマトトープ(小さな人型)と考えた場合、小指の第1関節から指先の内側と対応します。

丁寧に、左小指先を探っていくと圧痛点が見つかりました。そこにお灸を5壮。

「Cさん、足のしびれは、ジッとしていても感じますか?」

「いいや、動かさんと分かりません。」

「じゃ~動かしみてください。」

「動いとるのか、動いとらんのか、よう分からんです。」

「動いていますよ~~」

Cさん、動いている感覚が無いようです。足先は少し重い感じですが、しっかりと動いています。そこで、再び左小指先の圧痛点を探します。もう2カ所見つかり、合計3カ所に15~20壮のお灸をしました。

「Cさん、今度はどうですか?」

「あっ!動く感覚がしっかりあります❣️」とCさんが言うのと同時に、

「あっ!よく動いてる❣️」と私も思わず叫びました。

可動域が2倍くらい増えた感じです。これで、本日の治療終了。

帰り際に、お迎えの娘さんが、

「父は、左手を最近使わないんです。」とポツリ。

「・・・・今日、左小指にしっかりお灸しました。様子みてくださいね。」

と言いながら、左足と左手の相関関係があるのだろうと推測しました。次回の課題が出来ました。